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今年の焦点(2011年01月08日)

今年の最大の懸念は、何と言っても「スタグフレーション」だと思っています。不景気の物価高ですね。溢れるマネーが猛威を振るうのです。故に新春のレポートを書きました。しかしここに来て、順番が逆かな?…とも思い始めましたね。

新興国を代表する「BRICs」と先進国の力の差が縮まっています。
私は日本が遅れていると考えていましたがそうではなく、最先端を行くフロンティアかもしれないと現在は考え始めました。中国をはじめ新興国は日本の真似をして国力を伸ばしています。日本もかつては優秀な官僚組織に守られ、適正な資金配分により成長を加速しました。しかし組織は腐るのですね。概ね20年から30年も続くと腐り始めます。既得権力者が跋扈するのでしょう。昭和20年に終戦を迎え日本は必死になって復興してきました。文化大革命後の中国と一緒です。しかし日本は1985年のプラザ合意で方向性を失いました。その後は語る必要もないでしょう。しかし考えてみると、少子高齢化の微妙な宴は終わり改善策が取られぬまま時間切れを迎えます。でも先が見えている人は居るもので日本企業は、日本は沈没するが…自分たちは逃れようと行動を開始しました。現在はそんな段階でしょうね。

小泉・竹中改革の延長で、どうせなら消費税の引き上げも実施すればよかったのです。鉄鋼業界はリストラクチャリングにより、効率化を図った後に海外移転をすればよかったのです。今の時代は、本来なら重工や日立は超人気企業で株価は3000円を付けているはずですね。でも折角の時代のチャンスを日本は生かし切れずに潰してしまいました。コマツだけかな? 優秀な経営者は…。まぁ、今日のテーマとは違うから方向性を変えますが…人がいないことは事実でしょうね。参考までに年金支給は間違いなく伸びます。欧米のように65歳から67歳に…下手をすれば英国が検討している70歳支給開始になるかもしれません。

冒頭に述べた相場観の修正は日々変化します。
ただテーマをとしては底流にあるので覚えておいてほしいのです。必ず、米国は中国を潰すでしょう。それに中国は必死になって抵抗を試みます。実に中国もしたたかですね。アフリカなどの先進国がお荷物と思う国々を取り入れ自分たちの世界を構築しています。今回はスペインを取り入るつもりでしょうか? ドルの価値は失われ、元の価値が上がりワールドマネーの基準が変わるかもしれません。新聞に金の保有量が書いてありましたが、日本は国家としての体をなしていませんね。戦略がありません。アメリカの庇護が外れたのに自立しようとしていませんからね。

その意味で日立は注目されますね。どうなるのか?
世界経済はQE2のおかげで成長を加速し始めたようです。リーマンショックの金融危機により拡大したマネーの収縮をうまくソフトランディングさせているように思われます。一方でCRB商品指数の回復を見ても分かりますが過剰流動性の弊害が出ているようです。一番苦しいのは成長力のあるBRICsです。しかし政策対応を誤るとベトナムのように困難な状態を迎えます。狙いは中国でしょうが…なかなかしたたかですね。日本のように踊る阿呆を演じませんね。指導者の実力の違いでしょうね。年末に中国のレポ金利が上昇し始まるのかな?と思いましたが…うまくコントロールしているようです。

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自動車の成長は間違いなく、普通はここを攻めるべきでしょうが…米国と中国の攻防が今年の見所でしょうね。何故、こう感じるかと言えば、最近、中国は空母に続きステルス戦闘機「殲20」の開発を進めていますね。予想外の開発スピードです。一方、民主党政権下のオバマはF22の開発に終止符を打ちました。日本も仕方なく断念した経過があります。しかしこのままでは中国に制空権を奪われます。だから経済的に叩く必要があるのでしょう。故にこの時期の見通しをどう考えるかが相場のテーマの一つだと考えています。一度、上海総合株価指数が大きく上がればやれたのでしょうが…中国は日本のように馬鹿じゃないですね。明らかに日本を反面教師として政策運営しています。

相場のテーマなどを考えるときにこんな切り口があると…参照してください。いろんな見方があり当たっているとは言いませんが一つの見解です。故に相場観は常に流動的なのですね。