成長戦略の要(土地担保融資)(2009年11月21日)
デフレ社会の閉塞感は前から述べてきました。
日本は構造改革を怠っているので効率化社会になかなかは入れません。現在の日本の仕組みは既得権勢力者が過ごしやすい仕組みになっています。その上で生活をするように調整されてきました。農家が兼業になりおじいちゃん、おばあちゃんが農業をしてきました。農家と言ってもまともに農業だけで生計を立てている人数は限られているのでしょう。この業界は価格競争力がありません。故にFTAやEPAの障害になってきましたね。
恥ずかしい話しですが日本は東西冷戦の恩恵をフルに受け、安全保障と資金や技術などを米国から援助してもらい、加工貿易体制が確立され豊かになってきたのです。まだしていませんが破綻の引き金は1985年のプラザ合意です。そうしてベルリンの壁崩壊は1989年。この二つの現象は日本に構造改革を迫るものでしたが、日本の政権が選んだ道は「先送り」でしたね。故に1992年から成長が止まり弥縫策(びほう)の繰り返し。日本の真の姿の凝縮パターンがJALのような個別企業なのでしょう。同じことなのですね。今は安全と思われている日立も三菱重工も似たようなものでしょう。
完全に自立する心を失った企業は、いずれ淘汰される運命にあります。何度かダイキンを調べたことがあります。最近ではピジョンでしょう。そうして今、時々話題にするホンダなどは必死になって、この沈没船からの脱出を試みています。成長戦略がなければ国家が沈みます。沈む国家に付き合うより脱出の道を歩むのが経営者の姿なのでしょう。しかし日本を愛する僕のような変わり者もいます。日本を支える為に一所懸命に買い向うけれど…政策が動かない限り、僕も国家破綻の前に沈没です。本当は証券マンとして企業金融を助けたかったけれど…。
最近の市場の姿をみると愕然とします。
ブルドックの判決、日本空港ビルディングの政府の対応、フジテレビやTBSの姿、市場を支える野村證券の双日のMSCBや自己の増資、最後が日本を代表する企業の市場環境を考えない増資ラッシュ…。まぁ、自分勝手な行動がよく続けられるものですね。要するにゆとりがなくなってきているのですね。バブル崩壊の影響で金融機関は全ての蓄積を吐き出しました。りそなの公的資金返済が未だに済んでいません。
政策がデフレ政策ですから土地の価格は下がり株も下がります。簡単なんですよ。土地担保融資を復活させれば、簡単に内需は盛り上げられ復興気運が高まります。日経新聞が誤報をするだけで、銀行株はあっという間にストップ高になります。先日のサラ金株のように…。株を上げることは簡単で、景気を上昇させることも簡単です。清貧思想で死を待つか…それともインフレ政策に転換して希望のある国にするか? 全ては政策次第なのです。
1985年から日銀は資産インフレを見逃し、今日の日本の姿を創りました。今の白川さんは同じことをしています。今度は逆ですね。資産デフレを見逃しています。個人金融資産と同規模の個人が持っている土地がどんどん下がっています。株も下がっています。白川さんは、銀行が土地担保融資を実行しやすい環境を作れば良いのです。早い話が日銀は不良債権になったら、全ての土地を買い取れば済むことです。公示地価の7割で買うと宣言すれば、土地は上がり始めますね。底値では無尽蔵の日銀券があるのです。土地さえ持っていればお金に換われば…値上がりするかも知れないから投機資金も入ります。だって損失は限られますからね。この政策が発表されれば、銀行株と不動産株、証券株はストップ高を何日も付けるでしょう。お金が動き出します。
その上で環境対策や農業開発、メタンハイドレードなどの近海開発を実施して新技術の開発費をどんどん援助すれば良いのです。夢に必要なスーパーコンピュータの開発費などを削る仕分け作業などで、細かいお金を削っても子供の遊びの政策ですね。ままごとをやっているのではないのです。国家を豊かにするかどうか…中国を抜いて軍事力を自前で持って徴兵制度を復活させる。真の独立国家になってからアメリカと対等に話が出来るというものです。鳩山さん、男になってくださいね。(11/19の今日の市況を参照)