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苦しいな…(2011年11月13日)
この国の仕組みはどうなっているのだろう?
ロイターによるとオリンパスの上場は維持される方向性があると言います。粉飾決算で上場廃止されたライブドアとカネボウとの違いは何なのだろう? オリンパスが上場を維持されたならライブドアやカネボウの上場廃止は、一体なんだったんだろう。私は前から善意の第三者が被害を受ける上場廃止には反対でした。しかし上場規律を維持するために厳格に対処すると言う東証の判断も理解できなくもありません。それならIHIは粉飾の上に資金調達をしており、詐欺の要素が強いから、絶対に上場廃止だと考えていたら上場廃止にはなりませんでした。
この違いは明確に説明されておらず、恣意的な判断はフェアな市場形成を歪めるものだと考えています。上場基準維持の為に、裏口上場を禁止していた東証が大証にTOBを掛け上場するなら、明らかに公正と言う基本である概念を歪めます。ブルドックソースの事件を問題にしたもの…上場しているなら、誰が会社の株を買っても自由な筈です。会社が株主を選ぶ権利はありません。それにも拘らず、最高裁の今井判事は、米国投資ファンドのスティール・パートナーズをグリーン・メラーと決めつけ株主の権利を認めず、スティール・パートナーズは本来、1:3の新株予約権をもらえる権利があるにも拘わらず、この権利を認めませんでした。同じ株主なのに…買った人間が違うと権利が消える差別ですね。
こんな市場を認めているから、末端の営業員は詐欺行為の手先とみられるわけです。僕ら末端の営業員は与えられた(発表された)資料を信じて営業活動をしています。ところが双日は期間利益で借金を返すと社長が公言していたのに、社長が変わった瞬間にMSCBを発行し、既存株主の権利を阻害しました。株主を軽視する上場企業を東証は平気で容認しています。何処に社会公正のモラルが存在するのでしょう。このような二面性の存在が市場低迷を生む一因です。情けない時代になりましたね。
双日の幹事を務めた野村証券は詐欺の片棒を担いでいるのだから、株価が低迷するのが道理でしょう。営業の苦労を知っている幹部が野村に残っていれば絶対にあの増資は受けなかったはずです。あるいは…受けたなら用意周到に下準備をして、既存株主に迷惑が及ばぬように株価を上げて消化させたはずです。だから僕は氏家体制を批判していました。証券界にも人が居なくなりました。何処も同じでしょうね。メディアもひどいですね。何処まで落ちぶれるのでしょう。
法律があろうがなかろうが…自分自身の規律がなくてはなりません。意が通らぬなら、会社を去らねばなりません。自分自身がどうやって生きるのか? 守らねばならぬ主義主張はどんな犠牲があっても、受け入れる姿勢がないと人間として生きる価値がなくなってしまいます。