思わぬ相場の真実が発見できる

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周りを見よう(2014年01月19日)

いったい創造性が豊かな米国と日本の違いは何なのでしょう。今でもグーグルマップを最初に見た時の驚きは…鮮明です。最近では、アマゾンが提言し開発している無人配達機のカブトムシと言うか…テントウムシと言うか、あのアイディアはすごいですね。何れ、空中でも自由に飛び回る時代が来て、空の仮想道路が出来るのでしょうね。ところが日本で何かしようとすると…直ぐに前例がないと却下され、新しい事をするときは、なかなか進みませんね。

今では一般的になった「IR」はカタルが、パソコンを始めた当初は一般化していませんでした。実はカタルは、これからは企業の情報公開が必要だと思い、IR活動を支援するホームページを創ろうと奔走したことがあります。日本を代表する企業を30社ほど回ったのです。その当時、IRと言っても…電話の交換手は分からずに、広報課や財務と言う部署の担当者を相手に説明して回りました。これは実話ですからね。ソニーに最初に行き説明したら「趣旨は分かるが…他社の動向はどうですか?」と部長さんが、私に聞くのです。私はソニーと言う会社が、日本で一番、先進的だから最初に訪問したのです。そのソニーの部長が、他社の動向を気にする有様ですね。日立などはひどいものでした。社長秘書室長に会ったのですが、うちは変わらないのが、日立イズムと公言されていましたからね。駄目になる訳ですよ。あれから20年近い歳月が流れますが、今ではIR情報は、一般的なサービスになりましたね。カタルは日経新聞と組もうとしたら、IR協議会と言う子飼いの組織があるから、そちらへという事で…事務局長の段階ではOKだったのですが、相手内部の調整で却下ですね。現場に主導権がない訳です。もともとIRNETは、その為に作った会社だったのです。今では株式情報みたいになっていますが…。正しい姿を知って欲しいだけなのです。

こんな原稿を書いたのは、昨日の日経新聞の私の履歴書に、NHKと小澤征爾さんのもめごとが書かれていたからです。N響は長く聴いていましたから、よく知っているつもり、日本を代表するオーケストラですが…あんな一面もあるんですね。今でも日本の多くは新参者を見下しますね。自分達に本物を見分ける力がないからです。多くは海外で有名になり日本に戻ってくる形ですね。日本と言う国は、面白い国ですね。このホームページを長く読んで頂いている読者の中にも「未来かたる」?得体のしれないやつだな…、という印象でしょうね。でも、みんなそうですよ。有名なバフェットだって、間違う事がよくあります。未来の時代の選択は、分かりませんからね。正しい成長の道にも、いくつかの選択肢があり、どれを選択するかは見えません。先ほどのアマゾンの配送ロボットの話しですが、カタルは情報と物流は欠かせなく、成長分野だと述べました。でもこの無人配送ロボットが一般化したら…ヤマト運輸の社員は失業しますね。付加価値があるかないか…非常に重要なことですね。昨日、カタルはグラフにコメントを入れる作業をしていて、上手く行かずに3時間ぐらい、時間を浪費しました。しかしテキスト分を選ぶ時に「@を冒頭に入れると縦書きで、外すと横書き」と言う知識があれば、この3時間は節約できたわけです。つまり基礎知識があれば効率的になるのです。

株の世界も同じです。多くの人が三菱UFJの現状の株価評価が正しいと思って誤認しています。この認識はここ10年程かな? BIS規制によるグローバル化の意味を知らないからですね。IASの流れを知らないからです。金融庁が主導し財務データなどをXBRLと言う国際標準に変更していますが、変換ツールが必要で非常に使いにくいですね。今でも官のよる壁があり、利権が存在するのでしょう。財団を作り天下り、協議会やら協会やら…全ての産業には天下りの仕組みが定着しています。そうして、その産業は毎年10万とか…協賛金を求められるわけです。産業の利益団体が参入障壁を高めています。小澤さんとN響のような関係は、何処にでもあるのです。もしそのような壁をなくせば…自由な発想が活きるかもしれません。

原発の後処理が出来ずに…何故、ロボットの活用が出来ないのでしょう。ホンダのアシモはどうしたの…改良できないのかな?日本がロボット先進国だと思っていたのに…後進国じゃないか…と思いますね。10億円の賞金を与え、民間から知恵を出してもらえば…原発の後処理も進むんじゃないか…とも考えるわけですね。安全性など、色んな弊害はあるでしょうが、もっとチャレンジ精神を活かしても、良いと思うのです。カタルは試行錯誤の毎日でした。証券マン時代に30年を超えて基礎を創ったつもりですが…なかなか資金難で知識が活かせませんね。あと一歩なのですが…歯痒い壁があります。

例えばケネディクスの株価を客観的に考えると、1兆2000億円の受託資産と言えば、これを運用する投資信託なら、間違いなく運用するだけで毎年1%~3%は抜きますね。つまり120億円から360億円で、PER10倍として1200億から3600億円ですね。現状の時価総額は1365億円ですね。つまり会社の価値でみて最低ラインに位置しています。現状はマネタリベースが増大しているのでPER30倍が妥当だとすれば、3600億から108000億円まで論理的に容認でき、しかも毎年、この受託資産は増えます。事実、あの不動産ミニバブル時の株価評価は4000円台でしたが、今より受託資産が半分以下だったはずです。その後の増資分を含めてもやはり安いと考えています。これが本質、日本と言うのは面白いもので、本質を見抜けない人が上に多く居ます。N響と小澤さんの話を持ち出すまでもありません。

頭でわかっていても…実際には、行動が出来ずにいるのですね。偉そうに…年金ファンドの運用者は、年収1000万の給料を貰っていてもソニーの部長と同じで、みんな横並びなのですね。0.7%の国債は買えるが…、3.0%の伊藤忠の配当を見過ごし、2%にも回る配当り利回りの三菱UFJを買えないのですね。こんな連中に、僕らは大切な年金の運用を任せているのです。正しい裁定概念があるなら、子供でもどちらが有利か分かります。あまりに日本国全体が安心・安全を求めすぎていませんか? 一度、じっくりと周りを見回して欲しいと思います。