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岐路(2011年10月30日)
昨日のNHKの脳の錯覚は途中からだったけれど…面白かったですね。聴覚によって味覚が変わるとか…脳と言うのはいい加減な修正をしているものですね。あの番組を見て株式市場にも同じ錯覚を感じている場面が多いのではないかと考えていました。ただ具体的な事例を思い浮かばなかったのですが、我々は錯覚をしながら生きているのでしょう。
でも「時の流れ」はどうなのでしょう。一昨日、米国のワールドシリーズの結果は第6戦で奇跡の逆転劇を演じたカージナルスが優勝しました。これなどは、やはり前日からの勝敗の神様が導いた勝利と言うことで、世の中によくおこる現象です。劇的な逆転勝利はおそらく目に見えないエネルギーを選手に与え、そのエネルギーが持続し、流れが生まれるのでしょう。
昨日の深夜番組でNHKの「家族に乾杯」と言う鶴米さんの釜石市の暖めかえしを観ていましたが、人間と言うのは強いな~と感じましたね。あの砲丸投げの工場長の娘さんの家は昆布の栽培をしているのですが、1昨年のチリ地震で被害を受け、今回の震災でも被害を受けたが再び立ち上がっていると言います。
今朝の日経新聞に日本電産の永守さんの談話が載っていました。松下幸之助は好かんようですが、要するに信念を持って頑張れば、必ず実現すると言うのです。だからギブアップをしたらダメだと言っているのですね。同じことをアップルのスティーブジョブズも述べています。諦めちゃダメだと言うのです。
しかし挫折を経験しているカタル君にとって、なかなか踏ん切りがつかないのが事実ですね。詳しく述べるのはやめておきますが、ある構想を実現させようと、何度か軽いアタックをしていますが、なかなか道が開けません。だからこれも運命かな?と思い諦めようかとも考えていますが…。僕は20年以上も夢を持って証券マンを続けてきましたが、基本構想が違うのでしょう。下げ続けるデフレ社会が継続し証券マンの人生に幕を閉じました。
多くの成功者は自分の努力で道を切り開きますが、カタル君の場合は運に見放され続けましたね。ここで踏ん張り最後の勝負で成功すれば美談になりますが、世の中はそんなに甘くはありません。およそ20年前、30代の頃、和光証券の小川さんにお会いし、「残念だったね。カタル君、証券市場は非常に厳しく、昭和40年不況なんてもんじゃないから、諦めて田舎に帰りなさい」と諭されました。その時は、心の中で「このくそ爺、俺が食えないようでは証券会社がつぶれるわ。」とつぶやいたのです。そうして諭されたアドバイスを無視して突っ走ってきました。
でも、今回はある証券界の重鎮に、昼食をご一緒し「カタル君、理想は良いがそれは無理。駄目だよ。やっても無駄だよ。」と言われました。若い時分の僕なら、小川さんの時と同じように「このくそ爺、…」と思ったのでしょうが、まぁ、手掛けてみて駄目ならやめれば良いのですが…その第一歩の決断がなかなかつきませんね。優柔不断なのですね。既に2か月ほど悩んでいます。人生の流れからすれば、株屋を辞めたのは、ひょっとすれば、この事業をするための布石かも知れないとも考えますが…なんで僕が、ボランティア精神を発揮して困難な道を歩まねばならないとか…とも考えますね。
昨年、株屋を辞めた時は生活費位なんとかなると思っていたのですが…。今年の6月だったと思いますが、日立から銀行と考えた流れと、それに次ぐDENAの流れが実現しなかったのはショックでした。敗因の一つは、時代が動きませんでしたね。東電の処理と同じです。僕の考える政策が実現せず、選択の違いが生んだ相場の流れが失敗の要因でしょう。まぁ、その背景には欧州危機を利用した仕掛けが始まっていたのでしょうが…。だから伸びなかったのでしょうがね。相場の流れも、人生の流れも似たようなもので…自分の選んだ道とその結果ですね。残された時間は僅かで…新しい道を歩むべきかどうか。
こんなにグジュグジュしているのだから、本当は、きっとやりたくないのでしょう。本来は怠け者ですからね。自ら、いばらの道をこの年になって歩まなくても…何も嫌なボランティアの仕事をしなくても…とも思いますが、誰もしないから市場は低迷しているし、誰かが行動を起こさなくてはならない。…とも思っているし、僕にその構想を実現できる能力があるかどうかも疑わしいし…。能力があればこれまでに成功している筈ですからね。それを空売りなんか嫌いだと…現実逃避している自分が居るから、現在がある訳で、本当に永守さんやスティーブジョブズのような人生観が正しいのかどうか。
まぁ、皆さんには僕の構想を語ってないから意味が分からないと思いますが、要するに人生の選択って大変だなぁ~と考えています。怠け者の能力の乏しいカタル君は、所詮、人生の末端を彷徨うだけかもしれません。