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何故、PBR1倍以下が…(2009年09月12日)
どうして銀行株が上がらないのでしょう?
世界中で銀行株は上がっているのに…不思議な日本市場を考えてみました。別に銀行株だけでなく、そもそも謎だらけの市場なのです。黒字で配当をしているのに純資産倍率1倍を割れている企業が、なんと29.6%もあります。純資産倍率1倍以下の企業はなんと64.5%もあります。東証一部市場だけでも黒字で配当をしていて純資産価格1倍割れは31.2%もあるのです。この理由は謎です。完全に解散価値を下回っています。考えられるのは日本企業の競争力が、今後、更に弱くなり黒字を維持できなくなる。会社の持っている資産がドンドン劣化する。つまり未来に対して夢がない市場と言うことです。
GDPの成長率が止まり、完全に日本は横這いの市場になっています。そもそも政治の使命は国民の生命と財産を守る事にありますが、最近は自殺者も多く、犯罪の検挙率の低下し、土地も株も下がり続けています。唯一、正しい政策は医療なのでしょう。日本人の平均寿命は世界でも長いですね。100歳以上の高齢者が4万人上回るのですから、医療などの設備は充実しているのでしょう。最近は経済統計を気にするようになり、何故、かたるは失敗したのか? よく考えるようになりました。かたるの基本はいつも前向きに…。だから可能性があるシナリオに期待を掛けて投資する姿勢を貫いてきました。しかし待ちに待った2003年からの小泉改革の成果を期待したのですが…。
もともとかたるは竹中さんの手法に疑問を感じていました。少し強引過ぎるな…と感じていましたが大勢観は賛成でした。小泉改革を失敗と位置づける評価が多いですが、私は改革の方向性は間違っているとは思っていません。むしろ市場原理主義の行きすぎを餌食に問題をすり替えた官僚やマスコミは汚いと感じています。どれだけ多くの国民がこの矛盾に気付いているかわかりませんが、小泉改革を嫌った官僚の55年体制維持勢力が仕掛けた策略でしょう。ライブドアにブルドック(スティール)、更にグッドウィルと、どれも多少の難はあるかも知れませんが、彼らの方向性は概ね正しいのだろうと思います。55年体制組みの逆襲によって彼らの戦略に嵌まり、小泉改革が失敗の烙印を押されています。単なる衰退する勢力の悪あがきですね。民主党政権誕生で、まだ手法は明らかではありませんが、55年組みはきっとアタフタしているでしょう。所詮、彼らの手法は無理があります。グローバル化や市場原理を認めないと、日本はドンドン劣勢に立ちますからね。延命策も尽きることでしょう。
残念なことは、マクロ経済統計の分析を怠り、方向性を欠いた戦略をとり続けたという「かたるの失敗」です。この国の実力を過信せずに、全体の方向性を捉えればソコソコの利益は上がられるのかな?…と、最近、感じ始めています。やはり地価動向は重要ですね。国民の財産の要である不動産価格の推移は、重要なファクターでしょう。先ずはマイナス成長を止めて、プラスまで持ち上げて欲しいのです。簡単ですね。税制をいじれば良いだけです。このような基本的な概念を持つ政治家が、どれくらい民主党にいるのでしょうか? 基本は土地と株などの資産を上げることですね。社会が豊かになれば自殺者も減り、犯罪も減るのが道理ですね。(日米の地価比較グラフ:米国はケースシラーの10大都市価格、日本は国土交通省の住宅地公示価格の全国区平均から作成)