凄腕ストラテジスト是山金蔵の

是金レポート

工業品と芸術品(2006年10月18日)

今日新聞の折込チラシにはレクサスの広告が入っていた。
LS460 ”プレミアムの基準を変えてゆく、レクサスを極めたフラッグシップ
あなたの想像のさらに先へ。LSは、走りはじめます。”

ついに旗艦車LSの販売である。これでお金をむっちゃかけたレクサスの運命が決まると言っても過言ではないLS460の売れ行きに注目があつまる。

最高級車種 レクサス LS LS460 バージョンU Iパッケージ
価格965万円。
ありゃあ???確か最低車種が1000万円からではなかったのか?って私しゃあ~思ってしもうた。
770~965万円。さすがにちょっと下げたのかこれは。。。。価格的にはメルセデスのSクラス350とほぼ同等ってところである。ちょっと安かない??(買えないけど。。。。。)

4608CCで385馬力、それで燃費は8.7キロメートル。ミッションは脅威の8速ATだ。まさに日本の工業技術の集大成というにふさわしい自動車であろう。

おそらく売れるんだろうな。。。。と感じる。買い替え需要も多いやろうなあ~
お金のある富裕層中心に売れるんだろうな。たぶん売れるんだろうな。。。。。。

でも個人的にはなんかあまりに完成しすぎた車にちょっと物足らなさを感じる。あくまで個人的になんだが、ものごとって完成されていないほうが面白い。例えば昔のフェラーリとかマセラッティってハンドメイドやったから雨の日なんか平気で雨漏りしたりミラーが落ちたりしたと言う。乗り難いことこの上ない。

でもそこがいいんだよね。嫁ハンなんかに言わせると「バカじゃない?完成されて快適なもののほうがいいに決まっているじゃない!」って一蹴されるかもしれへんが、完成されていないってことは、今後の成長を予測させワクワクするのである。男ごころがわかってない!!

マセラッティクワトロポルテなんか1300万円超もするくせに、いまだにボディーがエンジンについていけないって言うし、乗り心地なんかぜんぜんよくないらしい。高速でなんか”ゆ~らゆ~ら”するって言うし。
でもネプチューンの鉾。。。。あのエンブレムに惹かれるんだよなあ~カッコええなあ~

アストンマーチン。。。。。。エンジントラブル怖くて遠出できない車の代表。(今は違うかも知れへんが)
1700万円もして代理店がない地域への乗り入れを怖がらせる車。。。。。すっごいねえ~これ。車として機能してへんがな。

そんな中、先日フェラーリが575Mマラネロの後継車599を発表した。
5999CCの456馬力、燃費は。。。。。ってそんな表示はなく、最高速度330キロで0-100 km/h加速 3.7秒というモンスターマシンである。いやあ~ここまでくると完成されたもなにも無駄の塊。日本で使いようがまったくない車の代表と言える。しかしそういった次元を超越したなにかがフェラーリにはある。

そう何かが。。。。。。それはあくまで個人的な意見だが、美術品としての価値じゃないかと思う。ボディーがエンジンについていけないマセラッティ、故障が怖いアストンマーチン、無駄の塊フェラーリにブガッティ。。。。。これらってやっぱ美術品なんだと思う。ブガッティなんか車くせに1億7000万円もすんだぜダンナ!!

でもそれが華を感じさせ、40,50、60歳過ぎのおっさんを男の子に変えてしまうのだと。。。。。

時計も同じ。
なんでたかだか時計に数百万円~数千万円~数億円はらうの?って普通は思う。
だって電波時計を買えば10万円以下でこれ以上ない正確な時間を刻んでくれるし、第一携帯電話持ってれば時計なんか必要ないでしょって。。。。

でも機械式でミニッツリピターに永久時計にワールドタイムにトュールビヨンってきたら、1000万円は覚悟せなアカン。しかもいくら時間が正確やと言うても、一日あたり数秒は狂うのだ。
「なんでそんなもん買うの?」となるのだが、やっぱここに芸術品としての価値を感じるからだ。
パティックにブレゲにバセロン、ピゲ。。。。。。。

天才フランクミューラーが先日発表したコンプリケーションなど数億円って言うからなあ~
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話はそれたがいくら乗りにくくても、無駄が多くても、想像を絶する高さでも。。。。。
私しゃあ~そういったものに魅力を感じてしまうのさ。