思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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現実に戦いを挑む理性(2008年10月26日)

今日は映画を観てきました。「イーグル・アイ」と言う映画です。コンピュータと人間が戦うドラマかな? 機械的に売られる株式相場を思いながら観ていました。やはりおかしいと思いますね。今の株価は…。この株価を容認するということは、市場主義を否定する事になるし、株式会社の存続を問う事になります。だから時間の問題で反転するのでしょうが、「いつか?」…と、問われると分かりませんね。「下値はどこか?」…なんて質問も同じです。でも明らかに安いのですから、お客様に電話をして買う事になりますね。先ほどスクリーニングをしたのです。現金残高より時価総額の方が少ないなんて…、という水準の会社が数社あるのです。そんな馬鹿な現実が起こっているから不思議ですね。やはり、このような会社の経営者は変わるべきでしょう。与えられた経営資源を上手く利用してないから、こんな現象が起こるのです。経営者はMBOをすべきでしょうね。あるいはTOBを掛けられるか?

スティールがノーリツに拘る理由が分かります。馬鹿らしい限りです。だいたい今井と言う判事が、あんな判決を下すから日本株の水準が理論を無視して売られるのです。北畑事務次官が、あんな発言をするからこういう事態が生まれるのです。新日鐵の三村さんが株式の持ち合いを推進し、それに応じる銀行が、自らの首を絞めているのでしょう。株券が紙くずになる。馬鹿らしい現実が起こるのですね。でもこんな矛盾を受け入れて、現実的な対応を求められるわけです。おかしい…と世間の対応を嘆いても、自分ひとりが頑張ってもなかなか時代は変わりません。あと少し…もう少しで世代交代が現実のものになります。そうすれば新しい時代に対応した政策が期待できます。既に時代は少しずつ動いています。

この国は江戸時代に…なかなか古くなった体制を壊せずに、尊皇攘夷派が開国派に変身するのですから…面白いですね。まるっきり反対ですよ。株を売れといっていた連中が、いつの間にか買え!と怒鳴っているようなものです。そんな時代の幕開けを連想します。単純平均株価は、もうあとがないような株価まで下げていますね。今は急速な円高ですが、何れ急激な円安になるのでしょう。農産物が買えない、資源が買えない、円が暴落して国民が飢える。株屋は常に最悪の事態まで、想像力を膨らませます。ほんの数ヶ月前、1バーレル=200ドルといわれていた原油が70ドルを割れています。それでも高い水準です。原油価格が20ドル、30ドルに上がる時に日揮を買いました。そうして、今、下がり行く原油価格の時代に、割安リストの中で日揮が浮かんできているのです。面白い現象です。

イーグル・アイを観て思いました。下がり行く株価は理性が止めるのでしょう。強き相場は悲観の中で生まれるのです。