凄腕ストラテジスト是山金蔵の

是金レポート

13000円クリア(2005年09月20日)

やっと20日に13000円を日経平均は抜ける。抜けたかと思えばいっきに上方へ駆け上がる。12000円の時もそうであった。このポイントを抜けたのは郵政法案反対を受け思惑売りで下がった反動によってであった。それは縮んだバネの反発によってであった。12500円は一旦抜けはしたものの、上髭であり、クリアするのに1週間かかった。

13000円に関しては2度にわたりトライするも、まだ一度も13000円の大台を見ることがない状況だ。それが20日、なにもない状況でいっきに抜けることとなる。13000円はただ単に”大台”を意識している節目なんだが、12500円を見る限り、そこをクリアした後は、そのがサポートとなり上昇トレンドを継続するようになっている。目指すところはネットバブルの2000年高値20833.21円からの半値戻し14200円どころ。そこは2001年の高値とも一致するポイントである。

火曜日の日経金融スクランブル。。。。。”総楽観は売りシグナル”
強気派の中にはそろそろ急落するのではないかと言う見かたが出始めているとの記事。
①国際的出遅れ感の消滅。
②外国人投資家の買い余力が細ってきた。
③原材料高の価格転嫁が難しく、足元の株価上昇は説明がつかない。
④最近の相場では非理論的なことが多すぎる。
と。。。。。。

まあこういった見方に間違いはない。が。。。。これは私の”そろそろ押し目があってもおかしくない。”="お願いだから押してくれい、買えないじゃない。”というのとほぼ同じ。相場ってのは行くときは行くのである。ネットバブルの時もそうだった。
「こんなのおかしい。だって利益がぜんぜん出ていないし、将来的に出るのかどうかも怪しい。」にも関わらず、相場は1年半も続いたのだから。少なくとも私が”おかしいからついていけへん。”って感じてから1年間は続いた。今思い出してもこの1年間は寂しかったあ~なにせあの相場で自分が見ている銘柄が
下がりつづけたのだから。。。。。。

根拠なき熱狂、理由なき相場上昇でも1年半も続くのだから、今回のように根拠も理由もあって業績の裏付けもある相場ならば、まだまだ行ってもおかしくはない。
銀行株の上昇にしてもそうだ。
”自民党が圧勝した衆議院選挙明けの12日の株式市場では銀行株が急騰。しかし郵政民営化は大手銀行にとっては強力なライバルの出現を意味することを考えれば市場の動きはちぐはぐともいえる。”と書いているが、はたしてそうか?

たしかに上記の視点はまちがいではないかもしれない。が。。。。それとて相場のある一面だけに焦点を当てたものでしかない。銀行株の上昇は日本の景気全般がよくなることを材料にしているかもしれない。
また郵政民営化っていっても、今の状況がすぐにどうこう変わるわけではなく、銀行株にとってまったく材料視されなかった可能性もある。

相場なんて所詮悪い材料を言い出せばきりがない。いい材料もしかりだ。
「こんなのおかしい。」と言うても相場は上がる。
「なんでこんなにバリュエーションが低いのに、株安いの?」って言ってたのはつい最近の話。。。

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国際的出遅れ感。。。なんてのは初めから関係ないし(年初来からの上昇率なんか相場の上げ下げの理由になるの?)外国人の買い余力にしても地面から吹き出す原油の価値上昇の恩恵によるものと、かつて日本株に投資してこなかった投資家の出現など、過去の日本株の比重だけでは説明がつかない部分も大きくなってきている。

それでも私は「そろそろ押してもええのでは?」と思い続けている。
それは相場が急落したら、日本株を買いたいからに他ならないからだ。