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行動ファイナンス(2010年03月27日)

人間の心理とは微妙なものですね。株式投資をしていると、常にこの自分自身の心の動きとの葛藤を感じます。「行動ファイナンス」と呼ばれるテーマで多く人が検証しています。不思議なものです。予測可能な出来事が潜在意識となって定着していきつつある時に、実際の株価がその方向性で動き出すと、潜在意識が現実意識に変化し行動に至ります。

例えば私が理路整然と、この株が、このような理由でこれから株価が上がると予想し公開したとします。マツダの上がる理由を昨日、簡単に書きましたね。先ず為替です。実はマツダに最初に取り組んだのは昨年の10月だったかな? 予想通り上がりましたが、直ぐに下げに転じます。その後、公募増資を実施しました。その影響もあり株価が下がり、再び上がってきたのです。マツダの決算資料によれば、為替損が780億円(第3四半期累計額)あります。通期の営業利益が僅か50億円の会社にとって為替相場の損失は非常に大きなものがあります。最初にマツダに注目した切っ掛けは、中国市場での車の売上げが、すこぶる好調なためだったのですが…。今日はマツダの話しではなく行動ファイナンスですからね。

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実際に、これから株価が上がり予測していることが現実になると…、皆さんは私の仮説を信じ始めるわけです。そうして株価が上がるたびに自分の心のなかで欲求が生まれます。この欲求と言う気持ちは厄介なもので、実際に発散するまで持続するのです。何かが欲しいと思ったら手に入れるまで、その欲望は燃え続きます。しかし実際に手に入れると今度は飽きるのですね。株を買った瞬間に次は買いたい気持ちを忘れ、売りたい気持ちに変化します。逆に株が下がり続けると、今度は売りたい衝動に駆り立てられますね。このような人間心理が株価を作っています。私だけが考えるのではなく、みんなの考えの象徴が株価なのですね。市場参加者の思いが株価になって表れています。

故に株価は、取り巻く色んな条件が変化するたびに常に修正されていきます。マツダのケースでは、毎月発表される自動車販売台数や為替水準が大きな要因ですね。しかし市場は個別の材料だけでは動きません。今は個別の材料と言うより、日銀が昨年末からの量的緩和策に続き、先頃、再び市場の要望に応え行動した事により、日経平均株価と言う全体が上がった影響により株価が上昇しています。景気を良くして税収を増やすことは簡単です。お金を回り易くすれば良いのです。銀行貸し出しが伸びることが、日本経済を活性化させますね。ところがバブル時より日本は100兆円以上も減らしたままだから、デフレになっているのです。

簡単な理屈なのですよ。亀井さんは間違った政策を実行しています。今こそ、監督官庁の行政指導を強化して、貸し出し競争をさせるべきなのです。その為に土地担保融資を無条件で実施させれば、景気などあっという間に改善しますね。僅かな金額の新型オペの導入で株式がこれだけ上がるのです。投資心理が改善すると、黒字で配当を実施して尚且つ純資産価格が割れる現象はなくなります。日銀はインフレターゲット論を否定しましたが、少なくともデフレ阻止に動いたと言う確信を、市場は持ち始めています。だから株価が上がってきたのです。

IRNETの今日の市況で、ビスタニュースの参考銘柄が良く上がっていると書いています。当たり前なのですよ。僕が上手いわけでもなんでもありません。市場全体が上がり始めたので個別の推奨株も上がるのが当然です。素人の投資家は下手ですね。最近思うのです。銘柄なんて関係ないのです。あるお客様の今回の出発点は90万円です。そのお金が、先日は230万だったかな? この調子なら年内1000万円ぐらいにできるかも知れません。要するに銘柄ではなく投資方法が問題なのです。相場環境が好転すれば、簡単に1億や2億を創れるんじゃないかな? 2003年にスタートして3億のお金が2006年に40億に膨らみました。そうしてご存知のように40億円をフッ飛ばしました。再びチャレンジです。夢は大きく、今度こそ1000億円へ。そうして引退したい。

今日の新聞を読んである発想が芽ばえてます。オギハラの記事ですね。ある株が10倍以上になるのでしょう。でもこの段階では確信ではありません。株式投資と言うのはきっと独創的なアイディアなのでしょうね。