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コラム

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中国の戦略(2009年07月20日)

昨日はビスタの原稿を書いた後、夕方に酒を飲んでそのまま眠ってしまい、コラムを書きませんでした。ごめんなさい。実は日経ビジネスに「新疆ウイグル地区」の記事がありました。非常に重要だと思うので少し自分でも勉強をしようと思いこのレポートを書いています。書くためには、ある程度、調べなくてはなりませんからね。銘柄の選別にも関わる事になります。証券マンは常に好奇心を持って様々な事を試しています。昼ごろには原稿はあがったのですが…実は今ドラクエを久しぶりにやっています。通信機能を持ったゲームを実体験する為ですね。かたる君は他にもネットでパチンコやパチスロができる777タウンの会員です。此方もどんなものかな?と始め、既に8ヶ月ぐらい会員になっています。今度、3D映画が始まるそうディズニーでは経験がありますが、一般の映画館でも放映されますね。多少の設備投資は必要なようで近くの場所で始まる予定になっています。なんでもそうですが、実体験と映像では違います。株もそうですね。気になった株は、まず買ってみることです。たとえ最低単位でも良いのです。そうする事によって自分の気持ちが変わるものです。もってない時の心理と、実際に株を持った時の心理はえらい違いがあります。さて本題です。

胡 錦濤主席が、何故、大切であろうサミットを中座して国に帰って対処を迫られたのか?ここに大きな疑問があります。政治上の勢力図の争いの為などの…多くの疑問があります。その一つの要素が日経ビジネスに解説してあります。たいした記事ではありませんから感じない人はそのまま読み過します。しかし…新疆ウイグル地区は黒龍江省に次いで中国で二番目の原油生産地で2700万トンを算出しているようです。他にも鉱物資源がありカザフスタンから来る天然ガスのパイプラインの通り道でもあるようです。記事には李克強副主席が1週間前に訪れ、同区のベルドイムハメドフ大統領と会談し「第二西気東輸」と言うパイプラインの調印式に参加したと載っています。

実は李克強国家副主席は次期主席候補の一人で、先日、IRNETでも採り上げた上海財閥の汚職を摘発している習近平国家副主席と、激しく実績を競った勢力争いをしています。この人が関係しているのですね。

新疆ウイグル地区はウイグル族45%と漢族が41%程度の比率で存在し、歴史上過去に何度も独立運動が起こっています。何故、アフガンとの関連が生まれるかといえば、暴動の主導者が土着のムスリムと呼ばれるイスラム教徒なのですね。ここに同じ構造を感じます。先進国のアメリカが嫌われるのは、自由を掲げていますが実際は自分たちが有利な経済ルールの中で搾取するからですね。お金持ちはいつの世も妬まれます。近年の資源高により潤った資源開発国、例えばベネズエラのチャベス大統領などは反米感情むき出しです。そうして民間企業の権利を国有化するケースが多いですね。代表的なのはソ連のサハリンです。南米も多く多発しました。日本でも交易条件が大幅に悪化したのは、資源高が原因です。

今日の新聞には中国の成長記事が並んでいます。リーマンの取り扱いで信用を失った時期を利用して中国は盛んに国家戦略で地球上の資源外交を実施しました。今はオーストラリアのリオ・ティントとの問題で揺れています。明らかに中国は米国流の仕組みを逆手に取り世界制覇の道を歩んでいます。何れ日本企業も買収されます。ラオックスの比ではないでしょう。もっと大きな企業でしょうね。ただ今のところ緊急性を要するのは資源ですね。何しろ、13億人の人を豊かな世界に導くには大変な需要を満たさねばなりません。当面は中国の時代でしょう。インドは下手糞ですね。経済政策が下手です。日本と同じレベルですね。優れた国は金融を大切にしています。日本は20年も単純平均株価を下げている政策ですからね。あきれます。

日本の新聞を読むと批判記事ばかりです。中国はバブル状態だと…他人の心配をしている場合ではありません。今日の日経新聞でも16面の景気指標で「先行指標は上向いても…」と日本と同じく不良債権処理に戸惑うと述べていますが、欧州は知りませんがアメリカは日本と違います。日本は貸し手責任が明確になっていませんでしたが、アメリカは全てノンリコースですよ。GMをみなさい。再生に時間が掛かりましたか? 日本は単一民族(島国)の為に、統一意見を求め折衷案を模索しますが、多民族国家は理想論を掲げます。ここが違います。縦割り行政のように縄張り争いなんかしませんね。ある程度はあるでしょうが、日本のように陰湿ではないでしょう。

話しを戻します。『反米姿勢を強めるベネズエラのチャベス大統領は、習副主席との会合で、「今後200年にわたり、中国が必要とする石油を供給する」と約束した。ベネズエラは日量33万バレルの石油を中国に輸出しているが、2012年までに同100万バレルにまで増加させるという。習副主席はさらに、メキシコと鉱山開発の契約を結んだほか、ブラジルとは、現在の対中輸出の4倍以上に相当する日量10万-16万バレルの石油を中国国営石油2社に供給する代わりに、中国側がブラジルの国営エネルギー会社に油田開発費として約100億ドルを融資するという契約を結んだ。天然ガスや鉱物資源採掘などの協力強化で合意した。』と言う記事を発見しました。

更に…此方をご覧下さい。
コンゴなど…アフリカは中国の独壇場です。28日からNHKのBS1で夜中に…資源戦争の模様を報道するようです。是非、みておきたい番組ですね。推測ですが中国は、昔、日本が採用したように移民政策を実施しているのでしょう。今でもブラジルと日本は仲がいいのは、あの政策のおかげですね。交流が生まれれば国家も仲良くなります。「元」の為替操作を見てもそうですね。明らかに凋落するアメリカと躍進する中国の図式です。残念ですが、日本には人が居ませんね。国内景気一つを浮上させられないのですから…

簡単なことなのです。一例を掲げれば補助金や税制免除をすれば良いのですね。あるいは資金調達手段を用意すれば良いのです。ある事業、例えばEVにしましょう。電気自動車の普及を国家戦略にすれば良いのです。問題はバッテリー価格ですから、スタンドに交換用のバッテリーを手配し、リース方式にしてそっくりバッテリーを変えれば車の価格も安くなります。普及しますね。車に補助金をつけるよりバッテリーのリース会社を立ち上げれば良いのです。財政投融資を利用してガソリンスタンドに貸し付ければ良いのです。儲かりますね。その会社に税金を免除します。普及する筈ですね。しかし現実は財政投融資は要らないダムや道路建設などに使われます。お金は次世代の技術を育てる公共投資をすべきなのですよ。橋本も小渕さんもみんな間違ったお金の使い方をしました。それは硬直性が生んだ官僚システムのせいですね。道路族は電池族に変化しないと…。折角、森内閣はIT投資をしたけれど宝の持ち腐れ、キャッシュレスの安全社会の実現まで踏み込めば良いのです。携帯電話のGPS機能を利用すればNシステムなんか必要なのでしょうか?検挙率も飛躍的に上がるでしょうね。

だって犯罪現場周辺の携帯電話が分かりますからね。それを追跡調査すれば良いのです。必ず交通を利用しますからね。日本は新しい未来社会を目指し、お金をジャンジャン使えば良いのです。簡単ですね。既存の道路を平行して無駄な道路を作るから、低い経済効率しか生まれません。民間の力を利用し、補助金やこらからの収益に対する税制免除で、お金は捻出すれば進歩できますよ。宇宙ステーションの「きぼう」が完成するそうですが…利用の方法も検討せずに、また宝の持ち腐れかな? まぁ、呆れるばかりですが…。兎も角、一度、じっくりと中国の国家戦略を考える必要がありますね。