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投票に行こう!(2009年08月29日)

失業率の話しと経済の話しを書こうと思っていましたが、明日は総選挙なので、その関連を…と考えています。小泉政権で古い時代を打破する為に自民党が圧勝したのですが、小泉政権後の安倍晋三元総理はストレスから病気退職し仕方がいないと擁護しても、福田康夫は自ら立候補して投げ出したので言い訳がたちません。まさか彼はまた立候補をしないだろうと思ったら、今回も群馬4区で立候補しているのですね。ビックリします。恥さらしもいいところですね。選挙民が職務を投げ出した人間を選び当選するのかどうか…判断が見ものです。麻生政権のゴタゴタは自民党の反省点でしょうが、党内には色んな意見があるわけで仕方ないかな?と考えています。自民党は民主党に比べ市場原理派ですし、特に広島4区の中川秀直さんは、私の考え方に近いから応援したと思います。

しかし、いくら民党政権が誕生し更に日本が駄目になろうが、(私は民主党政権になれば日本は一層悪くなるリスクがあると思います)55年体制の一掃の為に仕方ないかな?とも考えています。私が生まれたのは1955年、昭和30年です。小さい頃はテレビの普及率は少なく街の電気屋さんで、近所の人が群がってテレビ観戦をしている頃です。新鮮でしたね。電話がひかれた時は自慢でした。テレビが入った時にすし屋を親父がやっていましたから、看板に「テレビ中継中」の文句を入れる時代でした。力道山が庶民の人気の的で、小さい頃、エイトマンの漫画を見てから学校に行ったのを記憶しています。「三丁目の夕日」や「三種の神器」と家電製品が持て囃される成長神話の時代の話です。

「官僚達の夏」は城山三郎の作品ですが、官僚も日本の発展の為に一所懸命に政策を実行していた頃の話です。当時の大蔵省は限られた予算を必要な所に配分する為に、効率的な予算配分をしていました。道路や鉄道、治水などの社会基盤整備をしていましたね。しかし田中角栄の頃から利権政治の弊害が指摘されるようになり、日本の方向転換が問われていたのでしょうが、既得権力者の壁は厚く壊せませんでしたね。角福戦争は有名です。ただ福田赳夫氏は日本の為なのかどうか良く分かりませんが…。田中角栄は地元に利益を与えたので人気がありました。決定的なのがプラザ合意です。タイムリミットだったのですが日本は方向転換をしていません。その後の体制は癒着との軋轢でしょう。いつしか政治家も官僚も本分を忘れ利害調整に追われ、国益を損なう政策を実行しています。

だから20年も低迷しているのです。この原因は国民にあります。なんでも国や役所に責任を押し付ける弊害が、行政の異常な規制を生んだのでしょう。例えばサラ金規制は異常な象徴であると思います。法令を過去に遡り、罰するなんて聞いたことがありません。私の常識圏外のはなしですね。今まで許されていたものが、これからは駄目だというのは分かりますが、過去の過ちを遡って罰する法律です。これは一例ですね。昨日、銀行の預金額に比べ貸し出しが低迷して国債の購入をしている銀行の姿を見せたグラフを掲載しました。過剰な金融規制が正常な業務を圧迫している実例です。本来の業務を忘れ去るぐらいに過剰な規制で民業は圧迫されています。エルピーダの損失もある意味でそうです。

日本の製造業はどんどん海外に行っています。日本で生産し雇用を守りたいが、社会の維持管理コストが掛かりすぎるから、企業として存続が難しくなっているのです。55年体制は保守合同により成長神話の象徴的な出来事なのでしょうが、その体制、古きよき時代が終っているのですね。だから財政投融資を支える郵政の民営化だったのです。ところがその郵政の民営化に意見する鳩山総務大臣は、民間企業に口を出す始末のです。有り得ませんね、郵政公社は民間企業なのです。確かに総務省は大株主で任命権がありますが…。一度、総選挙を経ていますから決着している問題です。総務大臣は民意の代表者ですから、一度、決着した問題を再び振り出しの議論に持ち込むのは混乱を招くだけです。

日本国民の感覚がこのレベルなのでしょう。政治家までが馬鹿げた論調を述べています。国民の代表の資格があるのかどうか…疑わしい奴らが一杯います。会計の世界はIFRSが強制的に適用されます。世界は会計を一元化し、グローバル競争を始めているのです。日本だけが足かせをはめて重りを引きずりながら競争で勝てますか? 

何故、私がGDPの構造問題を持ち出したか、分かりますか?
早く社会の体制をグローバル基準にして、無駄を省かないと雇用の場はどんどんなくなります。いくら優秀な日本国民でも、効率の悪い政府支出を支えるユトリはありません。財政が破綻状況であることは誰でも知っています。25%の政府系の支出を削る必要がありますね。個人消費を増やし政府系の支出を削るのです。一人あたりのGDPが低い時は、社会基盤への投資は有効でしたが…構造転換を怠った政治家や役人の責任はここにあります。前例主義では既に行き詰っているのです。だから民主党の少子化対策26000円は意味があるかもしれないと感じています。私たち業界にとっても、民主党の政策はマイナスです。そうして私自身もマイマスです。しかし…日本国のためには、一度、国民が実体を感じる必要があります。馬鹿にされた麻生政権の給付金ですが、明らかに効果はありました。GDP統計にも変化があり、今週の日経ビジネスに、しまむらの野中社長はそのことを指摘していますね。だから個人消費に期待をかけています。

最後に最高裁の判定があります。
「不当利得返還等請求事件」で今年1月22日に最高裁は過去に遡って金利を付けて払い戻せと命じています。この主文は此方です。この判決の裁判長裁判官は泉徳治、甲斐中辰夫、涌井紀夫、宮川光治、櫻井龍子の裁判官ですが、今回の審判には涌井紀夫、宮川光治、櫻井龍子3人の裁判官が審判を受けます。私は過剰な甘えを増長させた判決だと思います。今回は一票の格差を容認した那須公平、涌井紀夫裁判官も審判を受けます。最高裁の判例は国の判断基準を創ります。だから重要なのですが、何故か、マスコミは選挙戦だけに焦点を絞っています。国民は自分たちで日本の国を作ることができるのです。最高裁の判例で不満があれば、インターネットを通じて自分で調べることが出来ます。此方です。そうして自分で判断して×を付けて下さい。

忘れては駄目ですね。株式投資と同じで自己責任です。自分の判断で選挙をして、自分の判断で審判を下すのです。その結果、我々はどんなに経済が悪化して株が下がっても甘受しなくてはなりません。明日の日本を創るために、是非、投票に行きましょう。