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整合性と時代(2011年07月10日)
なるほど…昨日の日経は空洞化を材料に経済ではなく政治を主眼にしていたのか…。
たしかに政治と官僚組織は敵対することは多いね。それはたぶん組織が調整型だから…政治家は変わっても、おもなスタッフは大きく変化がないし米国型とは言えない。それに長年、利害関係の調整により、政策を立案してきたので、常に悪く言えば中途半端な法律になるし、よく言えば根回しがされている法律になる。でも今回の原発事故のように免責事項があるのに、曖昧さ故、解釈を変えることも出来るからね。つまり政策としてのイデオロギーが確立されてないのだろう。中途半端な国民だな。依然、投票率も低いし…一体、僕らは学生時代に何を学んだのだろう。
娘が米国の大学に通い、良かったことは英語がある程度出来るようになったこと…もし日本の大学に行っていたら…考えただけでもゾッとする。中途半端な時間を過ごすより、高校を卒業したら、海外のレストランで修業したり、日本でも宮大工に弟子入りするとか…実践に即した時間を過ごした方が有益なのだろう。高校さえも無駄かもしれない。
この年になって、ようやく株のイロハが分かり始めたが、ずいぶん時間がかかったものだと思う。途中でアナリスト試験を受けたり、色んなことをやったけれど、ずいぶん、無駄な時間を過ごしたな。今、取り組んでいるのは時間の壁の問題だけれど、考えてみれば人々の心の動きなど分かる訳がない。つまり余程、注意深く観察して株価の動きを読まないと付いて行けないのだろう。野生の勘のようなものが必要なのかもしれないな。
今、集めているデータにヒントがあるかもしれないから…もう少し時間が欲しいが許されるかどうか…。たしかに今のように相場が良くなれば、ある程度、のり代が増えるので自分は相場が上手いと錯覚するが…多くの時間は試行錯誤の連続だからね。株の仕組みも分かったし、上がる銘柄も予知できるようになったけれど、どうしてもこの時間の壁が破れない。結局、自分の心の時間と市場時間が異なるのだろう。今回の上昇だって日立を早くから復興銘柄の主役に据えて取り組んだが…実際はスター性を帯びず、遅々とした亀の歩み、まぁ、株の原理からすれば当たり前の話で、天井が高ければ序盤のスタートが鈍く、徐々に加速するわけで、天井圏に近づくまでスピードは鈍いのだろう。
そうすると、僕が常に求めているスター株は、なかなか生まれない。もともとスターが誕生する割合は非常に低いのだから仕方ないか…な。ビスタの読者にはご理解いただけると思うが、銀行株の下値も何度か推奨してきた。つい最近も360円台の三菱と120円台のみずほを取り上げていたが…論理的には日立から銀行の考え方は政策にマッチし整合性もある。ところが…市場は面白いね。この整合性のある流れを取り上げないことが良くあるんだね。もともとやっても上に行けない銘柄を無理やり手がけるわけだね。途中で整合性がないから腕力で持ち上げても支持を得られずに、こけるのだけれど…
最近、分かってきたことは市場と言うのはマインド変化を誘うんだろうね。例えばこの2週間の動き、最近まで米国の2番底懸念とか、中国の失速とか、いろんな理由を付けて叩いてきたが、結局、僅か2週間程度の期間で一気にムードを変えることが出来るのだから…結局、あの下げはやはり意図的な仕掛けと考えた方が整合性は高い。故に株が上がるのも下がるのも、結局はタイミングをとらえた仕掛けで…需給バランスが崩れた瞬間を読むことに尽きるような気がしている。
日本株の場合、日銀による僅かなETFの買いにより下値が固まったわけで、アナウンスメント効果と共に、実弾は僅かでも止まることが確認できたわけで…やはり大底なのだろう。益利回りが6%もあり配当利回りが2%の世界なのに…正常な活動ができない証券市場はコンプライアンスで歪んでいるのだろう。規則が生きているわけではなく、人間が生きているわけで、正しい指導力を発揮しないと市場経済が動かずに片肺飛行を余儀なくされる。
東証や大証も、人が居ないな。一つは個別の銘柄規制を見ると分かる。何年も規制をかけている銘柄があるが…陳腐化した規則に縛られているが、誰も改善しようとしない。更に驚くことに裏口上場を盛んに咎めてきた歴史があるのに、東証は…無理を通そうとしている。非常に大切なことだよね。イデオロギーを守る為に、生死をかけて戦う人が居るのに…自ら禁を犯すなんて信じられない思い。政治家だけでなく、人が居ない現実が大きな変化を即しているのだろう。