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コラム

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バーナンキの決意(2009年03月20日)

先ほどまでWBCをみていました。韓国戦はこれまで買ったり負けたりの好敵手です。今日は2-2までの場面は面白かったです。チャンスを生かしきれないイチロー、同点打を浴びる若きマー君。最近、野球を見ないので選手の特徴が分かりません。なんでもそうですが、ある程度、予備知識を入れると見所が変わりスポーツが楽しめます。私は相撲が好きなので今度は若手が台頭し大関陣が入れ替わる先駆けの場所を見ているように感じます。かれこれ10年もネット活動をしており、一時、1万6千人近い人が見ていた所から現在は1万人近く減ったのでしょうか? 

田舎から上京した若者が日本株式会社を見る視点はどうでしょうかね?
既に20年が経過します。実は20年前の夏に親父が死を迎えるのです。そうして田舎のサラリーマンは考えるわけです。地方で小さな会社に勤め一生を終えて良いのかどうか…。周りの反対を押し切り上京し、なんの基盤もない所から始めるわけですね。ところが日本経済は未曾有の不況に突入するわけです。買えば下がる毎日の連続で…どんなに努力をしても時代に勝てない現実を考えた末が、日本の仕組みに行き着くのですね。

戦後作られた全てのスキームが崩壊していく姿を目のあたりにして、ジレンマを覚えて転職の決意をするのですが…そのための手段としてネットに慣れる為にホームページを始めたのです。ずっと日本を信じて何とか良い国にしたいと願っていましたが、2003年のチャンスを生かしきれない日本の仕組みにまた失望しているのです。この国の指導者は本当に日本を良くしようと思っているのかどうか…。2006年からの一連の政策を見るとやはり村論理から、なかなか脱出できないジレンマを覚えるのです。

日本は恵まれています。今の苦境から脱出する手段がいくらでもあります。しかし悪戯に時間を浪費していれば、まもなくそのゆとりもなくなります。例えば貿易収支や経常収支です。もうすぐ時間切れになりますね。何度も残された時間は少ないと言い続けてきましたが残念ですね。IRNETでは最近は日本の政策に触れなくなりました。アホらしいのです。今、一番ホットな話題は米国金融と中国の台頭でしょう。当面はこの場面が焦点になります。日本が世界に飛躍できるのはソフトパワーなのでしょう。そろそろ自動車などのものづくりは駄目になるでしょうね。加工貿易論の衰退論を私は採用しています。理由はたくさんあります。日本の電機メーカーは淘汰され自動車メーカーも同様でしょう。斜陽産業だと思っています。

しかし日本には独自文化があります。携帯電話の進化ですね。電子マネー機能など駆使した素晴らしいソフトパワーを生かすことは出来ますが、時代をリードするNTTなどは総務省支配が強く内向き思考です。内部抗争と言うか…国内で覇権争いをしているのですね。だいの大人が子供相手に争っているようなものです。何故、グローバルの視点で、ものを考えないのか不思議です。ドコモには有り余るお金があります。国際感覚が日本人に馴染むまで、まだ時間が掛かるのでしょう。ソニーに板ガラス、別に日本人が会社の経営者でなくても良いのです。新日鐵と銀行の株式の持ち合い活動がもたらした結果は、失った筈の時間を追い求める動きですね。鳩山総務相が取っている行動は僕には理解できません。一国の総務相なら大臣らしく、アジアの情報網構想でも立ち上げるスケールを持って欲しいものです。それを決着が付き民営化された会社に苦言を呈するとは…。この国の末路が見えますね。

かたる君は外人嫌いです。だから周りの証券マンが、今朝の外人動向は…なんて言うと馬鹿な連中だと思っています。しかし現実は外人投資家に翻弄されています。仕方なしに米国経済をみるようになりました。FRBの動向は日銀以上に興味を持つようになりました。そうして今回の政権の逆転劇で、初めて米国にも意見対立があり、主義主張が大きく違うんだな。と感じています。共和党の政権下と民主党の政権下でこんなに政策が違うとは…どうも私は市場原理主義者のような考え方をするようです。GMなどの救済は保護主義の代名詞です。何故、世界がこのような救済を容認しているのでしょう。

c20090320a.jpg市場経済は効率化競争に負けたら、延命をするのではなく淘汰し、切磋琢磨してより効率的なより豊かな社会の構築を目指すシステムのはずです。だから倒産を容認して負け組みの人も再びチャレンジできる仕組みを構築した筈なのに…。
今回のFRBの行動がうれしいのは、オバマ政権との確執があるのでは…と疑っていたのです。しかし現実は果敢な国債買い入れを実行しました。インフレターゲット論を主張したバーナンキらしい政策です。市場は日経新聞の社説のように馬鹿にするでしょう。しかし民主党政権下でもバーナンキは不退転の決意を表明したようなものでしょう。これで緩む場面は絶好の買い場になりますね。

IRNETを毎日読んでくれている人は経済が分かるようになると思います。素人の私が理解できる話を選んで書いています。毎日の小さな利益で満足するのが株式投資ではないでしょう。金融相場、業績相場、逆金融相場、逆業績相場の繰り返しの景気変動の中で、大きなサイクルの流れを理解すれば、どのようなことが起こっているかわかるように作られています。仕手株や一時的な話題株などは、所詮、沈む運命にあります。今の場面は、市場が政策を笑うわけですね。しかし、やがて市場は政策に勝てないことを知る事になるのです。相撲もどんなスポーツも、旅行も歴史を勉強すれば別の視点で旅が出来ますし、相場も同じです。奥の見所を噛み締めて、時代を楽しんで生きて行きたいと願っている次第です。