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問われる国際通貨体制(2008年11月15日)
国際通貨体制への話題が新聞紙上を賑わしています。
1944年7月、アメリカのニューハンプシャー州ブレトン・ウッズで45カ国参加により、第二次世界大戦後の国際通貨体制に関する会議が開かれました。各国の保護貿易、競争的為替相場の切り下げなど、近隣窮乏化政策(保護主義)が第二次世界大戦の遠因になったとの反省から、国際貿易の自由化と経済成長、雇用の促進を目的として形成され、IMF(国際通貨基金)と国際復興開発銀行が発足しました。この二つの国際金融機関を中心とした戦後のドル本位制のことを「ブレトン・ウッズ体制」といいます。その後、ニクソンショックからスミソニアン体制、キングストン合意にプラザ合意を経て現在の通貨体制になっており、今回の金融危機により基軸通貨のドル本位制の是非が話題にされています。
今回の問題は実体経済に対し行き過ぎた金融経済の拡大(主従逆転)が問題視されているのでしょう。CDSを組み込んだCDOの取引に多くの金融機関と事業会社が関与しています。しかし実態は相対取引の為に野放しになっておりレバレッジが拡大していました。リーマンの破綻は実態把握の為に必要な関門だったのでしょう。この取引に大きく関与しているAIGも市場規模の実態把握の為に必要な作業なのでしょう。今日の日経新聞にはCDSの取引所の話しが載っていました。この記事の取り扱いは小さいものですが、大きな材料だと思います。
国際通貨体制の是非を問うのは何れ必要な作業でしょうが、今、行う段階ではありませんね。今は崩壊する金融システムをどうやったら回復させられるか? アメリカの信認が問われているわけです。不良資産買い取りの行動を変えたポールソン発言がどういう意味を持つのか非常に重要です。この点の見方が相場の行方を読むのに重要なのでしょう。どうも世界各国の首脳を集めたのに事務方の準備が整ってない様子です。アメリカは実態把握に追われている様子ですね。サルコジは政治的な色彩が強く、多くの政治家は自国民への釈明の為に、アメリカをターゲットにして、この金融サミットを利用している様子です。株式相場は低迷しているのも無理がない現象なのでしょう。金曜日にアメリカ株が下げたことで、危機感が高まれば良いのですが…。麻生総理の次回の金融サミット発言が飛び出すなど…いただけない内容です。
しかしあまり失望することもありません。
市場経済はどんどん加速して行き過ぎます。CDSの取引所創設は非常に大きな話しです。金融デリバティブを残すのですから現実的な対応ですね。ここで考えて下さい。日本市場は非常に有望です。何故なら、バブルの清算により長年の金融緩和政策で垂れ流しだった円が日本に回帰しています。ジャブジャブにお金が余っています。企業は潤沢な資金があり、後はムードでお金が動くのを待つだけの話しです。地方銀行が鞘取りをしていた運用先が消えたのです。帰ってきたお金を何処に振り分けるのでしょう? この辺の話しを週末のビスタニュースで考える事になります。