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2011年01月29日

ようやく調整か…

ようやくNY市場は、調整のきっかけになるのかどうか…。
しかしこんな形とは…想像もしてなかった。基本的に年初は多くのファンドの始まりで売りから入るケースや買いから入るケースがあると思うが…昨年末は歴史的な高パフォーマンスを維持し終了したわけで、株式市場の関係者は上げても下げても良いわけですね。要するにボラティリティーが高い方が、業界人にとっては都合がいいのです。その為に世の中は動いた方が良いのです。例えばアカデミー賞もエミー賞も直木賞もレコード大賞も全て人々の心を刺激して行動させるための道具と考えられます。

株価を動かす出来事は何でも良いのです。
リーマンショックなど計画されていた出来事で、僕はあの時サブプライム・ローンだけと考えていたわけですね。最初は2007年3月13日のニュー・センチュリー・ファイナンシャルの経営破綻でした。その後、6月にベアスターンズでしたね。でもCDSの存在は分からなかったのです。無知でしたね。情報不足でした。結局、リーマンまで波及します。今では仕掛けられた出来事ぐらいに考えていますね。今回のアルジェリアの政権転覆もユーロの仕掛けが不発だから、新たに仕掛けられたのか…とも考えられます。

FOXなどのテレビ番組を見たりすれば、米国人の考え方が何となく理解できるようになります。日本の菅政権はお釈迦様の手の中で踊っている孫悟空のような存在でしょう。小沢氏は米国と一線を置き独立国家の道を歩んだのでしょう。故に米国派閥の官僚が仕掛けた罠に嵌り、田中角栄と同じ道を歩んだのでしょう。マスコミは一斉に報道していましたが分かりません。この度、検察は秘書の調書を取り下げましたね。この検察内部も小沢派の人間が上層部に入ったと言う話も聞きます。要するに水面下の権力争いです。日本の政治家は亡国論者ばかりですね。政権交代などやっている場合じゃないですね。政策を議論して菅政権を支えねばなりません。僕は嫌いですよ。でも一度、国民が選んだのだから任期までさせるべきでしょう。まぁ、こんな事はどうでもいい。もう決まった話だから…。

話を戻すと、NY市場の下げのきっかけはエジプトの政情不安です。エジプトはイスラム社会への中東の足掛かり的な存在位置です。故に欧米がコントロールできる政権が欲しかったのでしょう。ムバラクやサウジのサウード家も欧米寄りですね。中東情勢不安で原油価格が上がりNY市場は急落しています。でもこれは読み筋ですね。カリフォルニア大学のジェームズ・ハミルトン教授はリーマンショックも石油価格の上昇が引き起こした現象だと言う解説をしています。ゴールドマン・サックスのジェフリー・カリー氏は僕と同じような考え方をしているようです。既に中国はピーク時の2007年の23%増も石油を消費していると言う話ですね。

もし年初のレポートのような展開になれば読み筋です。分からないのですよ。こんなことはどうなるか?でもね。いくつか考えられるパターンの一部なのです。そうなるとどの銘柄が上がるか?考えて調べていたら、昨日話したNと言う銘柄を見つけたのです。一般的には石油資源開発などは上がる筈ですね。もちろん、僕はやられているAOCも急騰します。考え方のプロセスが大切です。市場関係者が挙ってスマートフォンや電子書籍を銘柄に掲げていましたが、そんなものは、派手さはあっても儲かりません。競争が激しいし日本は後進国です。ものを売るには戦略が必要なのですが、ソニーもインターネットテレビをなかなか世界ブランドにしませんね。もうすぐ負けますね。だから僕はソネットエンタが急成長すると読んで、あるお客さまに買わせてきましたが…ソニー本体がなかなか動かない。

馬鹿ですね。日本の家電経営者にも人がいません。日立を見れば分かります。日立イズムなんて平気で非常識を自慢するのですから…。まぁ、10年以上前の社長室長の話です。その日立は昨年あたりから行動し始めたのかどうか…最近の新聞を読んでいると経営者があわてて海外進出で利益を上げようとしています。三井住友などいい例です。三菱が先駆していますよ。あの金融危機の時に米国の地銀を買収しています。中国の銀行に先行すること2年です。この2年は大きい。話は流れていますが…やがてはっきりします。この下げの中で注目される銘柄も明らかですが…ポイントを責める仕掛け人が存在しないのが、不幸な日本ですね。僕には力がないしトホホ…当分はコバンザメだね。

今日はいくつかヒントを書きました。頑張ってください。
さて今夜半の日本代表はどうなるでしょう。楽しみですね。時間が遅いから眠いのですが…昨日も韓国戦を観ていました。やはり生は面白いね。観戦する方は気楽ですが当事者は大変です。だから緊張感が伝わるのですが…

投稿者 kataru : 10:13 | コメント (0)

2011年01月22日

時間軸の悩み

そろそろ会社を辞めて2か月が過ぎようとしている。これまで未経験の空売りも実践し始めようやく分かったことがある。おそらく「投資の時間軸」の話でこの話が問題なのだろう。目先を当てようと思えば人気銘柄に走る。しかし現実の世界では相場を作ろうとすれば「相場操縦」とかいう法律に触れる。でもこの相場操縦の概念も、相場を知らない人が作った法律だろう。こんなバカげた法律のために国家の繁栄を犠牲にしている。多くの投資家は相場を知らないし、分かるためには何十年も苦労を重ねねばならず証券マン以外に不可能だろう。学生時代から株をやり31年の現役を過ごし、それでも相場の本質は分からない。非常に奥が深いものだからね。だって当たり前の話、先を読むことなどできっこないからね。その点、昔の野村時代の相場操縦時代の方が効率的だったのだろう。今の時代は外人投資家にやられっぱなし…外人は好きなことをしてもいいが日本人は駄目と言う法律の世界だからね。あほらしくて辞めたがこれが現実だ。

さて御託は兎も角、現実の「時間軸の話」。つまり底値から高値を目指すわけだが人気になる寸前を買って高値を売りたいと常々証券マンは夢見ている。考えてみれば失敗したベンチャーリンクだって仕掛けは150円前後だったわけだ。その後2年ほど上昇し500円台まで行ったのだから成功とも言えるが…僕にはあの会社が1000円、2000円に見えて失敗してわけだね。会社側が僕の理想とするスタイルではなく別の視点で経営されていたと言う話。故に時代の流れもあり失敗し倒産の危機に直面している。

今、仕掛けている銘柄もたった3つしか打ち出していない。007、DENAに桃太郎。でも桃太郎は間もなく役目を終えることだろう。今年、市場の誤解が解かれ800円から1000円になれば役目は終える。所詮はリーディングカンパニーではない。でも007やDENAは壮大な目標値の可能性を秘めている。この銘柄の話はどうでもいいが…、ここで述べたいのは007はたしか10万円割れで最初に指摘している。そうしてDENAも70万円の時代に最初に買って20万台まで下げられ、ずっと付き合っている。その後分割をして1:300かな?まぁそんな話の訳だね。

さてディーリングの実験をして思ったのは…目先を追うようになったと言うことと…自分の中に二人の人間が存在すると言う話だ。きっと皆さんには分かり辛いかもしれない。そもそも証券マンを辞めたのは買い続けても無駄との確信が生まれたこと、これまで僕は日本を信じ愛してきたが昨今の政治情勢や社会の仕組みを考えるとどうも日本は末期症状でマスコミの質が悪すぎる。それに考える日本人が居なく、日本中がこの病気に侵されているね。

ソフトバンクと総務省の戦いもそうだ。光の道構想を孫さんが打ち出したら総務省とNTTは反対した。自己利益のために国家観がないのだね。たしかにNTTにとってはマイナスで総務省では意見が割れるだろう。でも日本国の立場を考えれば明らかに孫さんの自由化にして分離しソフトバンク、KDDI、NTTのまぁ政府も混ぜてもいいが新会社を作って競争を始めた方が良いに決まっている。それを競争のない独占状態にして3年間も先延ばしすることになった。全てがこの小さな世界の内部抗争でそこに国家競争の視点が欠けている。折角、世界でリードできるソフトパワーを持つ日本が敗退の道を歩んでいる。小泉・竹中改革で中国進出と言う絶好の機会を逸した。町を二分した鹿児島県の阿久根市の竹原信一前市長の事はよく分からないが、本当は優秀な人間が決断する方が合議制より良いに決まっている。でも長い権力は癒着や腐敗を招くのだが…。孫さんが日本国の首相になったほうが良いね。彼なら良い国にするだろう。今時、外人相手に2兆円もの借金をできる若者はない。もうすでに彼もオジサンだけれど…。

話が二転三転するが…要するに、時間軸の設定で今は迷っている。投資をする場合、良い銘柄は分かるから目先に人気になって高値を付けてもまた高値を更新する株もある。でも休みは必要。今の市場は下げ相場に変化し多くの場合、空売りに歩がある。故に買いを薦めても無駄なのだろう。現役時代はこの下げ相場と分かっても、買いで向かい何度かやられた。この調整と言う壁を乗り越えることができずに現役時代を終えたわけだ。最も苦手な調整相場。わき道にそれたレポートで申し訳ないが、今はディーリングと並行しておりこれまでの投資と二人の自分が居る現実に戸惑っている。さてこの壁をどう処理するか…どちらか一方を切らねばならないのか、それとも並行できるのだろうか?

これが今のテーマだね。
少し解説するが…例えば下のグラフでディーリングの場所は、常に人気が急騰する位置で赤の印の位置で出動する。しかし投資の本質である基本的に目指す売り買いは、右側のオレンジで買い、青で売るようなスタンス。しかし基本はそうだが、市場の流動性がなくなると全体論(システマティックリスク)で動くので困難になる。今の悩みは上がると分かっている株を損切りすべきかどうかと言う…短期論で投資をするかどうかと言うこと。何故、多くの証券会社が原則でオーバーナイトさせないかと言えば、その日限りなら、リスクが軽減されるから…。でも一回の損失をリカバリーするためには5回分ぐらいの利益が必要かな? ディーリングを優先させるべきか…。一般的な感覚の投資を優先させるべきか? ここに現在の自分には、二人の人間が居り心の葛藤が生まれている。

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投稿者 kataru : 13:19 | コメント (0)

2011年01月15日

こらからの注目点

どちらが先なのでしょう?
米国株は順調です。概ね10-12月期の決算数字も好評で、株価も堅調に推移するようです。私は短期調整派で相場は間もなく2週間~1か月程度の休憩に入ると思っています。今年の展開で読みにくいのが中国と米国の関係でしょうね。もし空母を含め核などの軍事力が日本にあれば、独立国家としての立場も変わっていたのでしょう。残念ながら尖閣湾の問題は中国にとっては誤算だったのでしょう。あの行動のおかげで日本の民主党は米国の存在感を高め方針を変更したのでしょうね。あんな出来事がなければ、民主党は米国離れを加速し軍事力を強化し憲法の改正も含め時代が変わっていたかもしれませんね。まぁ、小沢氏への検察力動員も、反米意識を強める民主党の鳩山政権への米国の反発だったのかもしれません。

どうして中国と米国の関係が重要かと言えば、必ず経済的な打撃を米国は中国に与えるでしょう。その可能性として原油高などの物価による圧力を、米国は中国に強いると考えているわけですね。この時期と、いま世界で考えられている金融危機を克服した力強い経済成長のシナリオ通りに銘柄を選択すれば自動車などの銘柄の選択になりますし…物価高で新興国、特に中国をターゲットにするとすれば銘柄の選択ががらりと変わり、資源関連、まぁ、商社を含めた展開になりますね。この順番と時期も問題です。

ここで12月の米国のCPIは前年比で1.5%の上昇でしたが、前月比では0.5%とかなり上げ始めていますね。本来、一人あたりのGDP水準の高い米国は中国より対応力があると考えるのが普通でしょう。しかし中国は預金準備率操作を使い過剰流動性を防ぎ金利もそれほど上げていませんね。しかも中国の資源会社の海外企業の買収規模も大きく先の時代対応も確りしています。インドやインドネシア、まぁベトナムなどは苦労していますね。本来の米国の狙いは中国のはずなのに…なかなか上手く行きませんね。下手をすれば米国自体がスタグフレーションに襲われます。期待インフレ率は適度に上がり始め、現在はQE2の心理効果が表れていますが、本番はこれからですね。金融政策はどんなに早くても概ね1年後だと言われていますね。

まだ世界景気の回復による企業業績回復のメインシナリオに臨むべきなのでしょうが…いずれ資源高からの相場を念頭に行動しなくてはなりません。だから中国のCPIとレポ金利など…並びに米国のCPIなども重要なテーマになりますね。住宅価格とか雇用統計とか…の数字より、注目すべきはCPI(消費者物価)の推移に注意を払わねばなりません。

もう一つ相場を考える点で、気になるのは増益率の考え方ですね。果たして村田の予想のように13%→10%とダウンするのでしょうか? もし今の相場展開が正しいとすれば13%→15%と前期より拡大基調の筈ですね。このあたりの数字は間もなく判明します。概ね自動車の売り上げは補助金切れで10-12月の国内需要は、かなりダウンする読みですが、新興国需要に助けられ埋め切り、おつりがくるかどうか…で相場の流れの読みも変わりますね。先日の日経新聞の予想が正しいとすれば、これからの行動も簡単に決まりますが…どうかな?でもインテルの決算は好調で、外需は日本国内の落ち込みを埋め大幅に伸びると言うのがメインシナリオになるかどうか…。CPIと企業業績から目が離せない環境です。

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投稿者 kataru : 19:16 | コメント (0)

2011年01月08日

今年の焦点

今年の最大の懸念は、何と言っても「スタグフレーション」だと思っています。不景気の物価高ですね。溢れるマネーが猛威を振るうのです。故に新春のレポートを書きました。しかしここに来て、順番が逆かな?…とも思い始めましたね。

新興国を代表する「BRICs」と先進国の力の差が縮まっています。
私は日本が遅れていると考えていましたがそうではなく、最先端を行くフロンティアかもしれないと現在は考え始めました。中国をはじめ新興国は日本の真似をして国力を伸ばしています。日本もかつては優秀な官僚組織に守られ、適正な資金配分により成長を加速しました。しかし組織は腐るのですね。概ね20年から30年も続くと腐り始めます。既得権力者が跋扈するのでしょう。昭和20年に終戦を迎え日本は必死になって復興してきました。文化大革命後の中国と一緒です。しかし日本は1985年のプラザ合意で方向性を失いました。その後は語る必要もないでしょう。しかし考えてみると、少子高齢化の微妙な宴は終わり改善策が取られぬまま時間切れを迎えます。でも先が見えている人は居るもので日本企業は、日本は沈没するが…自分たちは逃れようと行動を開始しました。現在はそんな段階でしょうね。

小泉・竹中改革の延長で、どうせなら消費税の引き上げも実施すればよかったのです。鉄鋼業界はリストラクチャリングにより、効率化を図った後に海外移転をすればよかったのです。今の時代は、本来なら重工や日立は超人気企業で株価は3000円を付けているはずですね。でも折角の時代のチャンスを日本は生かし切れずに潰してしまいました。コマツだけかな? 優秀な経営者は…。まぁ、今日のテーマとは違うから方向性を変えますが…人がいないことは事実でしょうね。参考までに年金支給は間違いなく伸びます。欧米のように65歳から67歳に…下手をすれば英国が検討している70歳支給開始になるかもしれません。

冒頭に述べた相場観の修正は日々変化します。
ただテーマをとしては底流にあるので覚えておいてほしいのです。必ず、米国は中国を潰すでしょう。それに中国は必死になって抵抗を試みます。実に中国もしたたかですね。アフリカなどの先進国がお荷物と思う国々を取り入れ自分たちの世界を構築しています。今回はスペインを取り入るつもりでしょうか? ドルの価値は失われ、元の価値が上がりワールドマネーの基準が変わるかもしれません。新聞に金の保有量が書いてありましたが、日本は国家としての体をなしていませんね。戦略がありません。アメリカの庇護が外れたのに自立しようとしていませんからね。

その意味で日立は注目されますね。どうなるのか?
世界経済はQE2のおかげで成長を加速し始めたようです。リーマンショックの金融危機により拡大したマネーの収縮をうまくソフトランディングさせているように思われます。一方でCRB商品指数の回復を見ても分かりますが過剰流動性の弊害が出ているようです。一番苦しいのは成長力のあるBRICsです。しかし政策対応を誤るとベトナムのように困難な状態を迎えます。狙いは中国でしょうが…なかなかしたたかですね。日本のように踊る阿呆を演じませんね。指導者の実力の違いでしょうね。年末に中国のレポ金利が上昇し始まるのかな?と思いましたが…うまくコントロールしているようです。

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自動車の成長は間違いなく、普通はここを攻めるべきでしょうが…米国と中国の攻防が今年の見所でしょうね。何故、こう感じるかと言えば、最近、中国は空母に続きステルス戦闘機「殲20」の開発を進めていますね。予想外の開発スピードです。一方、民主党政権下のオバマはF22の開発に終止符を打ちました。日本も仕方なく断念した経過があります。しかしこのままでは中国に制空権を奪われます。だから経済的に叩く必要があるのでしょう。故にこの時期の見通しをどう考えるかが相場のテーマの一つだと考えています。一度、上海総合株価指数が大きく上がればやれたのでしょうが…中国は日本のように馬鹿じゃないですね。明らかに日本を反面教師として政策運営しています。

相場のテーマなどを考えるときにこんな切り口があると…参照してください。いろんな見方があり当たっているとは言いませんが一つの見解です。故に相場観は常に流動的なのですね。

投稿者 kataru : 15:49 | コメント (0)