凄腕ストラテジスト是山金蔵の

是金レポート

年末は企業業績急回復が見られる。(2005年06月02日)

企業業績に不安が出始めているという見方が増えつつある。しかし業績減益の要因はよくよく考えると2つなのに気づく。
一つ目は保守的な企業業績の見通し
二つ目は設備投資の増強である。

設備投資に関しては、日本の企業は目先減益になったとしても積極的に投資して、将来にむけての下準備というか種植えをしている。

スズキの1兆円を筆頭に、設備投資を増やすユニデン、船舶数を2.5倍に増やす川崎汽船、減価償却費と開発費の負担により連続営業増益が途切れるトヨタ自動車。。。。。。。。。。

皆将来の成長にために必要な投資を増やそうとしている。

が。。。株式市場は何故かそれを評価せずに、単なる減益とる。株価が下がるのである。

今の日本の企業って設備は老朽化(ビンテージ指数は7.02をピークに低下基調)しており、将来にむけて積極的に打って出なくともどんどん投資はせなアカン状況でもあるのだ。それに加えて景況感の潮目を感じ取った企業がどんどん積極投資を加速すればそら目先の収益は減少して当たり前だ。

それが将来の収益の柱となるのである。

仮に今設備投資を積極意的に行わなければどうなるのか?老朽化した設備は大事故を連発し、設備の増強が無い状況で世界に国々の企業に対して大きく遅れをとることになろう。

守りは企業の成長を鈍化させる。。。。。

そうなった時、評論家はかならず言うのである。「あのときに設備投資をおこたったツケが今きているのです。」と。。。。でも同じ評論家達は今「大型投資がたたって減益になっていますね~これらの投資が将来に禍根をのこさなければいいのですがね~」と言う。。。。

企業をどんどん成長していかなければいけない宿命にある。そして企業に勤める人たちは、昨日よりは今日、今日よりは明日がもっといい状況になるように一生懸命に働くのである。それが企業の収益を生み、将来の成長につながるのである。

本来であれば、余裕のあるときに将来の布石を打つ姿勢は評価されてしかるべきである。しかもそれはネットバブル時のような無謀な設備増強ではないのだ。慎重に慎重に考え結果、設備増強の必要性を感じてのことである。

日本の企業は近い将来、今よりももっと大幅な増益期待値が高まったものと感じる。
企業の成長と株価とのギャップはより広がる。。。。。。。。
そこがもっとも大きな収益チャンスとなる。

なんで売るのだろうか?
なんで弱気になるのだろうか?
私には理解できない。