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株式教室

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FRBの動向(2010年04月24日)

株式相場は時代の反映で景気循環によりステージが変わります。今は不景気のドン底からの回復期ですから、もっとも株式相場で強い相場の局面です。人間の性で仕方ありませんが、過去の記憶に縛られ我々の行動は制約されます。しかし株式相場は6ヶ月先と言われる未来を予測するゲームです。半年後の世界は誰にも分かりませんが、可能な限り現在ある材料で未来を考えるのです。過去に縛られるより未来を目指すのです。

年末に向けて大きなイベントは米国の中間選挙でしょう。世界の金融を動かす米国の動向は注意が怠れません。加えて日本の場合はやはり中国の存在も重要でしょう。この二つの二大要素を考慮し行動するわけです。世界経済で重要な事は金融規制の行方ですね。また先延ばしなのですね。結局なかなか纏められないわけです。厳しい処置を講じれば、折角回復し始めた景気動向に悪影響を与えます。オバマ大統領が述べる主張は、我々金融マンでも、もっともな内容ですから反対するものではありません。しかし金融を締めて世界経済の発展を阻害しても意味がありません。この辺りの動向には、米中関係も行方も注目されます。何故なら、米国はあまり中国に力を付けて欲しくないから、自分達の土俵に引きずり込もうと必死ですね。しかし中国は日本と違いしたたかです。結局、この度の金融バブルで恩恵を受けたのは中国ですね。

日経新聞だけ読んでいると世界の現状の動きを見間違うように思います。日本の新聞は総じて悲観的な見方をします。先ず、否定から入るようです。この現象はサラリーマン根性と言うか…批判を恐れるから大胆な意見を採用しないのでしょう。つまり過去の延長線上を前提にして考えが構築されているのでしょう。ここがポイントの一つです。新聞を読んでいる時に常に別の視点で物事を考えるようにすべきです。

さて今は業績発表が米国で盛んになり、これから日本でも業績の話題が多くなります。総じて好調ですね。悪くありませんが株式にはかなり織り込まれています。ツガミの株価を見れば分かりますね。一番注目されるのはツガミです。中国が忙しくて本当に利益が出るのでしょうか? 価格競争に勝てるのかどうか? あとは自動車メーカーより部品会社の数字に注意を払うべきでしょう。この業績推移に関心はあるのですが、もう一つの見所は米国の出口戦略が成功するのかどうか? 2006年の日銀は金融機関に体力がないのに急いだ正常化作業で…しかも手段を間違えました。利上げをする前に、先ずは中央銀行の資産圧縮が先ですね。日銀の場合は国債の買い入れの停止です。米国は住宅担保証券の市場化(流動化)ですね。膨らむ資産を圧縮し健全な金融機能を取り戻せるかどうか…。

既にMortgage Backed Securitiesの売却の話で金利が上がっています。この影響で円安に振れているようですね。米国の住宅統計で大切なのは中古住宅販売動向です。この夏には確かな改善が見られるかどうか…。そうすれば年内の利上げが見えてくるでしょう。米国の統計で注目するのは雇用と住宅、まぁ、金利にそれらの現象が現れますから、金利動向に注目すれば良いのでしょう。此方のサイトから常に資産動向が把握できます。

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