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株式教室

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成長株(2005年11月05日)

皆さん、こんにちは。未来かたるです。
さて株式教室、第二回目です。前回は間接金融と直接金融の話しをしましたね。戦後の日本はお金がなくて、少ないお金を効率的に配分したので、今日の日本があるのです。外国旅行をするにも外貨の持ち出し規制があったのです。貴重な外貨だったのですね。その為に産業育成を考え、電力会社や電話会社、道路や水道などの基本的な社会資本整備に、お金が計画的に投じられていきました。まさに大蔵省の存在感が非常に高かった時代です。計画経済を実行した我が国は、もっとも成功した社会主義国家といわれる由縁です。

しかし今日では、役割を終え肥大化する組織の弊害が目立つようになり、役人天国と言う言葉が生まれ、地方では公務員が最高の働き場となっています。既に、その肥大化する組織を支えきれずに、待ったなしの構造改革が求められているわけです。郵便局で集めた預金や保険は、その組織を維持するための栄養元で、資金源だったのです。故に、前回の選挙の争点が、郵政民営化だったのですね。既に日本は基本的なインフラ整備などを、全て終えているのです。小さな政府の実現は、自然の摂理なのです。

お金は重要です。無駄に使われるお金と、効率的に使われるお金の二種類のお金が存在するのです。交通渋滞の元凶である年度末に増える道路工事。何故、年度末になると、工事が増えるか分かりますか? 予算が余っているのですね。予算をその年度内に使わないと、来年度の予算配分が減らされる。だから年度末になると、無駄だと思われる道路工事などが増えるのです。社会保険庁のお金の使われ方も、問題になりましたね。例のグリーンピア…です。厚生労働省の天下り先確保と言う発想が元なのでしょう。呆れる無駄な使われ方は、ほんの氷山の一角に過ぎません。

有効なお金と、無駄なお金は何が違うのでしょう。最近の相場は活況が続いています。目先の値動きに一喜一憂している投資家も多い事でしょう。株を買うという行為は投資をするのですね。投資したお金は回収しなくてはなりません。値上がりしそうな株を探し、株価を安値で買い高値で売る。キャピタルゲイン狙いの短期投資は、株式市場の潤滑油ではありますが、本来の投資の姿ではありませんね。本末転倒と言う言葉がありますね。最近のネット・トレイダーは、その意味を理解しているのでしょうか? 甚だ疑問に感じます。基礎が出来ている人と、出来てない人では、物事の見方が大きく変わります。投資の基礎と言うのは、株式投資の意味を考える事です。

前回は産業資本の調達と言う意味があると述べました。企業が投資された資金を使って社会貢献する事業活動を行うのです。企業が儲かるという事は、その事業が必要だから伸びるわけですね。株式市場は人間の生活に役立つ産業を興す為の資金調達の場なのです。ここがポイントです。だから株で儲けようとする為には、社会から求められている会社に、投資をすることなのです。そのような会社は、必ず大きく成長しています。昔、自動車がなかった時代にトヨタを買っていたら…背広が高価な時代に、背広を作らずに、その代金20万円で松下電器の株を買っていたら、やはり何億にもなったのです。最近ではセブンイレブンと言う会社の株を持っていたら、やはり数億円になっていますね。アメリカではマイクロソフト神話が生まれ、日本でも同じような例がたくさんあります。

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仮にヤフーが株式を公開したときに、買っていたらどうなったでしょう。
ヤフーの株式は1997年に11月4日にジャスダックに株式を公開しました。公募価格は70万円です。そうして初値は200万円。多くの人は、あっという間に70万円が200万円になったので、儲かったと思い売った事でしょう。でも、ほんの数人はヤフーの成長を信じた投資家が居たはずです。その後、ヤフーは株式分割を繰り返しています。たった1株が、その後12回の1:2の株式分割で、今では4096株になっています。株価は121000円ですから、今は4億9561万6千円になっていますね。70万円のお金が5億円近くに膨らんでいます。1997年は今から8年前です。

短期売買だけが株式投資ではありません。成長株投資と言うやり方もありますね。世界経済の流れを見て伸びる産業を探し、その産業の成長と共に投下資本を回収する。既にヤフーは東証一部企業となり、3兆6553億円と時価総額の大きな企業になりました。企業の成長が時価総額を大きくしたのです。この事は伸びる企業を探すという事が、株式投資の真髄だという事実を物語っているのです。日本民族は優秀です。世界を旅してみると分かるでしょう。日本食の素晴らしさを思ってみてください。器にこだわり、見た目にこだわり、味にこだわり、季節感を演出する日本料理は素晴らしいですね。これからもトヨタ、松下、セブンイレブン、ヤフーなどの成長株を凌ぐ、素晴らしい会社が誕生していく事でしょう。