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政策(2010年12月18日)
株式相場が上昇し始め、基本的に10月5日の日銀の政策転換に反応してきたようです。
加えて米国のQE2が世界経済に好影響を与えたようです。(こっちの影響のような気がします)思い返せば中国の4兆元〈54兆円〉もの財政政策が効果をあげたとも言えます。基本的に正しい政策が実施されれば株は上がります。ところが我が国の政策は、政府も日銀も間違いだらけ…で、折角の政策も時間的なズレにより効率的な結果が生まれません。まったく日本には人がいませんね。本来なら銀行株がもっと上がるべきなのですが、日銀は折角、危険資産の組み入れという歴史的な快挙に踏み込んだのですが、明らかに腰が引けており政策効果が薄れています。自分の政策に自信がないからチョビチョビした内容なのです。
株式投資に似ていますね。
折角、大きくなる銘柄を買ったにも拘らず、直ぐに利食いをしたり、買う株数をわずかしか買わないなどの間違いに似ています。日銀はFRBのように、批判に恐れずに自分の判断を信じ、堂々と政策実行すればいいのです。子供の遊びのような行動を繰り返すから市場から舐められます。でも今回は中国が先に動き、金融危機の本家である米国が的確な行動を実施していますから、市場は好意的な反応を示しています。政策が正しいかどうかは自分が判断するのではなく、市場が政策効果を評価するのです。
騰落レシオなどの指標が歴史的な数字を示し過熱感が指摘されていますが、業績の回復の割に株価は伸びていません。下のグラフの指標は黒字で配当をしているPBR1倍以下の割合の推移です。週末現在で総上場銘柄数は3653銘柄です。しかしPBR1倍以下の銘柄数は、依然2444銘柄も存在し、尚且つ黒字で配当を実施する企業が1403から1621に増えたのでこの割合は44%になりました。業績は急回復していますが、未だに株価が追い付いていない印象です。このような業績の急回復が背景にあり騰落レシオが歴史的な回復度合いを示したわけですね。あまりにも悲観的に市場を見ており、安い株価に放置されていたのでしょう。スピード調整は必要だという印象は受けますが、まだまだ業績の変化に株価は追いついていないようにも、このグラフからは感じられます。
日本株が力強い回復過程になるかどうかは、決定された税制改革などの政策、さらには日銀の金融政策に大きく影響を受けます。残念ながら、かたる君の判断は、落第点の域を脱出できないと感じています。理由は財政悪化スピードの加速ですね。おそらく今から的確な政策を実行しても、時間切れの可能性が高いですね。長いボックス相場を脱出するためのインパクトが必要です。まだ大丈夫だと思いますが来年になると、判断が難しい場面を迎えます。今の段階で弱気になる必要はサラサラありません。しかし楽観もできないのです。まぁ、先の話はともかく、クリスマス、年末、お正月、春節、新年度と…1年で一番、外部環境が良好な時期を迎えます。せいぜい儲けましょうね。来たるべきチャンスに備え…。今日はもっと違うテーマを考えていましたが、途中でベランダのお掃除が入り、これからかみさんと馴染みのすし屋に行くので、この辺で…また明日。