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景気動向指数(2009年07月04日)
最近は経済指標が発表され、株価が上下することが多いですね。最近では米国で雇用統計の数字が悪化し、失業率が増えて株価が下がりました。しかし一般的に雇用は遅行指数の筈です。経済統計の性質を知らないと、相場の読みも間違うのではないでしょうか?
そこで少し勉強してみたいと思いました。経済統計は様々な機関が発表しており、独自のルートで調べています。有名なのは日銀短観などですが…どんな種類があるのでしょう?そこで日本経済新聞社の統計データはこんなものがあります。…こちらです。
総体的に株価が上がるか、下がるかはGDPの成長に掛かっています。付加価値が多く生まれれば、企業業績は増大するからです。しかし近年の日本の経済成長は、ほぼ横這いの水準を続けています。だから株価も上がりません。景気を拡大させて付加価値を増大させねばなりません。人口が増えれば基本的にGDPの総額は増大します。また働く人の数が問題になりますね。年金生活者が増えても付加価値は増えませんね。
今日は経済指標の中で、内閣府が発表している景気動向指数に注目してみました。
景気動向指数は、生産、雇用など様々な経済活動での重要かつ景気に敏感な指標の動きを統合することによって、景気の現状把握及び将来予測に資するために作成された統合的な景気指標です。CI(コンポジット・インデックス)は景気に敏感な指標の量的な動きを合成した指標であり、主として景気変動の大きさやテンポ(量感)を測定することを目的としており、DI(ディフュージョン・インデックス)は景気に敏感な諸指標を選定し、そのうち上昇(拡張)を示している指標の割合を示すものであり、主として景気転換点(景気の山・谷)の判定に用いています。
例えば遅行指数の項目は、第三次産業活動指数(サービス業)、常用雇用指数(製造業)、法人企業設備投資(全産業)、家計消費支出(勤労者世帯)、法人税収入、完全失業率の6品目の要素から構成されています。先行指数は在庫率、鉱工業生産指数、新規求人指数、機械受注、新設住宅着工床面積、耐久消費財出荷指数、消費者態度指数、日経商品指数、長短金利差、長期金利、TIBOR、TOPIXなど12品目、一致指数は電力消費、所定外労働時間、営業利益、有効求人倍率など11品目からなっています。つまり先行12、一致11、遅行6の合計29の指標から景気の方向性を判断している指数なのです。そのDIとCIの動きをグラフにしてみました。今年4月までのデータですが先行指数は底打ち気配ですね。詳しくは…内閣府のぺージへ