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ユーロ安の想定(2012年01月29日)
考えてみると…この2週間の日経平均の上昇はかなり強いのだけれど、やはりアルゴリズムの関連で動いている可能性は否定できませんね。一つは最近、連動性の高いユーロと日本株の組み合わせです。ユーロが安くなると日本株も売られるポジションですね。奇妙にもこの2週間程度の動きはユーロ高、日本株高となっています。
僕には不思議なのです。一気に50兆円ほどの資金供給をECBが実施したので、当然、需給バランスが崩れユーロの全面安になる筈だと思いました。FRBは緩和姿勢を続けておりドルがだぶついています。日本も緩和はしていますが、ドルの供給量の方が圧倒的に多いから円高傾向が続くのでしょう。為替の変動には、貿易収支、経常収支、金利平価説など…色んな説がありますが、私は基本的に需給バランスなのだろうと考えています。
だからECBの大量供給を見て一気に100円を割り込むユーロ安は、なるほど…理屈通りだと考えていました。ところが1月半ばに突っ込んだ後で、一気に反転しました。この理由が見えなかったのですね。一気に102円近辺まで買われましたね。その後、現在は101円前後です。この戻しは乖離調整もあるのでしょうが…どうもECBの供給資金が眠っているからではないでしょうか? 資金提供を受けた銀行は、国債を買う利ザヤ取引をするところもあるようですが、ECBの翌日物預金の残高が急激に増えたのですね。つまりECBが折角、資金供給しても、資金が再び戻っているわけで緩和効果が打ち消されており市場に資金が投入されていません。だからユーロは大きく売られないのかもしれないのですね。
当初、50兆円もの大量投入なので、一気にユーロ安が生まれ、場合によればドルと同じ水準の80円程度まであるのかな?とも考えていました。だって12月に50兆、2月に50兆だとすれば、大量の資金がタブ付きますからね。イタリア国債はそんなに発行されませんし運用先もないですね。最近の欧州国債の堅調さはECBの行動の成果でしょう。ここでFRBとECBが違うのは、自らリスクを取りFRBは国債を買い入れ、市場に資金をばら撒いていますが、ECBはワンクッション入れ銀行を通じています。リスクを銀行に負わせているわけですね。
次第に欧州の銀行は鞘取りを増やすでしょう。だってECBの供給金利は安いし期間も3年物と長く、投資した国債を担保に取る訳で、その利鞘だけが銀行の利益になります。この利ザヤはリスク負担料金ですね。労せず利益が約束されるから、銀行は大量の資金をECBから受け、国債投資すればいいわけですね。おそらくジリジリと…、再びユーロ安の局面になり、株価は調整を続けるのかな?…と言うのがメインの考え方。ただ2月の資金提供は大きく伸びないのでしょう。よってその時点で別の流れに変わりますね。
おそらく…。これと同時にFRBのインフレ・ターゲット論が存在するわけで、此方は株高の方向性です。一番の注目点は資産価格の動向が気になりますね。株はともかく住宅価格ですね。乖離調整が済み次第に供給量が増え、再びユーロ安に戻る。しかし2月末のユーロの供給は大きく伸びないから、FRBのターゲット論がやがて市場の信認を得るのでしょう。これが今のシナリオですね。よって再び、強くない調整が1か月程度は続き、ECBの供給額を確認したら、株は力強く上昇する。イメージかな?
なんて…このように当たらない仮説を打ち立てて、明日から行動するわけですね。そうしてまた違う現象が市場で現れれば、自分の考え方を市場に合わせ修正するわけです。事前に自分なりの相場観を打ち立てて、その仮説を元に実験を繰り返していますが、成果が生まれるまで繰り返すのですね。既にカタル君の実力は、健全な…と言うか、強気の上昇相場の環境下では、おそらく投資だけで、飯が食える水準だろうと考えますが…。今のような市場参加者が少ない低迷相場では、損をする側に回り、食えないのですね。何しろ空売りをしないわけですから、駄目な訳ですよ。それで何とか…嫌でも飯が食える方針に転換せねばなりません。本当は僕の意地を通したいのです。でも家族が居ますからね。株屋を辞めた時に、空売りを考えていましたが…やはりできなかったけれど。もう一度だね。
野田さんの気持ちはよく分かりますが、誤魔化すような発言は頂けませんね。あのような発言をしないと政治は運営できないのでしょうが…、僕には合わないかな?選択は間違っていませんが、表現のプロセスにシックリ来ないものを感じます。石原さんが新党構想か…年寄りは後進に道を譲りバックで動くべきだと考えますが、亀井さんも裏方に徹すれば良いのに…。橋下さんは、どう動くのでしょうかね? 国政に参加せずに、先ずは大阪市での実績を創り上げれば、自然に流れは爆発すると思うが…。それにしても米国FRBのインフレ・ターゲット論は羨ましいな。