チャートを考える(2010年12月25日)
今日のニュースはいくつかありますが、米国では不動産関連の取引が盛んになってきたようですね。正常な金融への復活が進んでいるのでしょう。代わってアジアのベトナムは体制が確立されていないようです。数年前もインフレに悩み日銀がスタッフを派遣し金融政策を指導したことがありましたが、今回はベトナム造船工業総公社(ビナシン)のローンが焦げ付くとの報道があります。しかし概ね、悪いニュースより良いニュースが多いようです。最近、ソフトバンクの株価がさえませんが、多分、背景にはドコモのLTE戦略があるのでしょう。スマートフォンは何もアップルだけでなく続々と新製品が生まれます。何より通信環境が問題になる訳で、資金量や技術力でトップのドコモはLTEで優位に立ちそうですね。ソフトバンクは好調とはいえ、財務面で設備投資を絞っているので通信環境の勝負になるとドコモとは太刀打ちできません。
最近、カタル君は目先勝負の研究をしています。
そこで今日は皆さんが好きなチャートの分析をしようと思います。テクニカル分析はいろんな方法があります。入りやすいのですね。僕も昔、酒田五法をはじめ、いろんな分析をして、ずいぶん自分で罫線を書いていました。さらに時間的な整理の感覚を取り入れるために一目均衡表が用いられました。しかし基本はトレンドでしょう。いわゆる方向性ですね。なかでも移動平均線のトレンド分析は非常に重要だと思います。何故なら市場心理が分かるからです。そこで昨日人気のアルプスを題材に少し勉強しましょう。ここで大切なのは時間軸の考え方でしょう。そこで日足と週足さらに月足を比べてみました。下記のようなグラフです。
更に同じ日足でも時間軸の変化を加えると、同じグラフなのに印象が違いますね。僕らは人間なので第一印象で行動に移ります。最初に下のグラフを見せられると二の足を踏みますが、上のグラフではそんなに違和感を覚えません。もしこれは月足なら、また感覚が全然違いますね。個人投資家の強みは時間を克服できることにあります。プロではないから効率なんか関係ない。基本的に企業業績は大きなサイクルで動くので長期間の移動平均線は大切でしょう。チャート上の変化は、このような様々な移動平均線のクロスするときに、よく起きます。ここがねらい目です。
アルプスは今の時期に珍しく、順パターンですね。5日の移動平均線が25日を上回り、25日が75日を、75日が200日の移動平均線より上に位置しています。景気の循環は普通2年から3年のトレンドで動きますから200日線の動向は重要でしょう。最後に今日は名目GDPの話をしたかったのです。ようやく日経新聞も実質と名目の違いを指摘する記事を掲載するようになりました。僕らは名目GDPの世界で生きているのです。だからドルではなく円評価の2年連続の名目GDPの減少は痛手です。政策が正しければ確実の増加するのが当たり前なのですね。株が下がったり土地が下がるのは異常なのですよ。政策が正しければ資産価値は、毎年、増えていくのです。人間は常に明日はよくなるように頑張る動物です。最近、うつ病が増えているのは社会が間違っているのです。政策が間違っているから社会が閉塞感に包まれるのですね。頑張れ、日銀!