読者からのメール(2010年05月16日)
自分の考え方は一つの見方。
今日放送されたNHKの大河ドラマではありませんが、見方を変えれば違って見えるのです。株価が上がるか? 下がるかを考えるだけで世の中を通じて様々な見方が出来ます。タイの政権争いは、新規に工場建設した日本のメーカーにとって気掛かりな材料でしょう。貿易収支を基点にして、為替が上下するのはある意味で正しいのかどうか? 米国は早くから国内生産に拘らずに生産を海外に委託してきました。しかし、おいしい部分は知的所有権でしっかり守っています。インテルのように…。DRAMに拘るエルピーダは、様々なハンディを抱えながら日本での生産活動に拘っています。しかし台湾や韓国に勝てる道理がありません。税制が違います。あまり報道されませんが、中国は自国での生産に拘り自動車の輸入に税金をかけています。仕方ないから海外メーカーは現地生産を実施しますが、50%を超える所有権を認めませんでした。
このような中国の生産活動は、やがて現地メーカーを育成しています。躍進するBYDの姿は狙い通りなのでしょう。日本は不景気の時に多額の財政出動を実施して財政を悪化させました。その為に大きな落ち込みにならなかったと言いますが…、結果を見ると延命処置に過ぎなかったように感じます。米国の金融危機の損失処理を見ると、スピードが違いますね。考え方の違いです。中国の景気刺激策を見ると家電下郷や汽車下郷など…優れた対策方法です。早速、世界はその方法を真似して効果を上げました。僅かな補助金の利用によって大きな効果をあげました。お金が乗数効果を生んだ政策です。しかし日本の政策をみると、この乗数効果はどんどん下がっています。日銀の数字をみると分かりますね。生きたお金に、死んだお金。
日本は多くのところで、規制によって縛られています。
やる気のある人を縛る政策ですね。安全、安心は大切な基準ですが、どちらを選ぶかですね。…と言うより、行き過ぎた安全、安心はマイナス効果が大きいと思っています。どっちにしても完璧な安全や安心は得られません。地震などの自然災害は防ぎようがないのです。ある程度、リスクを覚悟して前向きに物事を捉える社会構造が必要でしょう。
先日、メールを頂いたのです。
「僕は現在31歳です。高校を卒業し25歳まで派遣や契約社員として製造業で仕事をし、そのお金で投資をし、マレーシアに語学留学を2年間し、現在アメリカの大学を卒業したばかりのものです。」と言う読者からのメールでした。立派な若者ですね。僕もそのような人生経験を積んでみたかったです。他人から意見を聞けば、あるいは小説でも良いのですが…ある程度、時間を節約できます。本当は先人から直接的に教えを請えば一番早いですね。どうしても文字では限界があります。分からないこと、疑問に思ったことを問えませんから、自分で調べるか、自分で経験しなくてはなりません。先人の意見は大切ですね。だから老人から学ぶ形態がインターネットを通じて出来るような仕組みを作ると良いですね。匠のサイトを誰か作ってくれないかな?
本人の了解を得てないので紹介できませんが、このメールから窺えるのは自立した人間だという事ですね。自分で考え行動するのですね。そうです。自分の不幸は自分の責任です。僕もよく政策批判をしますが、政策が悪いなら、それなりにやりようがあると言うものです。4年間、じっと我慢してきましたが、今度こそ、再チャレンジです。いつまでも「あすなろ」かも知れませんが、ヒノキを目指し頑張ろうと勇気付けられたメールでした。ありがとう。