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国債暴落の背景(2010年08月29日)
日本株は常に海外株の動向を気にして動いています。
確かに海外投資家の売買比率が増し彼らの心情により株価が上下するのでしょうが、あまりにも情けない動きです。例えばNY市場では弱気相場の2番底相場が懸念されていますが、それでも現状は全上場株3192銘柄の内、金曜日の新高値銘柄は219銘柄もあります。新安値は73しかないですね。日本は高成長をする新興国に囲まれ恵まれた環境にあります。幾つかのプロジェクトが開始され、これからもインフラ整備が加速される予定です。確かにこれまでのわが国の産業は、欧米に目を向けた体制でした。しかし保守的な体制の…あの日立が変化し始めるように、民主党政権発足以来、経済界は自立の道を模索しています。
代表戦に出馬した小沢氏の信条は「自立する日本国」を目指す事にあります。
その為に日米安保の要の普天間基地の移転で前哨戦を行ったのでしょう。残念ながらアメリカに組み込まれた官僚体制を打破できませんでした。鳩山首相の辞任会見で普天間問題が二転三転した発言の源は「情報が官僚からあがってこなかった」と述べていたのが印象的でした。日本は敗戦のあと復興にあたって内務省は消滅しましたが大蔵省(財務省)は残されました。主権在民と言われていますが官僚は自分達が主体で国民は脇役の意識で政策を運営しています。政治家は脇役である国民の代弁者との認識なのでしょう。
予算の配分を見れば明らかで自分達が配分する特別会計は一般会計より遥かに多い金額ですね。平成21年度の歳出は一般会計が88.5兆円に対し特別会計は169.4兆円です。早い話、「官僚が予算を配分するから国民は黙っていろ」と言う事でしょう。この事例は鳩山首相の会見を裏付けるものでしょう。別にちゃんと日本が成長すれば文句は言いません。嘗てはこの体制が機能していました。しかし現状は失われた時代が続きます。
世論は官僚に巧みに誘導されて、官僚はメディアを上手くコントロールしています。リーク記事など当たり前の行動です。不思議に思いませんか? どのメディアも同じ論調で意見が集約されています。小沢氏はこのようなコントロールされた国から「自立した普通の国づくり」を目指していると、昨日の朝日新聞には珍しく好意的な記事が掲載されていました。
中国が対等に米国にものを言う姿が普通の国なのでしょう。
米国がイランを攻撃しますが、日本は、本当はイランとは仲が良かったのです。三井グループが石油開発で膨大な損失を計上しましたがイランは親日派ですね。核開発の問題はいろいろな視点があるでしょうが、イランの主張も分からないではありません。米国やロシア、中国など多くの国が核開発をしているのに、何故、自分たちは行動が制約されるのか?自国意識が強いから、軍事力の強化があれば、対等にものが言えると考えても不思議ではありません。
「失われた20年」をみると、本当にこの国は当事者能力があるのだろうか?
植民地支配されているのと同じだなぁ~と感じます。おそらくマスコミは小沢氏を叩くでしょうが、自立した普通の国を創るには徴兵制度を含めた軍事力の強化も必要でしょう。場合によれば核開発も必要かもしれません。
さて金曜日の市況は面白いことが起きましたね。
国債市況が暴落しました。理由は「国民生活第一」を謳うマニフェスト重視の小沢政権が誕生すると「ばら撒き財政」が復活し、国債の増発が予想されるからです。しかしデフレで、0%近くまで国債が買われる市場が異常なのですね。ジャンジャン刷れば良いのです。そのお金をジャンジャン使えば景気は浮上します。ひょっとすると市場は生き返るかも…と淡い期待を抱いています。1日に0.1%も動くのは大変なことですよ。何しろ元が1%なのですから10%も国債が暴落したのです。
