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時の大切さ(2005年12月23日)
今日は天皇誕生日の祝日です。女系天皇の話題が世論を賑わしていますが、父系の形態は世界でも珍しく、歴史を重んじるべきだとの意見もあります。難しい問題ですね。株式相場のジェイコム事件で間違い玉を知って、買い注文を出し儲けた証券会社の寄付金問題はどう処理がされるのか? 姉歯問題の行方はどうなるのか? これらの決着の行方は興味がありますが、きっと、時間の経過と共に風化し、関心度合いが薄れるのでしょう。不思議な事に、時間が経過すると色んな感情が落ち着いてくるものです。
難しい問題の解決には時間をかけろ!と言う大切なことを、むかし、間接的に弁護士の先生から学びました。確かにそうなのです。相場を見ているとクルクル変わる値動きに翻弄される事はよくあります。毎日、株を売り買いしている証券マンでも気持ちが踊らされるわけですから、経験の乏しい投資家の皆さんは、より一層、「速く買わないと上がっちゃう」…と思うのでしょう。結果、いくらディートレでもやられる回数が増えるのでしょう。なかには、何度失敗しても懲りない人もいるのでしょう。
相場でもそうなのですね。最近、私は乖離問題を良く取り上げます。気持ちが高ぶると見境もなく踊るものです。酒を飲んで、翌朝、後悔したことはないですか? なんて馬鹿な振る舞いをしなのだろう…と、相場も似ていますね。たった4時間半の立会時間の動きの中で揺れ動く心理があります。一度、気持ちを切換えて、離れることも良いことです。冷静に考え直す時間も必要なのでしょう。乖離問題を解消する手段として、値幅調整と時間調整があります。値幅調整の価値は薄く、時間調整の方が価値はあります。人間心理は時間を越えられないのです。
夫婦喧嘩をして離婚騒ぎになったら、時間を置けば良いのです。時間はやさしく気持ちを癒してくれます。ムシャクシャしたら、のんびり自然に触れれば良いのです。自然はやさしく心を癒してくれます。上手く行かないことなど誰にでもありますし、辛いこと、悲しいことなど日常茶飯事なのです。そんなときは自分を忙しくさせれば良い。次々にスケジュールを入れ、考える暇をなくしているうちに、気持ちが回復してくることもあります。
相場も一緒なのですね。上がれば下がるのが道理なのです。株価が動くようなスピードで会社は変化しませんからね。会社の業績の改善はどんなに優れた経営者でも時間がかかるものです。経済環境も徐々にしか変化しないものです。社会と言うのは、本来は保守的な動きなのですね。日本人は特にそうです。多くの場合、現状維持を心掛けます。時にはチャレンジが必要なのですが、そのチャンスをふいにするのです。折角のチャンスは、そう訪れるものではありません。しかし多くの人は尻込みをするのです。
動くべき時に動かないで、動かなくても良いときに動く愚かな行為を繰り返すと、やがてドンドン人生の歯車が逆回転して行きます。一度、逆回転してぬるま湯に浸かるとなかなか抜け出せないですね。だれにでも逆境はあるでしょうが、その辛い時間にチャンスを窺う、造る努力をしてないと、永遠に沈みっぱなしです。浮かんでは沈む世なれど、なるべく、風を感じれる位置にいたいものですね。風は常に世の中の変化を教えてくれるのです。
今年は多くの方が株などで儲けたことでしょう。一度、お金を引くことも大切です。かみさんに、ポンと大金を渡しておけば、多くの女性は賢いから預金をするでしょう。あるいは、ご両親にお金を送れば良いのです。ご両親はそのお金を預金しておくことでしょう。うかれている時間は長くは続かないものです。