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4年ぶりの転換か?(2009年12月19日)

2006年から続いた逆風に終止符か?
12月1日、基本的に日銀はデフレを認識して、臨時政策会議を開き政策転換をしました。株式市場は政策により動きます。正しい政策が採用されれば株も上がりますし、景気の実態もよくなり給料も上がり国民が豊かになります。しかし清貧思想が色濃い失政を続ければ株価は下がり景気は悪くなります。難しいのはこれら国内要因に加え海外要因が加わり株式市場は動いています。故に国内政策だけで株価は上下しません。

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欧米、特に米国金融は金融デリバティブを駆使して世界に流動性を供給したので世界経済は活性しました。2002年秋に小泉首相が就任され構造改革路線が決まりましたが、この流れと世界経済の金融拡大の流れが重複して相場を押し上げました。世界経済はサブプライム問題が問題化されるまで拡大し、サブプライムからCDSと言う金融デリバティブの問題点が明らかになり現在修正の動きにあります。しかし既に金融危機は去り再び緩やかな拡大に向っています。一方、日本は2006年1月の金融引き締めから、構造改革の否定と再び古くよき時代の郷愁で、揺り戻し作業が続きました。ようやく、12月に入りこの路線転換が行われているようです。

問題は日本の構造問題で…事業仕分けから始まる予算の見直しなど、硬直化したシステム改革の進展が相場の勢いを決めます。ただ2003年からの上昇のように今回は欧米金融の応援は期待できないので自前のシステム改善で乗り切る事になります。幸い2003年当時より日本は環境に恵まれています。中国は毎年50兆円近いGDP成長が見込まれ、アジアは人口が多く消費時代を迎えます。社会基盤を作り三種の神器の古きよき時代である昭和30年代の再来がアジア地域で起こっているからです。

基本概念として国境と言う概念を捨てて、東アジア構想を実現させようとする民主党の基本政策は正しい方向性です。問題はどのように道筋を創って行くか? ベトナムの新幹線や原子力発電、東西回廊や南北回廊、第二東西回廊などのインフラ整備などに、日本企業がどの程度関わりをもって進むかどうか…。金曜日の百貨店の売上の発表がありました。売上は減り続け11月は11.3%減の5635億円とか…。これで12月の見込み売上を加えても、24年ぶりに7兆円の大台を割れると言います。清貧思想の縮小均衡がこれでも正しいと言えるのでしょうか? 国民一人あたりの借金がいくらか? なんて財務省の戦略に僕らはどっぷり嵌まっています。

先日、お客様と話していて、ある人は金利と返済が収入の40%で税金が40%、残り20%で生活していたけれど、最近は駐車場もマンションも空きが目立ち埋まらずに残り20%部分がどんどん減っているというのです。一方、建設労務者の生活保護を受けている人は「こんなに良い世の中はない」と言い喜んでいたといいます。何しろ生活保護の支給金は変わりませんが、物価が安くなっているので実質的に増額になっているからです。年金生活者や公務員は、この世の春を謳歌していますが…その年金を稼いでいる若者は昼食の1000円時代は遠く、先日まで500円の弁当と思っていましたが、最近は390円の弁当を食べる始末で生活が困窮しています。遊んでいる人が豊かな時代で働く人は苦難の時代。

ようやく国内企業は民主党政権の誕生で、CO2対策などの壁もあり日本に見切りを付けて海外進出が盛んになっています。本日の日経新聞はホンダの海外進出でしたね。今、中国はモータージェネレーションに突入しています。海外投資の流れは止められないのでしょう。中国人が東京のデパートで買い物をして、日本人は安売りのディスカウント店に足を運ぶ時代です。まもなく都心の空きマンションは、中国人が買いに来る時代になるでしょう。早く税制などを整備して需給バランスを改善させれば良いのです。ゴルフ場も中国資本にすれば良いし。グローバル化はそう言うことなのでしょう。国境の壁をオープンにすれば豊かな生活時代に突入できるでしょう。自前主義に拘るから日立のように疲弊します。既にソニーなども税制が壁になりEMSを活用しています。

まもなく日本人が使う家電はハイアール製に換わるでしょう。内外価格差がなくなり、ようやく新しい時代が日本にもきますね。今はアジア圏経済躍進の入り口にいるのでしょう。車など既に中国の時代です。トヨタの没落でしょう。しかし日本は大丈夫です。世界一のロボット技術があります。次世代の夢の時代に向け素晴らしい研究が進んでいます。筑波大学の長谷川教授が開発している機能ロボットと言うか…すごいですね。まもなく市販されるんじゃないかな? 僕も買いたいな。膝の関節に補助装置をつけて走るのです。疲れない通勤システム、登山も楽になるし…。サイボーグの時代ですね。この分野ではホンダが進んでいます。ホンダは車などを作るのをやめてロボットの生産会社になれば良いのです。

まぁ、夢の時代の話は兎も角、
ようやく日本株も1年遅れで離陸したように感じます。いつまでも清貧思想の空売り相場ではないでしょう。