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2014年を総括…(2014年12月31日)
やはり失敗の総括は確りと反省をしないとならないでしょう。
よって今年を振り返ることにしました。カタル自身の今年の成果は若干のプラス圏で、現物の含み利益はありますが、信用分は大納会に下がったことも影響し、若干のマイナス分を持ち越しになりました。単純平均株価をみたように…、あるいはケネディクスを観ても分かりますが、今年は横這いの印象です。ヘッジファンドの動きも、おそらく金融規制強化の動きがあるようで…外人の日本株投資は増えているとは考えていません。どちらかと言えば…下がる場面も多く、日銀のETF買いなどで指数を買い支えたので、その分、時間軸への負担が掛かっているように見えます。りそなの処理と同じですね。りそなは、やはり本来は倒産処理すべきだったのでしょうね。未だにバブル期の返済が出来ないのです。25年ですからね。そうは言っても、報道によれば来年は完済との事です。
日本村論理が、色濃く残る処理方法ですね。原発の東電もそうです。年末に若干動きがありましたが、ゾンビ企業を残す処理方法は、明らかにグローバル論理から見ると整合性が欠けていますね。証券取引法では投資家保護を謳っており、おかしな事例はこの東電ばかりでなく、他にたくさん存在します。例えば、エナリスです。新規上場後に公募増資を実行しており、幹事証券は知らなかったのでしょうが、不正会計処理を前提に公募をしたことに成り、明らかに詐欺行為ですね。法廷で争えば勝てるでしょう。別にエナリスだけでなく、このような玉虫色の処理を好むのが、日本と言う島国根性の村社会ですね。逆に良い面もたくさんあります。村社会なので表面上、互いに妥協し歩み寄る訳ですね。まぁ、文化の問題でしょう。でもこの文化は「みんなで渡れば…怖くない」と、昔、奉加帳方式で負担を求められたのですね。現在の賃上げ要請も、その口です。国家が主導しないと、なかなか日本は動きませんね。故に、楽天の三木谷さんなどは浮いて見えるのでしょう。カタルは、彼が嫌いです。理由は、税金を払わない経営方針の為ですね。赤字企業を買収し規模の拡大を図りますね。西武鉄道経営の方式です。
昨日のキャッシュリッチ企業の閲覧数が多かったのか…。調子に乗った東洋経済は、今日は借金の上位企業を並べてきましたが…、トヨタがトップで、何やら言い訳をしていたようです。借金が悪という固定概念は捨てねばなりません。今の様に低金利なら、借金をして事業を拡大する経営が正しいのです。ROE経営では利益率が高いなら、借金をして規模の拡大が、指標を上げることになります。財務レバレッジを高めるのです。当然ですね。ソフトバンクは賢いですよ。カタルは無借金企業のベンチャリで失敗しました。日本の金融システムは縁故関係を重視します。だから適度の付き合い方が正しいのです。ファナックの様に、無借金経営が良いとは限りませんね。本来の正しい経営スタイルは、自社株買いを実施し、新規の設備投資は借り入れで賄うのがベストです。更にサイバーダインのような企業に出資をするとか…の種まきも必要でしょう。
こんな事を書いていると…総括の紙面がなくなります。カタル銘柄の失敗は明らかですね。007は村田効果が表面化しませんでした。日本の恥部ですね。ものづくりに拘る余り、物質的な物へは対価を払いますが、ソフト技術には対価を払わない傾向があります。情報に対する支出は、少ないですね。でも情報は非常に価値があるのです。太平洋戦争に負けたのは、暗号技術の問題ですね。早くから日本の暗号は解読されていました。WiFi通信モジュールは、おそらく使われているのでしょうが…非常に対価が安いのでしょう。小米(シャオミ)はインドで販売停止処分を受けたらしいですが…特許問題はどうなったのでしょう。シャープにも影響しますからね。これが誤算でしたね。
ただ今回の増資が成功すると、M&Aを行うのかどうか…。仮に10億円規模の会社の買収をして、1億円の黒字だとすると…一気に黒字化は達成され、潜在的な夢があるので、相場が前倒しでスタートする可能性がありますね。来年は、この辺りが焦点になるのでしょう。小さな会社なので、どうにでもなります。村田は自社の利益を分ければ、あっという間に高収益会社ですね。ルネサスでも同じです。ルネサスは大きな会社ですからね。QBの単価も安そうですね。この辺りの日本人の価値観は問題ですね。でも株価は下値圏でしょう。業績動向は改善傾向にあり、マイナス要因は見えません。よってカタルは買い増し方針です。
J・TECの方は、整形外科医の研修に時間が掛かっているようですね。それに厚生労働省の適用認可範囲が狭いのでしょう。この辺りの考え方が問題になります。しかし…国は年末近くに再生医療を促進させるために法整備をしています。一般の人はあまりわからないかもしれませんが、非常に大きなビッグ材料ですね。多くの投資家は治験などの情報公開に反応しますが…このような実質的な法改正には反応しません。この辺りの布石が確定しているので、富士フィルムは1900円だったかな? 残りの株を引き受け完全子会社化したのでしょう。フィルムは実にフェアで賢い会社です。非常に将来性が豊かな会社ですね。年末に掛け、玉拾いの動きが見られていました。おそらく何処かのファンドか…フィルム自信の買い増しでしょう。何れ、利益がでてきた段階で、富山化学の様にフィルムにTOBをかけられる可能性もありますね。今、2000円とか3000円で買収するとフィルムの潜在利益での買収は、上場企業なので異論が出ます。だから買収するにしても適正利益が生まれた時でしょう。現在は減額修正した後で株価は下値圏です。着実にジャックは売れますから、株は買い場でしょうね。カタルの誤算はジャックの収益化の後ズレですね。この辺りの読みは難しいですね。
さて最後にケネディクス、今年は年初に大きく下げ、300円割れが下値、そうして前回は400円を割れたところが買い場になりましたが、今回は506円でしたね。おそらくここが下値でしょう。2月になると来期の見通しは見えてきます。リート市場は空前の好ブームです。資金は市場に溢れ、運用する場所がありません。こんな環境なのに、何故、ヘッジファンドが大きく参入しないのか? ここが理解の苦しむ場面です。ハローウィン緩和で一気に4桁乗せ…と思っていましたが、実際は新規の参入がなく、逆に既存ファンドの利食い売りに押されたような印象です。
おそらく大規模ファンドは、度胸がなく仕掛けられないのですね。この背景は米国のマネタリーベースの問題や信用規制の問題でしょう。でもステートストリートの様にしっかり見ているファンドもある訳です。もう少しの印象ですね。おそらく小さなファンドは関心を持っているのでしょうが…6000万株近い信用買い残を観て、たじろいでいる印象です。少し、組織的に買えば…直ぐに人気に火が付き、一気に仕手化に発展する筈ですね。相場の一番、面白い場面です。カタルなら、この年末年始に手掛けますが…今回は前回と違いノンリコースを多用している様に、若干、ケネディクスは消極的なのですね。すべてに安全を優先させて経営しています。この辺りの経営方針があり利益率が落ちるのでしょう。ただAUM残高は魅力的で、この評価は住友不動産なんかと比較すると物凄い「伸びしろ」があると考えています。通常、AUMが大きく増える時から業績内容がドンドンよくなります。
その様子は、来年に成ったらデータで示しますね。カタルは既にそのデータを集めてありますが、公開は来年します。問題は年末年始に仕掛けなかったので、若干、相場が後ズレする可能性は否定できません。でも実際の利益は春に予定される商業リートや介護リートの時に、自社が保有するブリッジファンドから不動産を付け替えます。この時に多額の利益が発生します。既に残存不動産は、諸般の要件から推察すると、全て含み利益状態だろうと考えています。もう利益を隠せませんね。イライラ感が募っているので、一気に爆発高を想定しているから…いつも高値で買い増しをしている訳です。
「パンデミック相場」は近いと考えています。だって日本株は世界で一番注目される市場で…25年ぶりにデフレ脱却に向かう訳で、1300兆円の逆襲と言うスケールの大きな相場ですからね。きっと…、読者の皆さんも、本当の投資の意味を実感できるものだと考えております。
さて、カタル銘柄の総括は終わりです。あとは今年の相場を振り返りますね。
昨年8月頃から年末に掛け、年金ファンド向けに富士通を推奨していました。昨年8月の株価が底値圏でカタルはコラムの「相場の起承転結」(2013/8/25)で富士通のクラウドビジネスを解説しています。更に、2013/12/16の今日の市況でも、富士通を取り上げています。本コラムでは、昨年から度々、登場させていました。クラウドの本命銘柄として掲げていましたね。当時の株価は500円以下でした。8月の時点では400円割れですね。しかし今年8月にかけ800円を付け、カタルは売り推奨に転換しており、事実、その通りに株価は展開、現在は未だに調整中です。まだ大型株なのに乖離は高く、しばらく調整波動は続くでしょう。故に仕掛けても無駄ですね。
でも今年のカタルのヒットは、なんと言っても日本通信でしょう。1月29日の今日の市況から登場したようです。3月1日の株式教室では、ミクシィーと共に解説していますね。この銘柄の推奨の切っ掛けは、日本の携帯料金の割高感から、必ず格安スマフォは伸びるという信念で、その後は何度も本文で登場しています。切っ掛けは日経新聞の一面でしたね。当時は分割前の株価100円(1万円)台からの推奨です。しかし500円を超える所から、割高に見え、売り推奨に変化しました。トホホ…、こんなに伸びるとは…。
あと…記憶に残るのが、化工機とNSWの推奨でしょうか?
これはメールにて…事前公開しました。この時期が6月の初めですね。そのチャートも掲載しておきましょうか…。そんなわけで…、その辺の証券マンより、ずっと的確に相場を捉えていたんじゃないかと自負していますが…。肝心の本命の株が横這いじゃ、褒められたものではありません。本年もご愛読をありがとうございました。また来年ね。良いお年を…お過ごしください。