こらからの注目点(2011年01月15日)
どちらが先なのでしょう?
米国株は順調です。概ね10-12月期の決算数字も好評で、株価も堅調に推移するようです。私は短期調整派で相場は間もなく2週間~1か月程度の休憩に入ると思っています。今年の展開で読みにくいのが中国と米国の関係でしょうね。もし空母を含め核などの軍事力が日本にあれば、独立国家としての立場も変わっていたのでしょう。残念ながら尖閣湾の問題は中国にとっては誤算だったのでしょう。あの行動のおかげで日本の民主党は米国の存在感を高め方針を変更したのでしょうね。あんな出来事がなければ、民主党は米国離れを加速し軍事力を強化し憲法の改正も含め時代が変わっていたかもしれませんね。まぁ、小沢氏への検察力動員も、反米意識を強める民主党の鳩山政権への米国の反発だったのかもしれません。
どうして中国と米国の関係が重要かと言えば、必ず経済的な打撃を米国は中国に与えるでしょう。その可能性として原油高などの物価による圧力を、米国は中国に強いると考えているわけですね。この時期と、いま世界で考えられている金融危機を克服した力強い経済成長のシナリオ通りに銘柄を選択すれば自動車などの銘柄の選択になりますし…物価高で新興国、特に中国をターゲットにするとすれば銘柄の選択ががらりと変わり、資源関連、まぁ、商社を含めた展開になりますね。この順番と時期も問題です。
ここで12月の米国のCPIは前年比で1.5%の上昇でしたが、前月比では0.5%とかなり上げ始めていますね。本来、一人あたりのGDP水準の高い米国は中国より対応力があると考えるのが普通でしょう。しかし中国は預金準備率操作を使い過剰流動性を防ぎ金利もそれほど上げていませんね。しかも中国の資源会社の海外企業の買収規模も大きく先の時代対応も確りしています。インドやインドネシア、まぁベトナムなどは苦労していますね。本来の米国の狙いは中国のはずなのに…なかなか上手く行きませんね。下手をすれば米国自体がスタグフレーションに襲われます。期待インフレ率は適度に上がり始め、現在はQE2の心理効果が表れていますが、本番はこれからですね。金融政策はどんなに早くても概ね1年後だと言われていますね。
まだ世界景気の回復による企業業績回復のメインシナリオに臨むべきなのでしょうが…いずれ資源高からの相場を念頭に行動しなくてはなりません。だから中国のCPIとレポ金利など…並びに米国のCPIなども重要なテーマになりますね。住宅価格とか雇用統計とか…の数字より、注目すべきはCPI(消費者物価)の推移に注意を払わねばなりません。
もう一つ相場を考える点で、気になるのは増益率の考え方ですね。果たして村田の予想のように13%→10%とダウンするのでしょうか? もし今の相場展開が正しいとすれば13%→15%と前期より拡大基調の筈ですね。このあたりの数字は間もなく判明します。概ね自動車の売り上げは補助金切れで10-12月の国内需要は、かなりダウンする読みですが、新興国需要に助けられ埋め切り、おつりがくるかどうか…で相場の流れの読みも変わりますね。先日の日経新聞の予想が正しいとすれば、これからの行動も簡単に決まりますが…どうかな?でもインテルの決算は好調で、外需は日本国内の落ち込みを埋め大幅に伸びると言うのがメインシナリオになるかどうか…。CPIと企業業績から目が離せない環境です。