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コラム

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振り返り(2011年10月02日)

10月に入って今年を振り返ると…色んなことがありましたね。
もともと米国のQE2以降の日本の株は、騰落レシオが異常な高い値を示すぐらいに強いものでした。僕にとって日本の問題の巣は、資産デフレだと考えていましたから、日銀がリートとETFの買い入れをはじめたことは、やっと日銀は、ここまで来た。ようやく僕らの認識と似てきたかな?と考えていました。しかし如何せん、マスターベーションの規模で、金融政策と言う規模ではなく500兆円のGDPの規模なのに…1兆円にも満たない額では話になりませんが、それでも、ようやく資産デフレ対策に手を打ち始め、問題認識を共有できたのは嬉しかったのです。

でも既に日本株は外人の手に落ちていますから、やはり世界景気の後退から欧州問題は響きますね。2008年からの金融危機、あの時はサブプライムだけと考えており、真坂、第二幕のCDSが幕をあげるとは考えていませんでした。それも金融デリバティブの広がりは異常な数字で…昨今の金融規制もある程度は仕方ない事でしょう。しかし同時に金融デリバティブ技術は素晴らしい魔術のようで…画期的な発明のようにも感じています。日本も利用すれば良いのに…シニアローンやメザニンローンなど…危険度を分けた選択肢は今までなら、あり得ない発想です。

僕の場合はエクイティーでも、いつもハイリスクの銘柄を選択します。その代り、市場全体が上向けば、加速度的な資金の増え方をしますが…しかし今のように逆回転をすると、手痛い打撃を受けます。このさじ加減が難しい。先日、恥ずかしいことですが、僕の所得の推移と株価のグラフを掲げました。そうして僕が昨年株屋を辞めたのは、既に学ぶものがなくなったのです。ただひとつ、時間の壁が分かりませんでした。この壁を克服するには、きっと、もっと別な経験が必要なのでしょう。

今年を振り返ると、6月までは大きな成果もなく、儲けもなくトントンでした。しかし日立でヤラレ、DENAを諦めた辺りから相場が腐りましたね。7月末の上げは、あれ?と予想外だったので完全に引っかかりました。6月には一つの結論に達していましたが、惰性で流された3か月、なんども打診を打ちましたが、水浸し、とうとう環境に変化が生まれました。

僕が自信を持って送り出した「日立から銀行へ」の流れは、結局、ものにならず、環境に最もふさわしいと考えたDENAも、伸びませんでした。ここで市場の変化を感じるべきだったのですが、次のラインを無理して読みましたね。この無理読みは一つの流れなのですが…三つのラインを掲げることは、既にダッチロールですね。三菱UFJ、AOC、大阪チタンの流れはそれぞれ一致した流れではなく、可能性を考えた末の流れです。

如何にも株屋的な発想ですね。政策と同じで、たぶん最善と思う選択も結果は思うようにならないことも良くあります。ところが市場全体が右肩上がりなら、時間のずれは待てば必ず訪れます。しかし市場がこのような有様だと、時期が来る前に全体調整に引きずられます。でも10月ですからね。ようやくターニングポイントにやってきましたね。あとは秒読みの段階でしょう。果たして欧州問題は、新興国の第二のアジア危機に発展するのか、あるいは米国財政問題への火付けまで迎えるのか分かりませんが、1幕はもうすぐ終焉するのでしょう。願わくば、金融危機の時のようにサブプライムからCDSの第二幕に移行せず、新しい演題に変わって欲しいものです。