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税収弾性値(2014年09月28日)
今日は…御嶽山の噴火が話題になっている程度のニュースしか持ち合わせてなく、何をテーマにするか…。昨日のレポートの出来も…今、ひとつだったように、毎日書いていると気分が乗っているときのテーマと、そうでない時と…色んな日がありますね。
岩隈君は好投を続け15勝、黒田君のローテンション維持は立派ですね。それに引き換えダルビッシュの期待感は大きいのですが、気分的なムラのある選手の様に感じています。黒田君とは…相反する対称性に位置している様に思います。田中君は来季に期待したいものですね。最近、サッカーも本田君も岡崎君も、頑張っているようですね。やはり日本人選手の活躍は嬉しいものです。何故なのかな…別に知り合いでもないのに。
本来なら、逸ノ城はモンゴル出身なので、今ひとつの筈ですが、やはり新人が活躍するのは、興味が惹かれるものですね。壁に悩む遠藤君の姿も、照ノ富士も期待感があります。今場所は、勢や宝富士などの日本人力士も力を付けて来たように感じています。来場所は幕内昇格する栃ノ心も、今日の一番は、久々の全勝優勝が掛かります。まぁ、株と同じで…新星が誕生するのは楽しみなものです。
脛にブツブツが出来て…なかなか治らないのです。時々、痒くなる程度で、たいしたことはない…と放って置いたのですが、とうとう医者に行きました。そうしたら貨幣状湿疹との診断で、薬を塗って今日で3日目に入りますが、あっという間に…あとは消え始めています。こんな事なら、早くに医者に行けばよかったと思っています。時々、痒いぐらいで…年を取ると代謝機能が低下し…、こりゃ、運動をして血行を良くするしかないな…と観念している次第です。
さてこんな事は、まったく株に関係ないですね。でも不精はせずに、みなさんも医者に行ってみるべきです。株屋も、なかなか良いセールスに当たりませんが…勉強する人間と、そうではない人間は、時間経過により大きな差に繋がります。カタルは毎日、原稿を書く為に、いい加減なことは書けないのです。故に、それなりのお勉強をします。今日はネットでニュースを観ていたら、此方の話題が目に留まり、「税収弾性値」と言うのを…少しネットサーフィンしました。要するに、GDPが増えると…、税収が、どの程度増えるか…と言うものです。色んな記事を見ていたら、財務省が予算を作成する段階での見積もりでしょうが…、この税収弾性値の予測数字を1.1算定し、その数字に批判が集まっていましたね。
常識的に考えれば、分かります。名目GDPは、企業の売り上げのようなものです。損益分岐点を超えれば、売上高の増える分から原材料費を除けば後は利益ですから、1.1と言う数字は、如何にも眉唾物ですね。GDPが3%増えるとすれば、弾性値が1なら税収も3%増える仕組みです。1.1なら3.3%の税収が増えることになります。しかしカタルが独自に調べると、過去15年の平均値は概ね6.1となりました。(少し計算が間違っているかもしれません。)つまり名目GDPが3%成長するなら、税収は6.1倍の18.3%も増えることになります。
2013年度の名目GDPは、481.4兆円で、一方、税収の合計は49.5兆円です。今年度、もし名目GDPの3%成長が達成できるなら、名目GDPは495.8兆円になり、一方、税収は58.5兆円にも…達することになります。つまり税収は10兆円近くも増えるのです。毎年、名目GDPの成長率を3%維持できるならば、税収100兆円台も、夢ではなくなります。プライマリーバランスは、難なく達成できますね。ただアベノミクス、初年度の2013年のGDPの伸びは1.86%でした。そのグラフは此方です。
如何に…、国の維持と言う観点で見ると、「信用創造機能」が大切か…お分かり頂けると思います。米国の平均的な所得水準は5万ドル近くに迫ります。つまり500万円ですが、わが国の平均は400万円を欠ける程度でしょう。日本人の所得を100万円引き上げる工夫が必要になりますね。その為には資産上昇効果の利用は欠かせません。これは絶対的な必要条件です。残念ながら、これから増える年金世代は暮らし向きが苦しくなります。公務員も然りです。まぁ5年程度は、体制転換の定着に時間が掛かるのでしょう。
国の借金残高が1000兆円規模と言うのは、良く知られていますが、その借金残高に見合う位置に資産がある訳です。貸借対照表の関係ですね。左に資産、右に借金です。この資産を民間に移転させ、民間に借金を肩代わりしてもらえばいいのです。故に、国が持つ高速道路などの資産も、継続的な収益が期待できるものは、全てリートと言う形で置き換えればいいのですね。ケネディクスは、今回、これから必要な社会基盤である介護リートを募集します。何しろ、介護患者は増え続け、介護施設の空き待ちしている待機者が大勢います。水道などの社会基盤も、継続的な収益が期待できます。市場経済の世界では、需要と供給の関係で、利用料金は決まります。わが国の水道料金も、きっと上がるのでしょう。
でも海外での水道などの民営化事例はないとの…読者からの指摘を頂きましたが、水道は基本的に、巨額の先行投資を必要とする装置産業のようなものです。一度、敷設すると、長くその設備が使えます。あとは耐久年数を超えた水道管の保守点検費用ですね。水道管の新設はお金がかかりますが、最近は内側にコイルを巻くやり方や、様々な新技術開発が進んでいます。市場経済の仕組みでは、必ず、料金は採算ラインまで引き上がります。事業化するリートの収益を、不動産並みの5%程度とすれば、水道事業の料金回収は安定的な収入ですから、民営化が実現できると思っています。長期国債に投資するようなものでしょう。
残念ながら、カタルは実際に水道事業の中身を調べたことはありません。現在、市などが抱える水道事業の仕組みは分かりませんが、これまでの社会基盤整備の為の借入金が、どの程度かが問題ですね。市場経済の仕組み上、5%程度の収益性があれば、必ず民営化が可能でしょう。仮に敷設費などの借金があったとしても、詳しく計算すれば、現在の資産価値が明らかになります。これから発生する補修費の見積もりも出ますからね。そうすると水道料金は、自ずと決まります。道路も同じ話です。カタルは基本的に小さな政府、出来るだけ公共的な関与は、やめるべきと考えています。ハッキリ言って、無料のサービスを受ける人は社会的な弱者に限られるべきだと考えています。
後の人は、適正な料金を負担すべきですね。最近は、市町村がプールや図書館などのビジネスにも参入しています。しかも設備は中途半端の形で、明らかに採算を度外視した料金設定です。東京では最近、有料の図書館が出来たとか…。雑誌や本などの書籍を家で保管するのは、狭い都会のマンション暮らしだと大変です。もし民営化の図書館があるなら…コーヒーなどの提供も考えられ、高価な椅子に腰かけて、ゆっくりと音楽をヘッドフォンなどで聴き、上手いコーヒーなどの飲みながら本を読むなんて…悪くはありませんね。図書館も有料にして民営化されるべきでしょう。