地方自治(2011年11月23日)
今週末の27日に大阪市長選挙が実施され行政のあり方が問われます。私は市場原理主義に最近は疑問も感じていますが、まだ考え方は基本的に効率重視の考え方なので橋下徹氏の「大阪維新の会」を支持します。行政も無駄が多く道州制に移行すべきだと言う考え方なのです。幸い、日本は四方を海に囲まれ地理的な優位性があり、単一民族国家として発展してきました。その為に秩序にやかましく、江戸時代から続く村論理の延長である会社社会も定着しています。大王製紙などはその論理の延長でしょう。
米国が統治した敗戦国で、初のケースではないでしょうか?イラクにしても…戦後の荒廃から立ち上がるのは難しいですね。日本人は従順にロボット教育を受け入れ経済力強化に舵を切ったのは敗戦を乗り切った官僚の手腕でしょう。内務省は解体されましたが大蔵省は敗戦からの復興に協力する形で米国は存続を認めました。この資金配分機能が、戦後の復興に秩序を与え明治から引き継ぐ「富国強兵」路線の継承の精神が国民に根付いており、経済大国になるまで発展しましたが、プラザ合意の転換点で目標を見失いましたね。
そうしてバブルの発生から崩壊の処理に手間取り経済力が低下し、産業構造の土台である社会資本コスト負担が高くなり、日本の製造業は基本的に競争力を失っています。間もなく車も、半導体や家電と同様に競争力を失うのではないでしょうか。内需拡大が叫ばれ、なかなか振興できないのは政策の基本姿勢が問題なのでしょう。今回のTPPの報道を見ていると、全て生産者の視点に立った報道です。何故、このように偏った報道になるのでしょう。消費者、国民は1億2千万人いるとしたら、農業に従事する人は何%なのでしょう。車の生産に関与する人は何%なのでしょう。何故、消費者の論理が出てこないのでしょうかね?
古くはビデオの録画技術の方式を巡り、ビクターと対立しソニーは敗退します。この論理は明らかに生産者側の論理です。その後も事あるごとに対立が生まれています。テレビは僅かな技術の違いをうたい文句で競争を繰り広げていますが、とうとう3流国になりましたね。まもなくグーグルはインターネットを利用したテレビソフトの覇権を握ろうと現在は必死になって動いているようです。本来はソニーが、折角、ゲーム部門も映画部門などの橋頭保を持っているので期待していましたが、経営者の資質の問題でしょうね。3Dなどの未熟な技術に舵を切りましたね。パナソニック、シャープも似たようなものです。
増資が売り材料になった市場はドンドン低迷しています。そりゃ東証が自ら裏口上場と言うモラルを破るのですから…呆れてものが言えません。明らかに世の中は混乱していますね。最初のつまづきはプラザ合意からの金融政策です。そうしてコンプライアンスの拡大解釈が人々の意欲を縛りどんどん活力が損なわれてきました。金融庁の基本姿勢は軍部の下士官の暴力と同程度の奢りですね。明らかに国家論理を見失っています。
私は野田総理に及第点を今の所、与えていますが、本来は二枚舌を指摘されるように、あの国民を騙すようなやり方は反対です。いくら、ばらばらな党内論理を考えてもやり方は3流ですね。その点、小泉首相は自民党組織を仮想敵国に見立て、見事な主張を展開しました。故に期限限定付きながら、あの時代の株価は上がったのでしょう。
橋下さんが当選され、地方自治のあり方に新風を吹き込んでほしいですね。WBSの報道はなかなか良いですよ。どんどん新しい流れを取材し日本に活力を与えてほしいですね。地方自治の新しい神風を広げてほしいのです。音楽祭の開催で地方を活性化したり、いくらでもやりようはありますね。お金の使い方も教育に使う仕組みを作る地方自治が生まれても良いし、幼稚園と老人ホームをつなぐ幼児教育を充実させる仕組み。小学校に経験豊かな退職者からの体験談を聞かせる教育など…いくらでも斬新なアイディアはありますね。できれば海外に発信する地方自治の新しい模索も取り組んでほしいですね。例えばインドと短期教育交換システムの構築とか…。世界中の国の子供を招き、日本からも世界中に短期留学させグローバルな人材を育成する仕組みなど…地方の自治体ならではの取り組みを加速させ、新風(神風)を起こしてほしいのです。農業体験など沢山の手段がありますね。
地方自治の予算は限られ社会基盤の維持費だけで資金は枯れますから…新規事業はなかなかできないでしょうが、お金の使い方はアイディアでいくらでもなんとかなりますね。低迷する市場は必ず現実の動きを反映するでしょう。