半導体3(2007年07月08日)

前回は露光装置の段階まで解説しましたね。その後にウェーハに残った酸化膜を取り除く作業がエッチングです。
この方法には二通りの方法があります。ウェット式とドライ式です。ウェットは薬剤を使います。硫酸や硝酸やりん酸、フッ酸などの薬剤で腐食させ酸化膜を取り除きます。コストパフォーマンスは良いのですが、イオンを酸化膜にぶつけて取り除くドライ式の方が精度は高いのです。
しかし価格が高い。このエッチングの製造メーカーは、米国のApplied Materials、Lam Researchと日本の東京エレクトロンに日立ハイテクノロジーズです。
次にシリコンウェハーにボロン、リンや砒素などのイオンを注入し半導体が電気を通すように加工する。
そうしてレジストを剥離させる。プラズマアッシャ、オゾンアッシャ、ウェットステーションなどの装置を使う。この後は不活性ガスプラズマによりアルミターゲットをスパッタリングし、 ウェーハ表面に電極配線用のアルミ金属膜を形成します。
最後に保護膜をつけ半導体の前工程が完了です。イオンの注入装置は米国のVarian Semiconductor、Applied Materials、Eatonで日本では日新ハイテックや住友イートンノバなどが主流です。
この程度の概略が掴めて置けば、株屋としては良いかな?
ウェーハからチップを切り出すダイヤモンドブレードのトップメーカーはディスコです。そうしてチップのマウンティングをしてチップとリードフレームをボンディングワイヤーで結びます。
この分野では新川が業界でトップです。あとはパッケージを施し、製品の検査をします。この検査機でナンバーワンがアドバンテストです。


以上、簡単に半導体の製造過程と関連メーカーを見てきました。紹介しませんでしたが東京精密、大日本スクリーン、トプコン、TOWA、芝浦メカトロニクス、アルバック、堀場製作所、岡本工作、浜松ホトニクスなど他にも多くのメーカーが参入していますが、日本では信越化学、SUMCO、ディスコ、東京エレクトロン、大日本印刷、キャノン、新川、アドバンテストなどが代表的な会社だと思って良いでしょうね。
資料は社団法人日本半導体製造装置協会、大日本スクリーンなどを参考にしました。
