« 2010年07月 | メイン | 2010年09月 »

2010年08月28日

流れの見極め

先週の株式教室は新聞や雑誌、テレビの画一化された情報をどう考えるか?と言うテーマでした。小沢一郎氏が民主党代表戦に出馬し賛否両論です。批判論の主体は「政治と金」の問題を問う声です。賛成論は「政策の指導力」が背景なのでしょう。マスコミは意図的に世論を誘導するというのが、かたる流の解釈です。今日も日経新聞は週明けの「日銀臨時政策会議」の開催です。決まったわけではないのに…当然のように書き立てています。税制を決定する時、党税調と政府税調が存在し、政策決定の過程が分かり辛かったです。有識者会議もそうですね。その答申を受け政策を実行するようになっていますが、有識者ってどうやって選ぶのでしょう。意図的な人選が背景に存在します。最初に結論ありき。

昔は一般会計と特別会計の違いも分からずにいました。日本特有かどうか分かりませんが予算の配分権は権力だとすれば、国民が選んだ政治家が決める一般会計より特別会計の方が遥かに大きいのはおかしいですね。硬直化した予算編成に今年メスが入る予定です。菅さんは官僚のロボット内閣だから期待できません。しかし小沢さんは反米なのでしょうか? 1985年のプラザ合意から始まった日本の凋落は創られた世論誘導が功を奏しました。ロボット教育された日本人はメディアの論調が正しいと思い込みます。昨日の日経新聞の写真を見て笑いました。小沢さんの写真は笑ったものではなくまるでブルドックのようで悪の親分を連想させます。一方、菅さんは笑っており正義の味方の印象でした。

僕はどちらでも構いません。兎に角、急いで自分の信念を実行して欲しいのです。消費税の引き上げを撤回した菅総理に不信感を抱くのはそのためです。一方、マニフェストを反故にするのはおかしいと選挙公約に拘る小沢氏の豪腕に期待するのは中国戦略ですね。友達は習近平中国国家副主席が来日された時に、強引に天皇陛下に謁見させたのはおかしいと叩きました。僕は別になんとも思いません。むしろ当然と言う立場でしょう。マスコミの論調とは違いますね。むしろ、何故、あのような内部情報が報道され問題化された事に驚きを感じます。やはりアメリカの隠れた意図を感じますね。

今、1%割れの債券を買い、株式を売らせているのに外人投資家だけが買い向い市場シェアが高くなっている現実に違和感を覚えます。日本の市場なのに売買シェアは65%程度が外人投資家でしょうか? 配当利回りで考えても異常な水準ですね。きっと布石なのでしょう。プラザ合意から円高が生まれ、澄田総裁による非不胎化介入 による流動性供給により貸し出し競争と相まってバブルが発生しました。この時期に株式先物取引も開始されます。そうして最後の1年は先物による株価上昇が加速しました。

不動産価格上昇は中国の比ではありません。そうして壊された現実があります。人事権までアメリカが関与していたか分かりませんが、ありえる話ですね。その後始末がりそなの公的資金返済です。まだ終ってないのですよ。ロボット国民の悲哀ですね。今は二番底シナリオを既存概念として植えつけようとマスメディアは躍起になっています。本当かな?まぁ、私は株屋ですから常に株が上昇するシナリオに傾斜しますから外れ続けています。当たり前ですね。株全体が下がりますから…。先週のコラムにPBR1倍割れの比率のグラフが載っていますね。現在は70%です。完全に日本は米国の金融危機で2番底を味わっています。世界経済は二番底にはならないとかたる君は考えています。でも株価面では完全に二番底です。

仮に株価が急上昇するとすれば、この懸念が消えるときですね。中国の成長は続きます。アジア開発は加速されインフラ整備も進みどんどん成長力が加速する時期に来ています。日本の高度成長時代が中国以外にも広がります。この需要と欧州、米国の落ち込みとの綱引きですが、陽が昇るアジア経済の勝利でしょう。韓国はリチウムでもボリビアを取り込んだようです。FTAを推進させ完全復活する韓国に日本は後塵に拝しています。かなり早い時期からFTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)などの面で日本は負けています。外務省も働きません。経済産業省は兎も角、農林水産省との調整が進まないのでしょう。最後は政治力が必要になりますね。だから実行力が必要です。「じっと見守る」なんてコメントは、馬鹿だという証明でしょう。

円高なんか単独介入でいくらでも円安に出来ます。協調介入する必要はありません。最後は輪転機に紙とインクがあれば良いのですから…。こんなものは簡単ですよ。円高のうちはいくらでも政策手段があります。今はインフレではなくデフレで苦しんでいるのです。米国は大変ですよ。ドル安だから…。金融を虐めている様子が大手銀行の株価推移から分かりますね。二番底説が浮き上がるのは金融株の動向を見ればわかります。自動車は既にリーマン・ショック前の水準を回復しています。しかし金融は…。

r20100828a.gif

例えば…「JPモルガン証券では、ルネサスエレクトロニクス<6723.T>の目標株価を1200円→1000円に引き下げるが、現在の株価に対して約50%の上昇余地があるとし、投資判断を「ニュートラル」→「オーバーウエイト」に格上げした。「100日プロジェクト」でROEが2011年度には11%まで回復する予想を考慮したとのこと。また固定費削減計画により2011年度の営業利益予想を635億円→685億円に増額修正。現状の株価でのバリュエーションはPERが7倍(同業9 社平均11倍)、EV/EBITDAが2倍(同4倍)、PBRが0.8倍(同2倍)であり、同業他社に比べ割安感が強いと述べている。」

r20100828b.gif

上記のコメントと最近の株価動向と比べて下さい。エルピーダも似たようなものでしょう。あれはGSの関与でしたね。仮に二番底説が嘘ならば半導体は成長分野で大きく落ち込まないはずです。しかし本日の日経にはインテルの需要予測が発表されており不安を煽っています。どちらが正しいのでしょう。要するに株を買うということは自分が信じるシナリオに賭けるという事ですね。背景を理解しておけば、やられた時の対応も対処も理解できます。年初からマツダを採り上げ円安シナリオで失敗している現実ですが…仮に介入があり成功すれば、あのシナリオは再び復活しますね。現状分析と株価の関係を理解して下さい。

r20100828c.gif

投稿者 kataru : 09:34 | コメント (0)

2010年08月21日

世論

かたる君は政策批判をよくします。理由は株価が上がる為には世の中がよくならなくてはなりません。株は商品ですから需要と供給の関係で株価が決まります。デフレの社会と言うのは基本的に物の価格が下がる現象です。逆にインフレは物の価格が上がります。インフレとデフレのコントロールは簡単なのです。基本的に日銀券の発行が少ないからデフレになり日銀券の発行が多ければインフレになります。長い時間、デフレ社会が続くということは日銀が職務を全うしてないのですね。昨今の円高もそうです。基本的にドルやユーロに比べ円の発行が少ないから円高になります。

まぁ、本日のテーマは「政策」だから、この話しは別の機会にしましょう。政策の転換は強い意志が必要になります。フラフラしている指導者では何も進みません。現状を打破するには強い指導者が必要になります。自民党から民主党に変わり、鳩山政権は普天間移転の問題などで躓き辞任しました。むしろ辞任に追い込まれたという指摘が正しいのでしょう。何故、このようにコロコロと指導者が変わるのでしょう。一つは世論ですね。今日はその世論に付いて考えて見ます。

もう直ぐ、民主党の代表戦が開かれます。
昨今の話題は菅さんの対立候補として小沢さんが選挙に立候補するかどうか? 私は小沢さんがある意味で好きです。理由は筋を通すからです。金の問題は誰にでもあるでしょう。こんな小さな話しはどうでも良いのです。しかし世論は納得せずに地検が不起訴にしても蒸し返しました。世論とは何でしょう? 結局はマスコミの論調ですね。日本人は戦後、自立意識が育たないようなシステムの中で教育されてきました。所謂、ロボット教育です。画一化された教育方針が文部科学省から指導され、そのマニアルによって沿って教育されています。だから他人と違う行動を採ると批判されますね。こんな国は日本だけじゃないのでしょうか?…。

つまり誘導しやすい国民なのです。熱しやすく冷めやすい国民性ですね。暴徒にするにも簡単に誘導できます。マスコミの情報を操作すれば良いのです。先頃、産経新聞が日銀の臨時政策会議開催と報道したそうです。何故、産経新聞は誤報を流したのでしょう? おそらく記者が官僚に借りがあり意図的に書いたか…、それとも官僚が意図的に産経新聞を操ったかのどちらかでしょう。何故、そんな必要性があったのか? 政府内には色んな勢力があり日銀を動かしたいのでしょう。その為に意図的に日銀総裁の行動を後押しする記事ではないかと推測しています。

例えば先日の相撲界の武蔵川理事長の辞任騒動は、文部科学省が儲かっている団体を支配下に置きたいから、意図的に外部の理事長を就任させようと画策したのでしょう。だからあの日、辞任しなかったのでしょう。しかし圧力は変わりません。税制の免除などの権力を握っている役人は、水面下で再び圧力を掛け、辞任に追い込みました。しかし相撲界は最後の抵抗を試みて、仲間から再び理事長を選任しましたが、おそらく裏取引があり、また何れ問題が起こるのだろうと推測しています。今度、問題が起これば確実に外部からの人間の投入になるでしょう。

このように意図的に情報をリーク(洩らす)するのでしょうね。
所謂、情報操作と言うやつです。世論はそのようにして作られるのでしょう。さて冒頭の民主党の代表戦に絡み小沢さんの立候補はあるかどうか? 小沢さんは、きっとマスコミの論調とは違い、実態は日本を愛している人でしょう。何故なら、あれほど議員仲間から人気があります。お金を作るのも上手いし、人を動かすことも出来る。実に政治家らしい政治家です。しかし何故か…漏れない筈のお金の話が、世間に漏れ検察が動いたのでしょう。そうしてマスコミは何故、あれほど小沢氏のことを悪者として扱うのでしょう。

私はアメリカ側の勢力が、日本に圧力を掛けているのだろうと考えています。日米安保条約も含め日本国憲法を改正し、自立国家を目指さないから、こんな体たらくの国家のあり方を続けているのです。今回の普天間移転問題も本来、米軍基地の完全なグァム移転を目指すなら、米軍の傘を否定し、自国軍隊の増強問題が話題になると考えるのが筋でしょう。北朝鮮の脅威を煽るマスコミ、自衛隊では国を守れませんから、徴兵制度を含めた問題提起するのが本来のマスコミのあり方ですが、問題をそこまで発展させませんでした。実に巧妙に日本は情報操作されています。

今回の小沢氏の完全不起訴の発表は民主党の代表選の後だと言われています。つまり代表として立候補すれば起訴して小沢氏を叩くというアメリカの意思表示なのでしょう。水面下で、きっと、このようなやりとりがあるのでしょう。小沢氏は米国も大切だけれど、中国寄りに外交政策を切ろうとしています。たぶん…。先日も代表団を引き連れ訪中していましたね。この動きをアメリカが嫌ったのでしょう。昔、田中角栄が潰されましたが、あれもアメリカ発でした。つまりマスコミは書きませんが、米国が自国の利益のために情報操作を日本で行っているのです。その手先が大勢、役人の中にいます。

キャリア官僚の事務次官は、殆んどがアメリカ組みでしょう。若い時に研修の名目で、それぞれの国に派遣されます。例えば外務省の事務次官の登竜門は北米課長でしょうね。株を考えると、何故あの時に…プラザ合意を受け入れたのか? 当時、大蔵大臣の竹下登は後に総理になり、操られていました。今の中国を見てください。実に巧妙に為替管理を実施し、外貨準備高も各国に分散し、世界の市場主義の仕組みを利用していますね。巧妙ですよ。背景は軍事力があるから、アメリカに対抗できるのです。

米国は天安門事件、最近ではグーグル問題などで中国の世論をコントロールしようと水面下で動いていますが、思うように事が運んでいませんね。そうこうしている間に、GMは中国で売れています。もし中国でこければ、再上場も出来ません。何故、GMだけがあれほど中国で車が売れるのでしょう。中国のコントロールの勝利でしょうね。オバマ政権も強い態度に出れないのは、この辺りも関係しているのでしょう。

「リーク」と言う情報提示で、マスコミはスクープを獲ようとします。公安や警察など多くの情報を役人が握っています。株屋の世界も同じですね。これは実話などで…株価を動かす為に日経新聞を利用します。意図的にある目的で情報を書かせます。何気ない会話を利用し日経新聞に取材させれば、必ず記事になります。日経の記者が出向けば、大概、経営者トップにも面会できます。僕らに大先輩は日経のお偉いさんと良く飲んでいました。電話で「こんな話があるけれど…本当なのかな?」と電話をかけます。当然、日経は裏を取るために取材しますね。この取材が後で記事になって載ります。

まぁ、きっと様々な情報は、このようにして作られるのでしょう。世論をどのように誘導するか? 清貧思想の繁栄はマスコミですね。意図的に煽るわけです。「振り込み詐欺」は日本の姿を好く捉えています。だまされるお年寄り。日本人はみんな性善論者です。私もそうです。運命として受け入れます。それを利用する悪い奴らが居ます。その少数の悪い奴らを取り締まる為に、過度の規制が引かれます。建築基準改正法などもそうですね。姉歯と言う悪い設計士のおかげで、多くの建設会社が倒産しました。そうして多くの人が失業しましたね。金融商品取引法や個人情報保護法案などの規制により株価が下げ続け、営業活動が出来なくなりました。

下がり続ける株価だから、仕方なし日本人は日本株を見捨てて中国株、インド株など新興株式を証券マンが薦めるようになっています。普通はサラ金規制のように強化されれば、業者はバタバタ倒産します。当然、闇金融が栄え、これからその被害が広がるでしょう。大手企業の株価もひどいものです。19300円もしていた優良企業の武富士は、株価が200円台に落ち込み倒産寸前です。多くの社員が解雇され多くの人が破綻に追い込まれます。確かに悪徳でしたね。低金利で暴利を貪っていました。しかしここまで清貧思想を続ける必要があるのでしょうか?

マスコミにも昔、正義感を振り翳す人が居ました。
毎日新聞の西山さんをテーマに山崎豊子は「運命の人」を書きました。書いてはならない記事を書いたために、その後の一生を悲哀のなかで生きたのでしょう。でも彼には、心がありました。その結果、家庭生活は崩壊しましたね。このような人が、日本に居なくなりましたね。サムライが居なくなり、イエスマンばかりの世の中です。こんな事で理想国家が作れるのかな?

長くなりました…。小沢さんが立候補しても当選するかどうかも分かりません。しかしそろそろ日本人は情報のあり方を、真剣に考える時が来ているのでしょう。マスコミに誘導されず、自分の考えを持つべきでしょう。

投稿者 kataru : 04:43 | コメント (0)

2010年08月14日

市場

最近ショックだった現象があります。それは狙っていた株の思わぬ動きです。通常、ありえない現象が市場に出現するようになっています。所謂、市場崩壊の現象です。昔はモラルがあり証券マン一人ひとりが自覚を持ち、誇りを持って仕事に励んでいました。でも今の市場は…みんな自分勝手な動きになっています。新聞や雑誌の権威は失われ、その辺に転がっている興味本位のタブロイド版的な存在に成り下がっています。

マスコミの基準はNHKをはじめ、売れれば良いという基準があるようです。日経新聞などの商売を見ていると商業第一主義です。そりゃ赤字なら、続けられないから商売を重視するのは分かります。NHKが大衆(視聴率)に基準を合わせようとするのも分からないではありません。しかし世の中が長い「うつむき加減」の為に、元気を失い、どんどん悪いほうへ転がっているように感じます。ヤクザと言えば排除です。藤原審爾の『昭和水滸伝』に書かれているような侠客と言う世界もあります。ヤクザにも、白川道が描く「終着駅」の世界もあるでしょう。僕はヤクザの世界には居ませんから分かりませんが、あの世界は、人一倍に「男道」と言うものに拘りますね。だってそれが自分達の生きる証です。かっこ良く生きたいと願っています。だからモラルはあるのでしょう。

良識を越え崩壊する市場を見て、「儲かれば良い」で動いている世界とは言え、単に儲けを追求するより、市場育成が底流に流れ、良識ある証券マンは自制してきました。公募など売れれば良いという基準と訳が違います。東証の権威は何処に消えたのでしょう。ライブドアの粉飾は認められないが、歴史ある石川島(IHI)は認められるのです。これじゃ、ルールも何もあったものじゃありません。挙句の果てに、厳しい筈の上場基準が歪み、僅か1年か2年程度で、上場を認めた会社がなくなる事態です。一体、上場基準はなんなのでしょう。詐欺の片棒を担ぐのが、僕ら証券マンの務めなのでしょうか?

MSCBを認める東証なら、そんな市場なんか要りません。
一番の問題は疲弊する経済です。だから本来、犯してはならない領域に追い込まれる大企業が続出し、なりふり構わない行動をとるようになりました。自分たちは許されるが、成り上がりものは許されない。フェアなルールは消え、安易な恣意的なルールに支えられるから、市場の基準が歪み、株式の権威が失われます。株式には支配権が存在し、グリーメラーだろうが、ヤクザだろうが、株を支配すれば経営権は、その人のものです。市場はオープンな筈です。乗っ取り嫌なら、最初から上場しなければ良いのです。それを勝手に、MBOを簡単に連発する。上場したのに、この株主は気に食わないから、株主になって欲しくない。

日本生命や東京海上を始めとする機関投資家は、自分達の庭先を荒らす輩を退治するべきです。そうしてモラルを取り戻しましょう。先ず、公認会計士が努力して資産債務除去しているのだから、簿価の純資産価値を信じ、それらの株式にTOBを連発して解散させましょう。経営権は同業他社に売れば良いのです。だいたい、黒字で配当もしているのに、純資産を大きく割り込むなんておかしいですね。日本生命や東京海上は、その価値を正す力があります。それをサラリーマン根性丸出しで自分さえ良ければ…なんて、義侠心がない人間でどうするのですか?人間いつか死が訪れるのです。だから自分が生きていた証に、社会の為に、自分の地位をフルに使おうと考えないのでしょうか? 

本来は政治家の仕事とか…他人の責任にしないで、先ずは自ら生きる道で、精一杯の努力をするのが日本人でしょう。市場を守り市場が栄えれば、やがて優秀な企業が世界に羽ばたく事でしょう。僕らは市場を守らなくてはなりません。ネット・トレーダーが儲かる為に売ってきたら、喜んでその売り物を全部買えば良いのです。たかが100億円程度の世界の話でしょう。そうやって論理的に正しい株価を構築し行けば、やがて市場は浄化され正常な論理で動く市場になるでしょう。汚れた市場を一緒に浄化しましょう。

明日はおかしな株価が形成されたその現象。
何故、かたる君はショックを受けたのか…その真実を告白します。

投稿者 kataru : 21:08 | コメント (0)

2010年08月07日

雑感

最近の相場は目先筋の動きだけが目立つようです。
先物の動きに左右される比率が増し個別株が乱高下します。東証と言う地位が地盤沈下を起こし流動性の欠如から正しい株価が形成されないので歪な展開が続きます。先日の日清製粉による酵母工やNBCへのTOB価格が妥当価格なのでしょうが、市場に資金が不足し異常な株価が現在は形成されています。日清製粉と言う会社は常識的な会社ですね。これが変な会社の子会社なら、親会社は理論価格を無視して、安い市場価格でTOBですからね。今のように非常に安い株価でもTOBがかからないのは、ブルドック問題を代表とする株主の権利である支配権が、途中でルールを変える日本社会の特異性から無視されている為でしょう。だから経営者は、株価に関心を払わなくなったのでしょう。いつまでこんな状況が続くのか…嘆かわしい日々が続きます。

株価の尺度であるPBRと言う純資産に対する株価倍率は1倍を割り込む企業が続出しています。都心に資産を抱える都市銀行も同様です。更に、毎年稼ぎ出す利益の何倍まで株価を買うかと言う尺度であるPERも10倍を割れる企業が続出しています。株を買う投資家層が機能しなくなったためです。確かに証券会社は、昔、野村證券を中心に悪いことをしていました。今の相撲界ではありませんが、ヤクザとの取り引きもあったし、株価操作を平気でしていました。しかしその反省から、業界には清貧思想が蔓延し、過剰なコンプライアンス重視で、正常な機能を失う事態になっているのが今の東京証券市場でしょう。

恥ずかしい話ですが、ルールを無視した勝手な増資が横行し、悪く言えば詐欺に似たようなものです。それも日本を代表する銀行や証券が、経営の失敗であけた穴を補填する為に増資を実行しています。だが不思議な事に経営者は責任を取りません。一度、支配権が脅かされると、今度は日本の社会全体で正常な投資行動をとった投資家をグリーンメラーと呼び、ただの金の亡者扱いで批判します。東芝も日立も大型増資を実行しました。経済界が挙って詐欺を働いているようなものでしょう。これじゃ、まともな投資家が育つ道理がありません。政治も迷走し、経済界の指導者もモラルを忘れ…資産デフレが元凶なのですが、何故か、日経新聞もマスコミ全体は、デフレ=消費者物価だけにスポットをあてています。

あきれる投資家は市場から逃避し、市場は流動性の乏しい博打場化しているのが現状なのでしょう。銀行も貸し出し機能を放棄して、融資業務をやめて国債を買う鞘取り機関になり下がり、仕事を放棄するような法律が横行しています。都市銀行の中小企業融資などは政府頼みで保証協会の保証がなくては融資をしない清貧思想が当たり前になっています。

鳩山政権が誕生し、沖縄基地問題から安全保障問題に発展し、徴兵制度、軍事費問題と論点が発展するのを望んでいましたが、マスコミの低脳さは呆れるばかりで…。基地移転を国外に望むなら自国の軍備力強化が必要になるのが当たり前なのに…。その論点を隠し基地移転だけにスポットをあてるのですから…この国の識者は何処に消えたのでしょう。過去の蓄積がものを言い、財政は悪化していますが国債は1%を割れる人気です。どうも最悪のケースに向って動いている印象ですね。

経済界はとうとう痺れを切らし諦めて、第二の空洞化が始まっています。この組織改革にあと2年程度かかるのでしょう。ようやく車が動きましたから方向性は決まりました。三洋電機が金曜日に137円買いになり、松下を上回る価格のTOBを期待しています。本当はわが国の金融機関や日立などの大企業にTOBがかかれば市場は面白いのですが…残念ながら日本の魅力が乏しいのと、金融機関が痛んでいるから躍動する資金が足りないのでしょう。

今でも私は、株は下がれば買い続ければ、いつかは上がるという考え方です。
今では珍しいインフレ思考のバブル型人間です。資金力さえあれば株価は面白いように上がり続けるようになります。ただ一定のルールは必要でしょう。常識を外れる基準まで買ったのは過去の話です。未来を語り小惑星イトカワの欠片を採取する「はやぶさ」のような未来技術に資金を投資できる社会環境を作りたいものです。
前向きな精神が失われ21年か…長いなぁ~。

投稿者 kataru : 10:30 | コメント (0)