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第二波動に突入できるか?(2013年11月17日)
今日は簡単に、昨日からの続きを書いて終わります。基本的に米国株式市場が好調な展開の為に世界の株価も堅調なのですね。この背景は米国の金融政策が大きく影響しています。資源価格の上昇と言う観点では落ち着いており、爆食の中国、低迷が続くEUなど米国だけが回復を強めていますが、シェールガス効果から国際価格の影響は限られており、ECBが利下げできる環境です。EUでは金融機関の査定が始まります。ギリシャはプライマリーバランスを達成しイタリア、スペインなどどうにか…悪いなりに改善方向にあります。一部新興国の動きは鈍いですね。インドは落ち込み、ブラジル、インドネシアなど懸念は残るのでしょう。ただアセアンはマズマズでしょう。ミャンマーに代表されるように日本などの投資活動は続きます。最近はベトナムへ中国からの生産移転が続いているようです。だいたい、外部要因はこんなイメージでしょう。
クボタが好調で先週の株価動意銘柄には「タカキタ」6325などの第二グループも顔を出していました。国内では建設資材価格の上昇が続き鉄筋工などの不足が言われています。人気ランキングに載っていませんが、何れ「日本ヒューム」5262からの連想で「川岸工業」5921なども注目されるでしょう。為替水準の100円台乗せから好業績が注目される「セイコーHLD」8050なども人気銘柄に顔を出していました。「ケネディクス」4321が人気になり始め、前日の6位から4位と市場の注目を集め始めていますが、まだ早いでしょうが往年の不動産株の「アーバンライフ」8851などが金曜日に注目されていました。変わったところでは「アドソル日進」3837などと言う会社に興味も感じました。如何にも、日本的な管理社会好みの会社です。ざっと人気銘柄を眺めるだけでも大変な労力が必要になります。
相場環境は改善してきましたが、日経新聞にも継続性の観点から疑問の声があるように、昨日も書きましたが、日経平均先物指数から株価上昇だという事が強弱感の対立を生んでいるのでしょう。そこで代表的な人気銘柄である寄与率の高いファーストリテイリングの動きを少し解説しましょう。ご覧いただいて分かるように200日移動平均線を、一旦下回り、それから大きく反発し出しています。この200日線の意味はどういう事か?
通常と言うか、最近は目先張りが増えて5分足や5日移動平均などの短期のテクニカルに注目度が集まっています。しかし需給バランスと言うのは、本来、そう簡単に改善されません。短期筋が活発なディトレを繰り返し、発行株式総数の20%、30%と言うケースは珍しくありません。11日に人気になった「宮地エンジニア」3431は、なんと180%と言う発行株式総数を超える商いをしましたね。こんなケースもあります。しかし浮動株を売ったり買ったりするだけの目先の回転だけの短期売買の現象です。大きく株価が上がり、需給バランスが落ち着く為にはやはり200日間程度の調整は必要なのです。アベノミクスが開始され、ようやく1年、その異次元緩和がようやく市場に定着したことが日経225の代表銘柄が200日線上にタッチしたことから需給バランス面で調整が終わったことが分かります。
一部のヘッジファンドが今回の株価上昇の前に、アベノミクスの失望説を掲げ、日本株を売り仕掛けしました。つい最近の現象ですね。しかし…この動きは市場から支持を得られませんでした。多少、全体は下げましたが、多くの銘柄を200日線上に押し下げただけの反発ポイントを作りましたね。GDPの数字から見てもカタルが指摘したようにデフレターが存在し、アベノミクスの効果が薄れていることが分かりますが、異次元緩和を中心とする日銀によるETF買い(0.5%規模)などの実弾が効いているのでしょう。日経平均株価が綺麗に二段上げ波動に入るかどうかは…、カタルが述べている信用創造がなされるかどうか…が焦点になると思われます。しかし米国の緩和継続やECBの利下げにより流動性は供給され続け、日銀も継続して緩和していますから、基本的に信用創造機能は拡大をしています。だから狙い通り、ケネディクスの人気順位(6→4)が上がってきました。果たして市場人気を独占できるかどうか…年末年始の株価動向が注目されます。
でもこの時間調整の意味は非常に重要ですね。先ほどのユニクロ株(ファーストリテイリング)を見れば分かります。200日線を一旦割り込んだ後に大きく反発し出しました。チャート上の変化日を見事に利用した動きになっています。実はケネディクスもそうですね。三菱UFJもそうです。金曜日に一番人気になった野村証券もそうですよ。全ての株が需給バランスの調整を終えた11月に反転の波動をスタートさせた意味は大きいと思います。
