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ケネディクス1(2013年09月15日)

Dガレージが金曜日にストップ高し、仕掛け人達、お仲間クラブの力技が話題になっているようです。直接の人気の切っ掛けは、ツイッターの株式公開に絡む思惑のようです。流石、お仲間クラブ、この公開を事前に知っており、お仲間がこれを餌に株式の演出を始めたのでしょう。カタルは公募増資の後、株価が下がった時と、今年3月に動きの異変を感じ、更にこの8月には何度か、本文に登場させているのを見ると…、3月頃には既に内部では、この話が生まれていたと思われます。林さんはカカクコムなどに投資し、新興企業ファンドとしては成功組の一つなのでしょう。ソフトバンクの孫さんもヤフーやアリババなど新興株ファンド(起業の方が正しいかな?所謂、エンジェルファンドです。)を手掛けています。まさに上場前の起業ファンドは宝の山、確率はどの程度かな? しかし所詮、このような投資は一時的な利益でカタルの興味は失われたままです。

さて、昨日は「見えない利益」の思惑が、株価を育てるとの視点からオリンピック銘柄などを採り上げて解説してきました。大切なことは、何度も述べますが…時代性です。世の中が、どの方向性に動いているか? そのスピードはどうか? の「見極め」ですね。株式を選択するうえで、一番大切なことは「時代の流れ」を見極める事です。カタルは1989年に地方の証券会社から、東京で一旗揚げようと…順調に歩んだサラリーマン生活を辞めて独立しました。当時、和光証券の社員で、入社しろと言われましたが、敢えて歩合生活を選んだのです。まぁ、興銀の常務からの紹介ですから、当時の和光もいくら歩合を採用してないとはいえ、既に何人か居たので、歩合外務員として、採用せざる得なかったのでしょう。親会社の紹介ですからね。その後、杉下さんは和光の社長になり、新日本を取り入れて新光に…そうして現在は、みずほ証券となっています。

人の繋がりは消えないものです。Dガレージの林さんが、どういう経過を辿ったのか分かりませんが、カタルがよく話題にするMITのメディアラボ所長をしている伊藤さんと親しい関係で、この縁で、ツイッターなどにも出資したのでしょう。この世界は、みんな仲良しクラブで互いに切磋琢磨して育っています。伊藤さんは個人投資家としても、かなり優秀ですからね。彼の選択眼は、インターネットからユビキタス時代の推進役になっています。おそらく、林さん人脈のキーパーソンは伊藤さんなのでしょう。

また話が飛んでいますが、カタルが歩合の世界で食えないのを実感した1997年に、やはり証券マンをやめるべきだったのですね。そうしてネットの世界に向かうべきだったと…今では思う訳です。時代の選択を誤ったわけです。株式投資で一番大切なことは、この時代の選択眼です。日本はようやくアグレッシブな時代になってきたようにも感じます。僅か3%の消費税引き上げも消化できないほど弱い成長率ですが…、今後の政策次第で成長力は更に上がるのです。市場を見ると…三菱自動車、シャープなど後ろ向きの増資が見えますが、ケネディクスは前向きな増資と捉えています。ただ実際は過去の清算にもお金は使われるのでしょうが…生きた金ですね。その意味を最近の新聞から解説します。

先ずは13日の金曜日の日経夕刊に、渋谷のハンズの再開発のニュースが掲載されています。東急グループの持ち物が2006年末に140億円で、東急系不動産ファンドに売却され、この度、みずほ系のヒューリックに売却され再開発されると言います。更にハンズとの賃貸契約が10年も残っている物件です。この推測を語ると長くなるので、要点だけに留めますが、金融危機に絡む資産価格が戻り始めている現象で、ようやく2006年の水準まで戻っている動きで、この手の物件まで…動き始めていると言う事なのですね。

更に14日の朝刊には、同じく東急不動産が銀座の数寄屋橋の旧銀座東芝ビルの再開発を加速させている記事が紹介されています。この物件は2007年に東芝から1600億円で取得したものだそうです。この動きは最近の不動産向け融資が動き出している現状の動きを解説しています。更に渋谷の大規模開発が加速すると報道されています。この14日の一面に目を戻すと…トップ記事は「固定資産税を半減」となっています。どうも耐震投資を加速させる狙いがあるようです。この法令基準の改正は、まだ決まってないのでしょうが、おそらく実行されるでしょう。

カタルが盛んに批判した土地を下げる為に、取引税や取得税など…どんどん引上げ、雁字搦めになっていた不動産税制の改定の動きが見られます。金融庁の検査体制の転換と同じ範疇ですね。宮澤喜一が、晩年悔やみ、反省していた失政が、転換され始めています。つまり資産デフレが改善され、上昇に向かう動きを全ての事例が示しているのです。信用創造が実際に始まっている証ですね。その裏付けがニュースになっている訳です。つまりケネディクス株が上昇する重要なアイテムである、不動産向け融資残高が伸び始めているのです。

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さて、カタルはケネディクスの受託資産残高推移を問題にしています。1兆1609億円〈2013/6月末〉なのです。2004年12月時点では2500億円だったものが…今回は4倍の水準からスタートします。丁度、今はケネディクスが2004年8月に公募増資をした環境に、日本の社会環境は似ていますね。あの時点から4倍も資産が増えており、今回は外資系の力と言うより、実体経済の動きに乗っている動きです。おそらくここから3年程度、ケネディクスの株価の上昇は続くのでしょう。あの時の公募価格は481120円でその後の第三者割当は456320円ですね。今の株価に直すと481円で456円です。そうして、そこから株価は、怒涛の躍進を続け4000円台に1年をかけ大飛躍します。10倍になったのですね。

残念ながら、現時点では2006年の高値当時に購入した物件もかなりあり、全てが減損会計で償却されているとは言えないのでしょう。しかしその後、ダヴィンチは上場廃止に追い込まれる程、金融庁の査定は厳しく、銀行検査を実施したのですね。何故、異次元緩和だけで、第一波の波動で株価73円のケネディクスが、いきなり800円になったのか?背景が分かるかと思います。しかし実際はこれから利益が増えるのですね。あの当時は実に17倍に利益が増えています。今回はあの時より4倍以上の受託資産があるのです。ここでカタルは受託資産を問題にするが…他人の財産だから、ケネディクスのプラスにはならないと言う、常識的な疑問が浮かぶ人も居るでしょう。明日はこの疑問に応えます。