思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

« 株価比較 | 最新の記事 | »

復活できるかな?(2009年05月05日)

はたして日本は復活できるのか?
少子高齢化を迎え、蓄えも徐々になくなり、国際競争に次々に敗れ、国内の政権争いは続く。こんな内部要因をマスコミは誰も真実を報じてないのです。本当に危機感がないまま転落するのかな?とこれまでは感じていました。今でも小泉改革を批判する声が多くあります。マスコミは財政投融資の資金源が郵政であり、郵政が民営化されると非効率な官の管轄下での資金配分が少なくなると報じてないのです。公共事業投資の諫早湾や八ツ場ダムなどの実態を見れば、硬直化した資産配分が形骸化し、非効率を生んでいることを報道していません。そのような公共事業投資の資金を支えている財政投融資の資金源は、郵便局で集められる簡易保険や預金などが原資になっています。ここが問題なのです。民間企業なら非効率な経営をすれば倒産します。しかし政府は潰れないから永遠の悪夢は続き、最後は国家破綻です。最近では韓国が心配されましたが大丈夫のようですね。小さいけれどアイスランドのようなものです。

今週号の日経ビジネスには、最近、麻生政権になってからの公務員改革が骨抜きになった顛末を報じています。私の好きな中川秀直氏が干され、改革派は力を削がれています。国家には時間の概念はなく申し送りをすれば良いのです。だから政策の失敗に対する責任論が出てきたことがありません。社会保険庁の退職金返還の話しなど、その後の顛末は聞きませんね。ましてや、現役官僚の処分などは、ほとんど行われません。自然に官僚達は失敗しても許されると誤解しているのでしょう。この流れを変えることは容易ではありません。麻生政権になってから、官僚の人事権が統括大臣にあるのではなく、事務次官の元締めの内閣官房副長官の漆間さんが握るのですよね。これでは政治家は実権のないお飾りの存在です。しかし「よきに計らえ内閣」の麻生政権を支える為に、政策が動いている様子が窺えます。

かたる君は市場主義的を信条とする証券マンとして、ベストの選択ではないと考えていますが、まぁ、これでも良いか。と妥協しています。要するに健全な形の政策運営がされ、GDPが増える方向性が示されれば文句は言いません。政権争いの権限を誰が保有しようが構いません。事務次官の給料は安いです。都合のいい制度をやめて、成果主義により1億でも3億でも事務次官に与えればいいのでしょうが、国民は許さないから、見えないような形で手に入れる天下りが横行したのですね。それでもGDPが伸びるなら良いのです。国家が転落するまで、政策が動かないほうが国民にとって不幸ですからね。

何処まで本気か分かりませんが、官僚達は必死になって麻生政権を支えようと頑張っている構図が見えますね。その為に目先の景気を浮揚させる責務があります。1000円の高速道路、制度が決まっていない見切り発車のエコポイント制度を含め、アジア外交を必死になってやっていますね。昨日は私の嫌いな与謝野さんがアジア開発銀行会議かな?で進歩的な発言をしていたようです。そうです。アジア中心に日本の存在感を高めアジア経済圏を作り上げ、そこで覇権を握れば日本は復活できますね。多少、貿易収支が赤字になっても、一時的な現象で次のステップに向えます。最近、マクロ統計を分析する機会が増えて思うのです。日本は1989年を頂点とするバブルの清算を終えたのは、2005年だと考えるようになりました。プラザ合意が1985年ですから20年の歳月が掛かったのですね。その後は徐々にですが持ち直しています。

ひょっとすれば、世界をリードしている日本を演出できるかも知れないと考えるようになっています。日本はこの金融危機のなかでも健全ですよ。そりゃ、新興不動産には多少の損失はありますが、屋台骨はバブルの清算の経験が大きく生きていますね。新日鐵を見ていて思います。株式持合いを始めた頃は、大丈夫かな?と思いましたが、ミタルからの買収不安が切っ掛けになり、あの新日鐵がグローバル展開を始めました。日本村を支えるIHIや東芝も危機に喘いでいます。しかし、おそらく両社とも復活するでしょう。何れも経団連会長の排出企業です。日本は古い組織ですからね。富士通が選択を始めましたね。日立も動き始めています。日本得意のお家芸の社会インフラ整備の技術が脚光を浴びる時代です。

ようやく日本の金融界もユニバーサルバンクの形になってきました。今、FXの金融庁の規制が話題になっていますが、金融庁にもグローバル感覚が必要です。国民も役人に頼らずに自律しないとなりません。何故、規制を掛けられるかといえば、投資家が自立してないからです。大きく損をすれば必ず責任転嫁をするのですね。気持ちは分かりますが、日本人自身が慣れてないのですね。情報の扱い方も自分を自制する心も未発達だから、役人が口を出すのです。早く我々国民がグローバル感覚に目覚め、国の援助から抜け出さねばなりません。自分は恩恵のあずかってない等とは、言えませんね。電気も水道も下水道もガスも電話も道路も電車も利用しているのです。その為に収入の30%程度は税金として納めるのが当たり前なのです。社会保険料の10%が高いですか?

最近、何故か、明るさも感じ始めています。 

c20090505a.gif