思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

« バーナンキの決意 | 最新の記事 | モチベーション »

もし平家が勝っていれば…(2009年03月22日)

今しがた、ビスタニュースの原稿が終りました。
FRBの資料に飛んで調べたり…大変なのです。英語が苦手な僕は証券マンであり続けることが出来るかどうか…。最近は数学の知識も必要だし…。解説されている出来事が完全に理解できないと相場が見えなくなります。だから新聞の解説が正しいことか、自分で調べるのです。そうすると、グラフの時間軸が違っていたりします。自分で作成すると分かりますよ。時間軸の取り方で見方が大きく変わります。人間の感覚などはこの程度のものなのでしょう。

さてお約束のコラム話題を…
実は仲間の歩合セールスに浦上さんと友達だったり…する先輩が居ます。彼女の人脈は豊富で先日のBAA社債の話(リスク・プレミアム)なども彼女の友達の話で、昔、香港でファンドの運営をしていた国際派の人からの話しがヒントです。人のはなしは面白いですね。特に人生経験が豊富な人は面白いのです。その人からこれを捨てる前に読んだら…と言って、安芸の宮島の厳島神社の新聞の切抜きをくれました。僕は広島に行ったことがありません。

この厳島神社は平清盛がスポンサーとなって造営したそうです。当時の平家は日宋貿易で力を付けており、低かった官位も天皇家への寄進で盛り返します。そうして瀬戸内海に出没する海賊をまとめ力を付けるのだそうです。やはりスケールが違いますね。昔の武将は…本来なら日本にも貴族や大金持ちが残って良いはずですが…。敗戦国の弱みか、米国の占領下の政策が上手かったのか分かりませんが、未だに日本はアメリカのいいなりです。先日は小沢さんの秘書が国策逮捕されたのは、第七艦隊発言が切っ掛けでは?と仮説を立てました。田中角栄のロッキード事件が背景にあったからです。ロッキード事件も日中国交回復を米国に諮らずに独断で決めたので、田中角栄は米国の要請から地検は動き、討たれたと言われています。本当かどうか分かりませんが、状況背景が似ているからです。

まぁ、そんな話より、平家は源氏と争うのですが、この戦いの最中で参加にいたはずの海賊軍団が源氏に寝返るので平家は負けたと言われているとか…。あまりにも部下の管理に厳しくて優遇しなかったから不満があったのでしょう。今の時代にも言えますね。ゆとりがあるのに、ない振りをして部下をリストラするとか…。姑息な手段をこの時ばかりとふるうのです。トヨタの決算を見ていると、その疑念が浮かびます。上場企業の急展開の落ち込みは今回の混乱を利用したような気がします。そのような戦略を使わないと生延びれないのでしょうか?

昔、平家は海軍の部隊で、源氏は陸軍の部隊と言われており、当時、戦ったのだそうです。
この組み合わせです。戦争に勝った源氏は陸軍が主体で、戦争に負けた部隊は海軍が主体だった。この厳島神社を解説した土谷さんは面白い見方をします。もしあの時に平家が仲間の裏切りもなく、戦争に勝っていれば日本の選択は違ったというのです。太平洋戦争の勃発は戦争反対の海軍と、戦争推進派の陸軍の意見対立は有名です。海軍は米国を実際に見ており多くの将校が米国の実力を知っており、敗戦が確実だから戦争に反対したのです。しかし井の中の蛙の陸軍は、蒙古襲来のような奇跡をあてにする輩です。司馬遼太郎が戦車部隊に派遣され、ソ連軍と日本軍の装備の違いを実感して、この国のかたちに疑問を覚えるのです。

此方の戦車は鋼板が薄くソ連軍の弾が貫通するのですが、此方が攻撃する弾は相手の戦車に跳ね返されます。これでは勝負になりませんね。上官は現実を見ても精神論を問うのです。今の時代も同じようなもの。既に金融の世界も実社会もグローバル競争なのに、日本の政策は内向きの覇権争いの毎日です。政策論争ではなく、自分達の地位などを気にしている有様です。国際派の金融族やグローバル企業は呆れるばかりです。キャノンの御手洗さんはどんな気持ちでいるのかどうか…。

歴史に、もしはないけれど…、もし、あの時、平家が勝っていれば日本軍も海軍の力があり戦争はしなかったでしょし、内向きの政策実行もなかったでしょう。というお話しでした。