思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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迷い(2011年10月09日)

最近のテレビって…個性的になってきて面白くなってきましたね。
普段はあまり見なかったのですが、昨日はNHKの教育テレビかな? 今はEテレというそうですが…、坂本龍一のスコラと言う音楽番組を放送していました。思わず引き込まれていました。もともと彼の才能は素晴らしく、あの領域に達するためには、かなりの下積みの経験がないと、なかなか作品は生まれないと考えていましたが、あれだけ人に語れるのだから相当の領域なのでしょう。

なんでもそうですが、自分でやってみると分かりますね。経済も他人にものを伝えようとするには、先ず、自分で理解しないとなりません。まだ、次の波はきませんが、バブル期のカタル君はハッキリ言って素人の証券マン、あれだけ上がり続けた相場なのに資産バブルを否定し、Qレシオを否定し証券営業をしていました。何故、大型株が上がるのか? 背景が分からなかったのです。そのようなセールスが歩合の世界に入り、食える道理がありませんね。組織から外れ一人で食えると思った自分のアホさ加減を、長い時間をかけて知るわけです。

途中で勉強不足を認識し、証券アナリストの試験を受けましたが、資格を獲得しても何も変わりませんでした。しかし、この13年間IRNETを通じて毎日レポートを書いたので少しは技量が進歩したのでしょう。最近は経済の仕組みが、何となく理解できるように感じています。ただ残念ながら、まだ上昇の波はやってきません。1999年からのITバブルでの3年間は、食える時代でこの時の平均年収は1737万円でした。そうして次の波は2003年5月からでしたね。この5年間は年収平均7128万円でした。たった一度ですが1億を超えましたね。

でも相場が低迷しているなかでの2009年末から2010年春までの、ほんの半年の上昇で100万円を1000万円にした記録が、技量の自信に繋がりました。昨年、春の話です。あの時はアーレスティからユビキタスに向かって、作ったお金でしたね。わずか半年で10倍にしたのは、初めてスピード体験でした。しかし…

その後、再び沈んだので、またお金はなくなりました。今回の半年の上昇は駄目でした。完全に失敗しています。昨年の11月頃から実質は3月ごろまでかな? 下がることは覚悟していましたが…空売りが出来ない性格は、変わりありません。でも株をやり始め…学生時代から営業マン時代は、右肩上がりの成長でしたが、日本の曲がり角の1985年のプラザ合意からのバブル相場の後遺症は大きいですね。和光証券の副社長をされていた小川さんに「カタル君、今回は証券不況どころではなく銀行がダメだから、長い低迷に入るから田舎に帰りなさい」と言われたのが1992年の夏だったかな? あれから20年ですからね。

既に彼は亡くなられましたが…彼が存命の内に日本は立ち直ることが出来なかった。でも2004年に亡くなられたので、2003年からの銀行株の上昇を見ていますから、ひょっとすれば、彼は日本の将来を感じながら、次の世界へ旅だったかもしれません。

まさか、2006年から再び沈むとは…。
でも長いデフレ時代を経て、価値観はずいぶん変わりましたね。僕の考え方が間違っているんじゃないかと思うような…時間の空白が流れているわけで、成長論を唱えるのが、馬鹿みたいですね。僕の息子は自分のやりたいことが見つからないとか…上昇志向があまり見られません。基本的に「下流の宴」現象かな? 欲しいものがない…現状に満足する。ふつう、人間は、明日は良くなると信じ…明日は檜になろうと努力する「あすなろ」…との人生を送ってきましたが、最近は失敗続きで、気持ちが萎えています。

しかしアップルのスティーブ・ジョブズ氏の話を聞いても「決してあきらめるな」、昨日の放送されたジェニファー・ハドソンも同じように「諦めないで頑張れば…」と、成功者は口をそろえて言っていますね。でもこれだけ失敗続きだと…やはり気持ちが萎えます。最近は価値観が大きく変わっている自分も存在します。お金より、ずっと感動を与えられるものへ、関心が向かっています。先ほどは岸田劉生の話をテレビでしていました。知らなかったのです。麗子象は有名なので知っていましたが、道路と土手と塀(切通之写生)と言う作品を紹介していました。

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昨日の日経夕刊にNHKのアナウンサーだった下重暁子さんに聞くとの、コラムを読みました。「持たない暮らし思考」と言う話です。この考え方もよく理解できます。携帯ゲームなどへの嫌悪感かな? 僕はDENAを薦めていますが…同時にこの考え方もよく理解できますね。先日のテレビ放送で、ものを持たない暮らしが放送されていました。極端な事例でしたが冷蔵庫の存在も否定するのです。下重さんは僕より19歳上の世代ですから、少し時代が違いますが…孤独を恐れず個性を磨くと言う考え方は面白いし、共感するものがあります。

一方、「怒り」を推奨する風潮も今の時代にありますね。
欧米のデモはジャスミン革命に影響を受けている流れなのでしょう。情報化の進展は様々な価値観を解き放っているようです。僕は長い間、官僚批判を繰り返してきました。きっと多くの人は共感を覚えたことでしょう。でも最近は少し違ってきました。自分自身で出来ることから、小さい事でも良いから、先ずは始めようと…と言う考え方になっています。世間に怒って、他人に責任を転嫁させても意味がありません。今のオバマを支持したが変わらない現状に抗議しているデモは、甘えでしかありません。ティーパーティなどのデモと次元が違います。僕はやはり株屋なのでしょう。茶会の小さな政府越構想を支持しています。ミルトン・フリードマンンのシカゴ派と呼ばれる考え方ですね。

だから今回の復興予算で、増税をする考え方は理解できません。予算など要りませんね。民間資金を流す方法を考えれば、世界中からお金はいくらでも集まります。予算を付けるのは自分たちの権力を行使する手段を手に入れるためですね。復興特区では法人税ゼロが5年続くそうですが、簡単な使いやすい形になると良いですね。最近は僕の主張が経済対策にも取り入れられていますが、スケールが小さいですね。音頭を取る人達の人格が小さいのでしょう。だから復興予算を計上し増税だとか騒いでいるのでしょうね。アイディア次第で世界中からお金は集まり、未来都市は実現できますが…既存の殻を破れないようです。

とりとめない文章をつづっていますが…どんどん個性化している自分が居ますね。きっと自分の殻の状態は、傍(はた)から見ても理解されないと思います。先ずは自己確立しないと文章も実績がないと評価されません。何とか、この泥沼の現実からの道が見つかるのかどうか…本来の自分は怠け者だから…この性格じゃ、なかなか先駆者の域に達することが出来るかどうか…。悲哀の世界に埋没するか…残り少ない人生だが…精一杯に生きようと考えています。