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株式教室

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回復後にどちらを選ぶ?(2010年06月12日)

「株価位置」は非常に重要ですね。
私の述べている株価位置とは過去1年とか、5年とかのレンジの高安。その銘柄の時間的な相対評価の株価を意味しています。人間は過去の記憶に行動が左右されますから、どうしても過去の歴史(株価)との比較観が働きます。しかし株式投資は過去との予測ではなく、未来の株価を当てるゲームです。ここに根本的な間違いがありますが、今の株価の位置は過去に比べ高いか安いか?…により投資心理が揺れ動くことも事実です。

先週、株価位置が相対的に高いところで激しく上下を繰り返したら要注意で、同じく株価位置が低いところで、大きく上下を繰り返したら転機の兆しだと述べました。NY市場の大幅な上下は転換点を示しています。対立する構図が株価に現れているのでしょう。このような状態の時に、どのような株価位置の銘柄を選別するか? 

選択はこれからの相場に流れによるのですが…
仮に急騰場面なら大きく値下がりした市況関連株などの選択が有利になります。リバウンド相場ではなく、再び世界景気の回復から一段高のベストシナリオになります。2番底のシナリオ回避です。この局面が実現するなら、半導体関連や電子部品関連株の選択が面白いと思います。

逆に相場はテクニカル上、一旦株価は戻るが、市場には様々な懸念が払拭されず、相場の戻りが鈍いケースが考えられます。このケースの選択なら全体相場が大きく戻ることは考えられません。故に大型株の選択は避けて、小型株の選択になり大きく値下がりした銘柄より新高値圏の銘柄選択が正解になることでしょう。理由は売り物を消化できる好材料が背景にないと株価の人気が保てません。その中で、好材料にも拘らず意見対立のある買いにくい銘柄が選択肢として残ります。

時代がどちらを選択するか、現在は分かりません。
上の急騰劇の選択が一番なのですが…、この選択なら自動車株でも良いのですよ。新安値を付けたホンダは、やはり買い場なのでしょうね。以前アーレスティーと言うホンダ系の部品会社を調べたことがあり、ホンダ系は日本企業の中で一番、現地生産化が進んでいるグローバル企業です。トヨタの選択と経営スタイルが違います。日産の選択も考えられます。中国も米国も好調だからです。しかしホンダは為替に左右されないし米国型の効率経営ですね。トヨタが日立のイメージだとすれば、ホンダはツガミのイメージです。アップルはEMSを利用して台湾企業に発注しています。自前の系列部品会社を持つ自動車業界は古い体質かもしれません。電機業界は系列の部品会社のイメージは希薄ですね。

下のケースが濃厚かとも考えられますが、ここでは好業績のDeNAを選択しています。果たして売上げ、利益の倍増予想は正しいのかどうか? この見方は意見が割れますね。上場来の高値圏で株は買いにくいし…。しかしこの業績見通しが予想通りなら明らかに株価は安いですね。グリーなみのPER30倍も…株価目標値は現在の2倍になります。しかし同時に様々な疑問も浮かびますが、四半期別の決算データと月間ページビューの推移からみても、オープン・プラット・フォームのアイテム課金の伸びは驚異的です。この数字の推移を見ればPER30倍でも明らかに安いですね。1月が100で、5月は900を越えています。…単純に考えれば業績の著しい伸びは続く事になります。自分で調べてみれば分かります。何故、この相場が安い時期に上場来高値を更新するのか? 株価だけを見ても分かりません。
自分で調べましょう。

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株価に左右されない値動きだけの投資は騙されますね。
所詮、専門家のデーラーには勝てないのでしょう。余程の努力が必要になります。あとは運です。しかし値動きだけの投資から業績を読む時代観が養うことが出来れば…日本の市場ももっと豊かになります。残念ながらまともな知識を養えるサイトは乏しく、様々なニュースの解釈、相場の見方を伝授するサイトはあまりないですね。当たるとか外れるとか、そんなレベルではないのです。誰も将来のことは分かりません。仮説の上に立った実験なのです。前提とする条件が変われば選択も変わるのが当然ですね。いつも騙される馬鹿な投資ではなく、自分自身が失敗しても良いから納得できる投資を心掛けて欲しいのです。

そうしてネガティブな見方は避けて欲しい。行動を起こさなければ何も生まれません。失敗しても行動があるから変化が生まれます。これは基本的な概念です。好きな彼女に声も掛けないで悶々としている現状を打破できるかどうか…。結婚を躊躇っているカップルもいるでしょう。先ずは考えることより行動するのですね。ネガティブな見方をして後悔をするより、失敗しても良いから果敢に行動すれば良いのです。失敗するのが人生です。良いじゃないですか、死ぬほど悩んでも失望に打ちひしがれても…きっと、行動すれば新しい世界が広がります。株式投資の成功も失敗も最後は人間の度量がものを言う世界なのです。白川通の小説をたくさん読んで下さい。彼の独特の人生観が醸しだされています。僕は好きですね。

ビスタニュース継続読者へ
既に株価も予想通りの展開なので…今週はお休みです。この株式教室を、これまでの解説に加えて参考にして銘柄を検討してください。まぁ、ほぼ想定どおりです。ただまた振り出しなので、大きな儲けは期待できない局面でしょう。何度も繰り返してね。