名目と実質賃金の推移(2014年12月07日)
カタルが、何故、データ掲載に際し、発信元まで行き、元のデータを活用するか?
(昨日も米国の雇用統計などの数字の元は、此処にある…と提示したように)自分で原稿を書いていると、数字のマジックと言うか…、データの加工度により、読者の印象が変わることが、良く分かるからですね。
昨日は、郷里の出世頭のひとり、長岡出身の山本五十六の映画を、何処かの民放で放送していました。下士官が三国同盟を賛美するのを、「君たちは原書を読んだか?」…と諭すくだりがありました。原書には、日本人の事が悪く言われていましたが、翻訳本は、その部分が、削除されていたのです。更に、本日のヤフーニュース(朝日新聞デジタル版)では、選挙戦の実績評価で、各党が恣意的に自分達に有利な数字を使っているとニュースもありました。
日経新聞もそうですね。今日の一面には、実質実効為替相場の解説が載っています。過去、日銀はこのグラフを用い、日本は円高ではない…との論調を展開してきました。そうして金融緩和を拒否してきた歴史過程があります。その間、どんどん円高は進み、日産マーチまでもが、とうとう、タイに生産移転されました。実質実効為替レートと、名目上の為替レートの様に…。最近の目玉は、雇用の名目賃金と実質賃金の論争もそうですね。そこでカタルは発信元の厚生労働省のサイトに飛び、自ら、名目と実質賃金のグラフ推移を歴史的に観るため、期間の長いグラフを作成しました。利用に際し、季節調整済みの現金給与総額(30人以上)と、同じく季節調整済みの実質賃金(30人以上)のデータをもとにグラフを作ったのが下のグラフです。元データは此方です。
株価は1989年末にピークを付けましたね。景気の先行指数と言うのが分かると思います。上のグラフは1970年代の日本が成長していた時代からのものですね。下のグラフは2011年からの採用期間が短いものです。明らかに最近は、名目賃金が上昇していますね。先ずは名目が上がり、それから実質もプラス転換してくるのです。基本的に人間は、名目の世界で生きているのです。僕らは感情の動物ですからね。
様々なデータを用いて政策論争が展開されていますが、如何ですか? 日本の成長が落ちたのは資産デフレなどの市場経済の仕組みを拒否した現実のマイナス面が、如何に大きいか…お分かり頂けると思います。基本的に色んなデータが存在しますが、株価ほど、実際の経済を端的に表している指標はありませんね。株価が上がると言う事が、正しい政策なのですね。バブルが崩壊し、このバブル部分の整理は、ダヴィンチが創業した1997年頃に、価格調整の整理は終わったのですね。ところが、地価が収益還元法と言う論理上の地価に下がったにも拘わらず、日銀や財務省は実質賃金などの物価を考慮した指標を重視し始めました。清貧思想の蔓延です。そりゃ、公務員には都合が良いですね。リストラがありません。
皆さんは、大手企業の社員は、楽していると思うかもしれませんが…実際は違いますね。みんな出向です。カタルの知り合いの多くは、物産の社員は介護の世界へ、東芝の人は子会社に行き、それから放り出されました。本社に残れる人は、限られた優秀な連中だけです。時代の流れに付いて行けなければ…それで終わりなのですね。ソフトの世界は更に過激ですよ。カタルのアイアールネットのサイト作ってくれたTさんは、最初はNECだったかな? それから日本IBMですね。そうして今は、有名な外資系ソフト会社の現役です。この業界は日進月歩なので…常に勉強です。彼の様に、上に立つ程、下よりさらに大変なのです。年収1千万以上になると、過激な競争にさらされます。彼は、もっと多くもらっています。
現実を知れば、知るほど…正社員などは嫌だと思う人も多く居ると思います。気楽な契約社員の方が、良いと言う人がね。だから「生活の党」の小沢さんも、現実の変化を知りませんね。昔の終身雇用の時代へは戻れませんよ。グローバルになればなるほど、世界基準の仕組みの中で動いていくのです。日本が世界の変化に合わせるしかないのですね。まもなくスマートコミュニティーへの進化が始まります。カタルは一部で述べられている移民政策に反対に変化してきました。当初は移民制度に賛成だったのです。GDPの観点から必要と考えていましたが、最近は少子高齢化が新しい時代への起爆剤になると考えています。まだ高島屋に行っていませんが…あのネッスルの売り場はまだあり、ソフトバンク製の「ペッパー」のロボットが設置されているのでしょうか? 今度、行ってみないとなりませんね。
あらゆる業種でロボットは実用化の段階に入ります。だから移民などの単純労働は必要なくなります。むしろ人手不足だから効率化が進み、人手のかかる建設業でも技術進化が加速するのでしょう。今は時代の過渡期ですね。信用創造機能が復活し金融マジックが利用されるようになると…一気にスマートコミュニティーへの世界に突入です。お金が進化を支えるのですね。今日は自民党政権の応援記事を掲載していますが、安倍政権の路線は基本的に正しいのです。しかし同時に危険性も孕んでいます。しかし「これしかない…」のです。今日の日経新聞、3面の記事、「私募リート」の記事ですが…この記事がケネディクスの事を書いていると…理解できる人が、どれだけ居るのでしょう。
私募リートの国内大手企業は、ケネディクスです。既に兆円単位の不動産の組成をやっていますね。カタルは早い段階から地銀の資金がリートを通じて流れていると述べています。更に…この見えない闇の段階で「リートはPFI」だとも述べています。この段階までイメージできる人は殆ど居ませんね。しかし現実はどうでしょう。これから続々と退職し介護市場を支える団塊の世代の需要を賄うために、既に国内最大の介護リートをスタートさせています。これは来春に上場されますね。リートは公共事業投資などの役目を引き受けるのですね。国は資金面ではなく、法令改正などの政策面で応援すれば充分です。空港から港湾など…様々な形でリートは活躍します。物流リートはネット需要の物流システムの構築を支えていますね。分かるかな…ケネディクスは成長企業なのですね。
まぁ、株価が4ケタに乗り、実際の企業業績がどんどん上がる来年から日経新聞の解説も仕手株評価から成長株評価に変わりますね。現状は仕手株評価の人も多いのでしょう。しかし今日の日経3面の様に強制的に資金の流れが変化させられているのですね。異次元緩和で充分だと思っていましたがハローウィン緩和でアクセルが更に踏み込まれましたからね。来年後半から再来年になれば…企業業績の増大が目に見えるように表面化しますから…一般的な評価も変わりますね。何故、時代の読みが必要か?
今日、提示した実質と名目賃金のグラフを、カタルの事を信じずに、自分で作成した人だけが、カタルの苦労を共有できるので分かるのです。厚生労働省のエクセルは古いのですね。その為に、わざわざ別な形に落とし、再読み込みしてデータを処理し、縦横の配列を変え、グラフを作ったのですね。実際は大変なのですよ。データも使いやすくなっていればいいのですが…。エクセルの使い方も…カタルは入門レベルですからね。マクロなどが使えるようになれば、良いのですが…。所詮は、どの分野も3流止まりですね。トホホ…。