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新しい視点(2009年09月26日)
一般的の解釈は市場原理主義者の敗北が反省を生み、大きな枠組みの転換を加速しているという認識なのでしょう。2大国の主張は内需振興に傾いており、雇用の確保に重点が置かれています。過剰投資が過剰消費を生み、過剰生産設備の修正が続いているのでしょう。現在は75%~80%の段階です。このレベルを維持するために様々な支援策が講じられています。痛んだ金融機能は回復途上にありますが、完治するまで相当時間がかかることは日本の経験からも明らかです。世界経済は回復の第一波を完了し、今は第二波への移行期ですね。G20では非常に重要な事を発表しています。
かたるの失敗を経て、今、感じていることは理想論で投資に臨んでも失敗するし、自分の考えと世情が違っていても、市場は世情に反応して動くと言うことですね。もう一つが潜在的な動きよりも、表面的な動きが重要だと言うことです。
当たり前の事だと多くの人は思うでしょうが、私にとって、この気持ちの整理がなかなかつきません。ただ今、漠然と感じるのはようやく20年間の調整が終わり、新しい夜明けを迎えるんだな。と言う感覚ですね。黒船来航(1853年)から西南の役(1877年)まで24年です。更に付け加えるなら国会開設勅諭(1881年)です。私が基準としているプラザ合意(1985年)から鳩山政権誕生(2009年)が同じく24年です。55年体制は優れた官僚制度により、その官僚達の賞賛に値する資金配分によって、戦後の混乱期から日本を成長に導きました。しかし既得権利益の調整機能に低下した官僚制度を抜本改革する民主党政権の誕生は、新しい夜明けを感じさせるものです。幾つかのマニフェストから感じることは、保護主義的な市場原理を無視した政策だと思うものはあります。例えば農家への所得保障など…。しかし子育て支援は現実を国民に考えさせる切っ掛けになっています。財源問題から資金配分の痛みを表面化させています。
小泉内閣も実際はやってきたのです。資金配分を変えてきたのですね。その為に格差拡大の批判を受けてきました。同じことを民主党が手法は違いますがやろうとしています。だから既得権勢力との摩擦が、当然、予想されます。戸惑いと混乱が予想されますが方向性は正しいと考えています。今、市場は「産みの苦しみ」を味わっています。果たして実際に移行できるかどうか分かりませんが、今度は本当の意味で日本は躍進期を迎えることが出来るかもしれません。JAL問題は過去との決別の象徴的なケースとして試金石になるでしょう。「米国との大人の対応」を打ち出した民主党政権は素晴らしいと感じます。果たして国防費を増やし徴兵制度まで踏み込むのか? それともこのような価値観まで変化させるのかわかりませんが、日本が世界のイニシアティブをとれる可能性までも、今回の国際舞台の発言で被爆国の地位を利用しており感じさせます。
面白くなってきました。
目先の市場は「産みの苦しみ」を暗示しています。ですが…その先にある姿はバラ色の長い成長期を予感させるものですね。今日の新聞を読んで、内需振興を明確に掲げているので、日本が先端技術を用い、新しい時代を走れる夢の相場が語れる日が来るようにも感じています。このワクワク感は、現実の投資損失を上回る可能性が出てきましたね。小泉政権誕生の時、自民党を敵に回し強引な手法で、市場原理を取り入れようとしましたが、既得勢力の逆襲にあい挫折しましたが方向性は変わりませんね。明日を信じ、努力する人間の本性は変わりません。20年間、苦しんだ構造改革が幕開けをするかどうか…際どい勝負が始まった印象を強く受けています。
このような視点に立って明日のビスタニュースでは考えて見ます。