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業績推移と株価の時間軸(2010年05月22日)

今の時期の世界の景気循環は、金融危機で失速した景気の建て直しを急いだ各国政府は、財政出動や金融政策などを総動員して、ようやく景気が立ち直りかけてきた所です。しかしFRBの膨らんだ資産を削減する健全化へのステップはまだ遠いのです。つまりここで逆方向の政策は取れませんね。2006年の日銀の失敗を見ているようです。りそなの公的資金返済は完了していません。清貧思想はネガティブ論理です。市場原理を貫く米国ですから心配はしていません。上院の金融改革法案は可決され下院とすり合せが、これから行われ楽観論から米国金融株は上がってきたようです。

今日はマクロ的な解説より個別銘柄の解説をしようと思います。
題材に人気株のアルプスを選びました。このように「赤字から黒字」転換の変化率を株式市場は大きく評価します。本来は赤字の段階から株価は上がり始めます。しかし全体市況が弱まると人間心理はどうしても保守的に傾きます。だから実際に大きな利益をあげている企業へ投資心理は向きますね。DENAが強いのもその現象でしょう。しかし昨年末からのツガミの株価の上げの形が一番面白く、儲かるのですね。アルプスの業績推移は悪いとは言いませんが、全体指標の投資心理とマッチしただけなのでしょう。紹介銘柄のアーレスティーの方が変化率も大きく、依然、注目されます。このような赤字から黒字に転換する企業で変化率の高い企業が市場では物色の対象になります。

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しかし既に確実視される企業の株価は妙味に欠けます。
赤字予想の中を駆け上がる株価が一番面白いのです。例えば今の時期なら…一例をかかげるとすればルネサンスエレクのような存在です。合併会社のマイナス面はありますが環境変化率はかなり高い会社でしょう。この時期に株価を仕掛けるから面白いのですね。前にも解説しましたが、昨年、バルチック海運株指数が下がっている商船三井を上げれば面白かったのですね。しかしコンテナ市況が回復し始めた今はリスクが少なく面白みに欠けます。今はむしろ為替リスクが増したマツダが、とってもホットなのです。ここで大型ファンドが仕掛けるべきタイミングです。

企業業績と株価の関係は全体市況にも影響されます。
今回のようにVIX指数が上がるような相場の時は保守的に時間軸がズレ、なかなかポジティブな見方が出来ないのでしょう。だから想定内とは言え下限価格まで株価が売られた007は仕方がないかな? 本来ならもう少し上で位置するべきなのでしょう。しかし現実は時間軸を戻されました。

業績の推移と株価の時間軸の考え方は非常に重要です。
もう少し詳しく解説すれば良いのでしょうが、後は自分で考えて下さい。グラフを作るのも大変だし、素人に説明するのは細かい数字を挙げなくてはなりません。ヒントは提示しました。

今のかたる君のテーマは市場原理と規制の考え方です。SNSをはじめてみて感じました。なかなか狙い通りポジティブ思考の有意義なサイトにはなりませんでした。自然に任せ放任だけが有意義な形態に育つとは限らないようです。つまりある程度の規制も必要なのかもしれませんね。人間と言う動物は利己的だし…何度も言いますが、かたるの考え方などほんの一例に過ぎません。参考にするのは勝手ですが自己責任なのです。

確かにビスタのレポートで書いたように4月上旬に相場が見えなくなった時間があります。今から考えれば、やはりあの時が売り時だったのですね。しかし今回も空売りを実践しませんでした。どうも心の中で空売りに対する疑念があるのでしょう。SNSの規制の話と同列の匂いもします。半年間で9倍のパフォーマンスは、その後、失ったとは言え自信につながっています。かなりの精度になってきましたね。頭の中の株価イメージと市場の展開がピッタリと来る時間を感じました。しかし4月からの心の揺れを行動と言う形で移せなかったのです。直近の5月7日の今日の市況に…昨日のなかなか寄らない三菱UFJと述べています。あの時に、二度目の今日の兆候が現れていたのです。4月4日に掲載したビスタの原稿には「買いたくない」と述べていたのです。トホホ…またやっちゃった。あの時にLIBORの変化などを調べておけば気持ちも変わったかな?

やはり最後と思われる壁の厚さを感じる次第です。