思わぬ相場の真実が発見できる

コラム

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相場の選択(2012年01月15日)

日本が太平洋戦争にやもえず突入する背景に、今日行われているイランへの制裁と同じ背景がありますね。世界の政治力学に翻弄され、対米敵視になっていく過程を思うとイランの感情が分かる気がします。詳しくは此方を読むと良いかな? 田中さんは最後にブレジンスキーの事に触れられており可能性がありそうな話です。

最近は、先日シーナ・アイエンガー教授の話を聞いてから、選択と結果について考えるようになっています。「トリレンマ」と言う好ましくない選択肢から、選ぶことしかできない屈辱を感じていることが多い結果、選択と結果について考えるようになりました。イランの状況はまさにその事例でしょう。

軍事予算の関係から米国はアジア太平洋地域での配置を優先的に考慮し、当該地域にある盟友の需要を満たして、各種挑戦に対応していく考えであることを示しましたが、この1極主義を覆すホルムズ海峡の緊張状態は呆れるばかり。中国にしたら、国益を考えイランを支持し彼らを煽る方が得ですね。その中国の傀儡政権と言えるのかどうかわかりませんが、台湾では国民党の馬英九総統が辛うじて再選されました。689万対609万と拮抗していました。

フィッチの発言の後でS&Pがフランス国債の引き下げを敢行し、市場の動向が注目されますね。台湾の選挙の影響からエルピーダやエレクトロンが注目され、日本の枝野さんが再任され東電の行方が焦点になり、全体の相場環境はS&Pの引き下げで影響を受け、今週は見所が満載です。

昨日は市場経済に触れましたが、このように考え方の違いが市場でぶつかり合い、市場の動向が人々の選択肢を変えていくわけです。米国内にもイランの対する扱い方をどうするか揉めるわけですね。イスラエルを中心とするネオコンの力は相変わらず強いですね。僕らが触れてきた学習では、なかなかグローバル化の交渉に耐えられないのでしょう。僕は滅多に外人の書いた本を読んだことはありませんが、最近読んだ「空の都の神々は」N・Kジェミシンのなかで主人公のイェイナは母親からの言葉を反芻する場面が出てきますが、代々「生きる術」を伝える伝統には敵いませんね。

近代史の検証もしない日本は、失敗を繰り返す、学習しない国民に成り下がっています。今日の日経新聞に乃木希典大将の自責の念を綴る手紙が発見されたとか…。明治天皇の崩御と共に殉死した彼の失敗と責任の取り方が、武士道を感じさせ共感を覚えます。似たような気持ちを抱いた宮沢喜一も、自分の犯した失政を悔いたのでしょう。

もっと僕ら国民は、歴史を正しく学習し自分なりに考えないとなりませんね。目先の報道姿勢を繰り返すメディアとの関係を見直すべきでしょう。