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株価は何によって決まる?(2007年09月08日)
株価の決定要因とは、なんでしょうか?
今日はこの事について考えて見ましょう。
一般的には企業業績の増減に関わる原因を指します。企業業績は原料価格、労働価格などの要因に左右され、売上により利益が増減します。しかし企業業績が変らないのに、何故、株価は上下するのでしょう。もっとも逆のケースもありますね。増額修正をしているのに株価が下がることもあります。奇妙な世界です。
市場リスクがその解説によく利用されます。
市場全体の動きが芳しくなく、その為に個別株は問題なくても市場全体の影響で株価が動くというものです。このようなリスクをシステマチックリスクと言うそうです。厄介な事に、このリスクは環境によって増減します。昨今、話題になっているサブプライム問題は市場の流動性に打撃を与えるので、意外に根が深いと認識されています。日本では被害が少なくあまり影響がないと楽観視されていましたが、この問題を切っ掛けとして、円ドルキャリー取引の問題に波及し、為替相場の流れが変りましたね。
わが国の景気活動を支えていたのは、BRICsの躍進です。特に中国が固定資本形成を進めるために、世界中の原料供給が不足しわが国の過剰生産設備の整理を促進させましたね。この要因が一番でしょうか?
二番目に過剰流動性が生まれ世界中で不動産投資が活発化しわが国の不動産も低金利のために運用利益が得られるようになり、世界のファンドが日本の上陸し内需を刺激しました。
三番目にアメリカは資産価格を上げ消費を増やし世界の生産基地を潤しました。このような要因により日本の景気は上がってきましたが…
今日は解説ではなく市場リスクの話ですね。このような様々な要因がシステマチックリスクです。それにより株価が影響を受けるのですね。まぁ、全体の株式相場が下がれば、どんな株でも下がるということです。逆に、全体の株式相場が上げ続ければ、どんな株でも上がって行きます。このような解説ですが…実は、私はこの背景の他に、人間の行動心理による影響があると考えています。やはり負け続ければ、人間は諦めますし…勝ち続ければ多少のリスクを容認し大胆な行動に出ますからね。このような心理は目に見えませんからね。指標にも表れませんし…信用取引の評価損益の状況などは、この行動心理に影響されるでしょうね。さて皆さんは、どう考えますか?
