思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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少し心配…(2009年04月19日)

今日の日経ヴェリタスには「日本も双子の赤字」と言う記事を掲載しています。これを見て改めて愕然としました。「ものづくりの日本」と誇っていた日本の産業は壊滅ですね。
東芝は年金債務だけでなく繰り延べ税金資産も巨額で、故に大口のカラ売りが多く入っているとのことです。しかしフラッシュの価格上昇があれば、このカラ売りは起爆剤になる仕手株となるかどうか…。まぁ、この発想はやはり難しいかな? 逆ですからね。年金債務や繰り延べ税金資産の問題は一般的な事実ではないですから…。僕は西田さんが大好きですが…エルピーダの坂本さんも公的管理か…。みんなやられている。何も新興貴族だけではなく日本全体がやられています。

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この原因は官の失政にありますが、2006年からの動きを見れば、バブルのからの反省はなく、逆に居直っている姿を感じるのは僕だけでしょうか? 孤軍奮闘の中川秀直氏は多くの敵を抱えています。かたる君は、以前から時間がないと述べています。早く体質改善しないと改革をするお金も時間もなくなり、より一層、国民負担率は増して行きます。まだ多くの人は気付いていません。自分で国民保険や年金を払ってみると分かります。
どんどんこの比率は上がり、日本は何れ自由がなくなります。だから年金共済などの一元化を早くすればいいのに…。教育制度までいつになったら手をつけられるのか…。大丈夫かな? 非常に心配です。

株屋として、何故、この度の上昇相場に乗り遅れたのか?
外国人の目には景気敏感株の日本と映るようですが、私の目から見ると既に凋落国家に見えます。まもなく、日本には「ものづくりの日本」なんて過去の話になります。「鉄は国家なり」などと言った死語と同じ次元です。「鉄は国家なり」は発展途上国、中国などの話しです。日本は違うのに経団連の親方はIHI、東芝、新日鐵、トヨタなどの重厚長大企業から出ていますね。私は松下やソニー、トヨタやホンダは買えません。理由は加工産業で、既に組み立て型の産業は後進国の産業になると考えているからです。日本では労働厚生省のグッドウィルへの仕打ちを見れば明らかです。国内工場の閉鎖が100箇所以上と日経は報じていますが、当たり前です。この不況にかこつけて、この時とばかりに企業は、ほくそ笑んでいます。

でも希望の星もあります。新日鐵や住金は最近ようやく気付きましたね。後は内需企業のアジア展開を加速させれば日本は新しい成長が出来ますが…消費庁新設などという内向きな発想の官に、この発想が出来るかどうか…。ベトナムにインフレ対策のために日銀スタッフを派遣した事実は、その希望も抱かせるのですが…、このテンポと凋落するテンポの競争でしょうね。果たして日本株式会社はどうなるのか? 失意のなかにある、かたる君を奮い立たせる政策を期待したいものです。

これで3週ぐらい続けていますかね。日経ヴェリタスの方向転換は…。マスコミはこうでなくてはなりません。明るい材料を掲げ日本人を奮い立たせ、行動的にさせないと…。
週刊エコノミストのように5月危機をテーマにしているようじゃ国賊です。この連中は極端から極端に、180度の転換する種族です。シティーが黒字か…、銀行は黒字を作ろうと思えば簡単に操作できますね。あまり詳しく知らないほうが良いです。知りすぎて負けるケースもあるから…。さて過熱感が徐々に、日柄整理で調整され非常に強い形の調整を行っています。循環物色と言う理想的な形になるのかどうか? 今日のビスタの原稿ではその点を探ります。