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減損会計の背景は…?(2010年04月10日)

1989年の最高値のバブル崩壊から15年、時間をかけながら清算作業してきた金融界は2002年からの果敢な金融緩和政策で、ようやく銀行貸し出しが回復し、2005年に総額で底打ちして正常な形になったのに…、疲弊した体力の回復期間もないままに、激変するデフレ政策の実行により、貸し出しが再び減り始めている所に、金融危機が発生した様子が日銀の統計資料から窺えます。これが今回の「かたるの失敗」の背景にあります。ベースマネーの増減により、銀行貸し出しの様子が変わることを念頭においてください。

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「ベースマネー論」、かたるの仮説の一つです。
中央銀行の政策により土地や株価は影響を受けています。今は誰が考えても異常な現象です。三菱UFJ銀行の株価が、純資産以下に放置されている事実は、日銀の政策が間違っているのです。ところが金融危機発生により、日銀は再び緩やかな金融緩和政策をとり始めました。おそらくこの後、遅れて(通常は1年半後と言われる)現実の指標に変化が現れるのでしょう。昨年の2月からの緩和政策なので、今年の8月頃までには貸し出し推移がプラス成長に戻ることでしょう。この考え方は重要です。

そこで最近考えている急上昇する銘柄のシナリオが浮上します。
日銀の政策が変化した以上、この政策に苦しめられた会社の株価は上がる筈です。ただ果たして8月ごろまで保てる力があるかどうかが問われます。未だに東京の空室率は上がっています。まだ改善の傾向は見られませんね。この日銀の政策で地価はマイナスに転じ下落しています。地価の推移を見ると分かりますね。如何に日銀の金融政策が大切か…。

三菱地所は明治の作られた会社ですが、ダヴィンチは1998年創設2001年上場です。都市銀行が採算を度外視した不良債権処理で、叩き売った土地を処理し莫大な利益を蓄えた会社です。しかし大きく背伸びした金子さんは、間違った日銀の金融政策で地価が下落した為に、減損会計の厳格化により継続融資が受けられず苦しんでします。既に債務超過になりました。私が度々、ダヴィンチを例に話しをするのは、この会社が好きなことも事実ですが象徴的な現象だからです。仮に日銀が超金融緩和政策から激変するデフレ政策に切り替えなかったら、優良企業として成長していたことでしょう。組織に守られた歴史ある企業はこの逆風を乗り切り、多少浮かれた新興企業が沈んだ背景です。

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金融政策の変更が、最近の株高を支えている理由です。
異常な状態まで叩き落した株価は、正常な金融政策に戻りますから、回復するのが当たり前ですね。ここでかたるのハイリスク・ハイリターン投資が生きる筈です。株式投資には様々なリスクを取ることができます。ブリヂストンは世界一のタイヤメーカーですから、原材料費が多少上がっても、車が売れますからタイヤも売れるはずです。だからリスクは少ないです。その代わり儲けも少ないのが当たり前の理屈です。

しかし40億円も損失を被ったかたる君が、少ない資金で儲ける為にブリヂストンを選択しても資金の回収は出来ません。だから当然ハイリスク・ハイリターンを狙います。その仮説の二番目の背景は、間違った日銀の政策により異常な価格に叩きつけらた、本来実力がある会社を探すことです。株価は減損会計処理費がなくなれば、大きく戻る筈です。折りしも、銀行はマイナス思考の時にはお金を貸しませんが、リスクがなくなりプラスの世界になれば貸し出し競争の再開です。郵貯も住宅ローンに進出すれば、尚更、競争は激しくなります。

本来の実力から劇的に叩きつけられた株価はたくさんありますね。全て100円以下の株価ですが、このような低位株は急速に株価が戻る可能性があります。昔の高値はダテに付いた株価ではありません。それぞれの環境にマッチして、市場が付けた栄冠が過去最高株価です。ソフトバンクの198千円が、再び回復するとは思いませんが、やはり過去最高株価には意味があります。そこでかたる君は考えました。金融政策が正常に戻るなら…政策の失敗で苦労した企業の株価も急速に戻る筈。これがヒントです。

残念ながら銘柄は掲げませんが、(皆がちゃんと自己責任を理解してくれれば公開しています。)ヒントとしてある企業の業績を掲げておきます。下の業績推移を見てください。営業利益は黒字なのに…最終損失は減損会計のために赤字です。このような会社の業績の背景を考え、投資すれば大きなリターンが得られるはずです。ただし倒産の確率もまだありますね。リスクがあるからリターンが大きいのです。失敗すればゼロ、儲かれば5倍10倍の夢。こんな魅力に溢れた株式が市場にはゴロゴロしています。注意です。くどいですが、あくまでも投資は投資家の裁量次第です。安全で儲かる投資はありません。どのリスクを取るかは投資家それぞれが決めることです。

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