思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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再生か?(2010年09月20日)

最近、改めて思うのはやはり本物は素晴らしい。例えばコンサートです。今月は10日にNHKホールでCプロの演奏会がありました。ミハイル・シモニアンと言う22歳の若者がN響と一緒に演奏しました。この模様は9月26日の午後9時からNHK教育放送で、10月10日にNHKのBShiで午前6時から放送される予定ですが、やはり生の演奏は良いものですね。いつもアイポットに入っているベートベンの7番は、僕の好きな曲の一つですが、やはり生演奏は違うなと感じます。

実は田舎から、かみさんのお母さんが上京し、15日はSMAPのコンサートを観る為に後楽園に連れて行き。サッカーが好きなので、18日は鹿島までサッカー観戦に行って来ました。あのスタジアムはグランドと近く一体感を感じることが出来ます。特にサポーターの応援は、現場に足を運ばないと…臨場感はなかなか伝わりませんからね。

普段はテレビで見ている演奏やプレーも、やはり現場に足を運ぶと違う感触を得ることが出来ます。昨日は葉山で一泊して来ましたが、田舎の風景は都会の雑踏とは違い気持ちが和むものです。つい先日、土肥に行く機会がありました。今日は相模湾に望む三浦半島でしたが、駿河湾の土肥は独特の雰囲気がありました。葉山は東京から近いせいか、お洒落なレストランや建物が多くあります。しかし土肥は何と言うか…のどかですね。

あの風景や海の雰囲気は、瀬戸内海の小島にいる錯覚を与えてくれます。まさに陸の孤島の雰囲気がありました。初めての土肥だから、そう感じたのかな? 何時もは城ヶ島とか伊東には何度か足を運んでいますが、駿河湾は初めてだったからかもしれません。修善寺には何度か行きましたが、峠を越えて行ったのは初めてでした。

相場もそうですね。
2006年より近年は金融危機の影響もあり躍動感を感じる機会が減っています。何度か挫折を経験しているかたる君ですが、ITバブルの1999年、金融再編成の2003年と復活を果たしてきました。昨年の民主党政権誕生は、ある意味でチャンスでした。12月からの上昇は日銀が方向転換を図ったかに見えましたが、政権は普天まで躓き、二番底への過剰な警戒感は負け組みの日本らしい発想です。バブル崩壊以降、成功体験が不足しているから過剰な警戒感の発想が甦ります。だから日銀の姿勢は市場の要求に押されて、後手を踏んでいるわけです。この度の市場の要求に屈した金融政策が切っ掛けになり、何とか、方向転換を果たすことが出来て、新しい時代が築けると良いですね。

一つの光明は、日本の構造転換です。日本企業の動向でタイの自動車生産が100万台から200万台になるそうですが、雇用の確保は大切ですが構造転換を恐れては駄目ですね。少子高齢化がどんどん進み、既に支えることが出来なくなっています。民主党の原点の子供手当ては正しい方向性だろうと感じます。更に農業保証もFTAなどの進展を考えれば必要なのでしょう。問題は財源難から焦点がボケ、原点を見失いつつある方向性です。FTAなどもスピード感を持って成果を出さねばなりません。財源がないなら、年金を削っても子供手当てに充てるのが筋論でしょう。

どうして年金生活者に20万円以上も払う必要があるのでしょう。企業年金を含めれば50万円以上もらっている人もいますね。一方、若者は20万円の所得で我慢して5万円の負担をしています。遊んで暮らしている人間が、働いている人間より豊かになるデフレ社会はやはり異常ですよ。適度に景気変動を振るなら問題ありません。1985年のプラザ合意以降の金融政策に反省として、9月12日の日経新聞に三重野康氏の談話が載っていました。彼の金融政策の失敗が、今の原点です。それを実哲也氏の「バブル崩壊後に思い切った緩和をしなかったことがデフレや長期低迷に繋がったとも見方が欧米では多い。」との質問に対し、彼は「自己正当化したい部分があるかもしれないが、そうして通説とは違うと思う。」…と、その後の経済成長力を述べていました。

一度、壊すと再生は難しいのです。日本振興銀行の破たん処理は明らかに間違いです。水面下でウロウロする企業がたくさん存在していますが、最後の砦を奪う清貧思想を菅内閣は実行しています。やはり官僚ロボットと感じるのは、この点の処理の仕方です。このたび、厚生労働大臣が代わりました。この背景には日本最大の省庁が必死になって官邸を動かしました。舛添さんは役人からの評価は非常に高かったのです。それにひきかえ長妻さんの評価はひどいものです。今回の人事で感じたことは、やはりアメリカ主導のロボット内閣と言う印象です。

果たして米国が覇権国家として、これからも世界をリードできるのか微妙な情勢です。私のように市場原理主義の証券マンも、違和感を抱きつつある米国の政策です。当初は偉大な大統領になれるかも…と期待も抱いていました。でも市場と言うのは面白いですね。大統領の就任式で、あの時に株価は暴落しましたね。あの最初のイメージはずっと続いています。金融を育てないと経済は活性化しません。金融が儲かって、初めて経済が栄えます。その金融はずっと地盤沈下しています。でもなんとか今回こそ…日銀が主導して欲しいと願っている次第です。既に民間企業は覚悟を決め行動を開始しています。この評価に…政策が追いつき支援を開始すれば相場は立ち上がるのでしょう。