希望を…(2009年02月28日)
先ほど、どれほど外人が売っているのか?
東証の主体者別売買動向調査から調べてみました。(グラフデータはトレダーズ・ウェブのものを使いました。)御覧いただいて分かるように、2008年は継続して外人投資家は日本株を売却しています。
ブルドックソースやサッポロ、Jパワー問題のように、外人投資家の投資は要らないと、日本の社会は言いますから、その現実が起こり始めているわけです。この表を見ると奇妙な事に気付きます。何故、主体者別の需給が買い越しになっているのに、株価は下がるのでしょう。昨年は全体の現物株需給は買い越しなのですね。外人投資家の3兆7304億円の売り越しに対し、国内勢は年金基金を含む国内金融勢は、株式を3兆9368億円買い越しているのです。事業法人を含めると、なんと6兆1348億円の買い越しで、個人も買い越しです。それなのに…何故、株は下がったのでしょう。
これに対し証券会社の自己売買部門が、不足分に見合う3兆4209億円を売り越しています。委託売買は買い越しでも、先物を買って現物株を売る裁定取引を行っているのでしょう。つまり誰かが先物を先安感から売っているのです。もし先物取引がなければ株価は需給バランスでは上がっていたのでしょう。しかし現物だけだったら金融機関の売り物がもっと増え、実弾売りが増えたかもしれません。何故、金融機関は先物を売り繋いだのでしょう。日本に対する悲観論が蔓延しているので、自信喪失の為に売っている可能性も否定できません。年金が現物で株式を買っているのですが、先物で繋いでいることも考えられます。先物の功罪は一概に言えませんが、このデータを見て思ったことは世論の風潮が如何に大切かと言う事が分かりますね。
日本の政策は確かにお粗末で、ここ数年行われている政策は異常に思えます。資格審査がきつく、何の商売でも国家資格が必要になっています。この背景には天下りの業界団体の存在が考えられますね。○○協会などの名前の団体は多くその業界が作り出した権力者の下請け団体化になっています。東証もそうですね。過去には大蔵省の事務次官クラスが天下っていました。日銀だってそうです。小さな団体も役人の天下り先になっています。資格試験の制度を設ければ、その制度を維持する為の予算が必要で、いい例が運転免許証などの制度でしょうか? 閉塞感に包まれた日本の改革は難しいですね。
ただこのような制度のおかげで背伸びをした行動を取らなければ、非常に過ごしやすい国だとも言えます。最低限の生活で満足して、それ相応の負担をするのです。日本政策はきっと、ここに主眼が置かれているのでしょう。私は株屋だからGDPが上がり、日本株が上がることを望んでいますが、日本株が下がろうが、円安で輸入物価が上がろうが、このままでは、何れ来る超インフレの喰えない時代が来ようが、先のことを考えなければまずまずの国なのでしょう。グローバル企業は資本の倫理で海外に行きます。国際競争を強いられる産業の空洞化は避けられませんね。日本の仕組みを維持するコストを叩き出すのは不可能に近いでしょう。契約社員を解雇すれば批判されるのです。海外の人を解雇しても問題ないと成れば、国内消費分だけを国内工場で生産するのが理想になるでしょう。資源のない日本で高い人件費を払って生産することは非効率になります。
ただこのような悲観論を考えるから先物が売られるのでしょう。だから希望が必要なのですね。希望は仮想世界から生まれます。仮に公的資金を使って下値を支える買い方ではなく、相場を作るお金の使い方をすれば、株式は簡単に上がることでしょう。演出です。相場操縦は禁じられていますが、国家利益の為なら許されると思います。年金資金で日本株を買い上げて希望を与えるのですね。人間は面白いもので感情の動物ですから、株価が上がると豊かな気持ちになって消費が進み実体経済もよくなりますね。批判される予算案が年度内に可決されるようですが、高速道路の割引は意外に内需を刺激するように思います。車の消費も伸びる可能性がありますね。ばら撒き批判の多い景気対策ですが視点を変えれば、結構、実体景気の下支えになると思います。
年金が4兆4679億円も越えるお金を使っても株価が下がる現実なのです。下手糞ですね。株価を上げれば良いわけですね。簡単なことですよ。僕に演出を任せれば1兆円もあれば、非常に豊かな市場を創設できますね。そんなに要らないか…。1000億円程度で出来るかな? りそなのような銘柄が新値を追えるのですよ。簡単に株価を上げることは出来ます。でもまともな銘柄を上げる為には、やはり大きな資金がないと駄目かな?
異常なコンプライアンス精神が、どんどん日本を疲弊させています。もっと日本人は自信を持てばいいのに…。果たして今週が最後で、外人の売りは峠を越えているかどうか…。悲観報道合戦が盛んで、シティーバンクの報道がメインにされていますが、JPモルガンなどは確りしています。分岐点は確実に訪れています。実際の需給は大きな売り物ではないのです。よく自分で調べて下さい。