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夢が育む(2009年04月11日)

日本経済にほとほと…あきれているかたる君は2003年時より現在の状況に対し強気になっていません。その原因は多くの失政にあります。国の使命は国民の財産と命を守り、国民を豊かにすることだと勝手に思い込んでいたのです。しかし証券会社に入り30年間、日本経済を見てきて気付いたことは、この国には国家と言うものが存在しない幽霊みたいな国だなと言う印象でした。2003年からの立ち上がりはようやくバブル崩壊の清算が行われ新しい時代が始まると考えていましたが、その後の新興企業を叩く政策を見ると、呆れて…

結局、教育制度の改革、憲法の改正など、国の根幹が大きく傷付いており、根本的な治療が必要なのでしょう。日本は貧しい心を持つ民族です。優秀ですが心が貧困ですね。妬みなどの心は快感をもたらすそうですが、基本的には理性が欲望を抑える筈なのに…。悲しい現実が続き、多くの識者が覚悟しているのでしょう。その歴史を見ると分かります。日本株の20年間の歴史は後退ばかりの連続です。本来、人間はより豊かな世の中を目指し努力する動物です。だから進化してきたのに、今の日本は滅亡への道を歩んでいます。

少子高齢化時代を迎え、日本には残された時間はないから構造改革路線が生まれました。郵政民営化の意義は予算権の配分にあります。官には基本的に効率と言う精神がありません。だから硬直化した予算配分の象徴である無駄な公共事業を繰り返し行い国が疲弊しました。前例主義の予算配分に硬直性が生まれ、改善できない肥大化路線を歩んだ結果が国の借金です。社会保険庁を見れば分かります。みんな似たような存在でしょう。このような環境下に10年も浸かれば、人間は普通順応し当たり前の環境に変化し、自分以外の環境の方がおかしいと思うようになるでしょう。政策と構造のミスマッチが存在し生産性が落ちたのですね。

失われた時代が長く続く可能性がありましたが、ひょっとすると…とまた期待が生まれるのが、9日、麻生首相が行った日本記者クラブでの記者会見です。ここで首相は「未来開拓戦略」の骨格を明らかにしたそうです。この正式発表は来週行われるようですが…、数値目標が据えられています。おそらくこの20年間で初めて数値目標でしょう。GDPに言及し2020年までに120兆円を押し上げると述べています。そのキーワードは「低炭素革命」「健康長寿社会」「日本の魅力発揮」の3分野で集中投資と制度改革を実施するそうです。注目されるのはアジアのインフラ整備に貢献する考えを示し、国境を越えてアジアで成長するとの国際的な感覚が盛り込まれています。素晴らしい。

ロボット内閣の麻生政権ですから、官僚の作文でしょう。しかし官がこのように考えて国家目標を据えれば株価は上がることができます。GDPが増えないようでは、成長はありませんから株価は低迷します。成長する概念がないようでは株価が右肩上がりになりませんが、この戦略なら、ひょっとすると…。ただ根幹を司る教育制度などを整備しないと、日教組の影響下の日本では…とても人材が育たない。教育勅語など素晴らしい日本の精神論を盛り込んだ教育はやはり必要でしょう。このような基本的な構造改革は是非必要です。

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